kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

少しずつ時間をかけながら

2019-12-07 | 陸上競技

金曜日。この日は2時間考査。土日を挟んで月曜日まで考査が続きます。選手は睡眠時間を削って勉強をしているようです。結果につながると最高ですが上手くいかなくてもこうやって「最大限の努力をする」ということは重要だと思います。やればすぐに結果につながるというものではありませんから。これは練習と同じ。取り組みの姿勢を作っていくことで走りが変わっていく。「やれることをやる」という部分です。

 

時間的に少し余裕があるので考査終了後、食事をとってから練習をすることにしました。本人たちも疲れていると思うので少しだけ気分転換。もちろん、これで考査がすべて終わったわけではないのでしっかりと勉強する時間は確保しなければいけませんが。

 

練習開始時に少しだけ話をしました。まだテストは終わっていませんがこれから冬季の2期に入ります。rknでは「技術的な変化が生まれるのには3~6か月かかる」と言われていました。そう考えると今から本気やっても県総体に間にあるかどうか。それでもやっていかなければ変化は生まれません。何本も何本も走って走りを作るというのではなく「やるべきことをやる」ことで結果的に走りが変わっていくと思っています。しばらくは「走り込み」ではなく「走るための準備」を最優先していくという部分を伝えました。

 

この部分。理解してもらわなければいけません。「走る量が少なくなる」ことで「楽な練習」という形になりやすい。息が切れて倒れこむような練習ではなく「走るための準備」に時間をかけるので。「やるべきこと」が理解できないままやると本当に強くなりません。意識できれば間違いなく効果はあると思っています。「やるだけ」の者にとっては・・・。この部分をわかってできるかどうか。走る本数が少なくなればその1本でどのように対応するか。重要度が増します。

 

練習に関してはバランス系から始めて体幹強化サーキット。時間があるから2セットにしようかなと思っていたのですがやはり1セットで我慢。「詰め込みたい症候群」を自分の中で抑えていきたいと思っています。かなり大変(笑)。その後、台&BOXジャンプとDM投げ。ここでしっかりと姿勢づくりをしていきます。丁寧にやると「上から下」「力を逃がさない」という基礎的な部分ができてきます。つま先が下がってしまう者は「ズッ」と滑るような音がしますBOXジャンプでも滑ります。ここがきちんとできるかどうかは大きい。力の伝え方を習得させていきたいと思っています。

その流れの中で台ドロップ。これもこれまで以上に重視していこうと思っています。台から降りるときも重要です。さらには上にあがるときもしっかりと「上から下」という感覚を持たせたい。「進む」ことになると台の上にしっかりと乗れません。「乗る瞬間に身体の真下」にしたい。上から下に力を加えるためには「上下動」があってもいいと思っています。走る時とは違う。まだできない部分がありますが徹底したいですね。

 

縄跳びをしてからハードルドリル。そのまま「スイッチング&スキップ」を。たぶん前の記事にも書いたと思うのですがスイッチングのイメージを変えました。正確にいうと何も変わっていないのですが。ミニハードルを越えるときに足を入れ替えるという感覚の中で「スイッチング」をやっていました。前日の練習の中で見ていると「切り替え」ばかり意識して「力を伝える」という部分が弱くなってきている。「進む」ことで本来やるべきことができなくなっているのです。入れ替えたい。それは変わりません。が、もっと感覚づくりのために適した動きがあるのではないか。

 

そこでスイッチングの中で「上から下」のイメージを強調することにしました。その部分を伝えると丁寧にやるHoはひたすらこちらが伝えていることをやろうとしていました。この姿を見るだけで「やっていてよかったな」と感じます。接地時間が長くなってもいい。上下移動してもいい。その代り「地面に大きな力を伝える」「力を逃がさない」という2つの部分をしっかりやる。上に浮いている間に「足の入れ替え」ができる。完全に入れ替わった状態で接地できる。

 

これは実際の走りとは違う部分かもしれません。接地した瞬間に「フォローレッグ」が一番前に来ているということはありえないからです。しかし、これくらい大げさに「空中で入れ替える」という意識を持たせておくほうが実際の走りでは「遅れない」と思います。高い位置で入れ替える。

 

速く動いてしまうと誤魔化されてしまいます。この局面での「速さ」は実は必要ないのではないかと思っています。入れ替えのタイミングが「早い」という部分は必要だと思いますが。「速く動く」ことで足先だけの処理になってしまうのではないか。「力を逃がさない」という意識を作る前に進んでしまうのではないか。ここは「進む」ことを重視しているのではなく「走るための準備」なんだという感覚をしっかり作らなければいけない。

 

それを「スキップ」で前方向に変えていく。ここで「力の方向を変える」ということにつながるのです。それも「前まで引き出す」のではなく「引き出した瞬間に進む」という感じです。タンブリングの感覚と組み合わせると作りやすい気がします。これはまた別の形で入れてきたいですね。「筋力」で引き出すのではなく「反発を利用しながら引き出す」のだと思います。

 

ここまで書いて気になったので前の記事を見直してみるとほぼ同じようなことを書いていますね(笑)。申し訳ないですね。まー補足説明だと思ってお許しください。

 

加速段階T走を少しだけ。これも定期的にやっておきたいですね。しかし、できません(笑)。5段跳びの感覚で進みたい。一歩目が出てこない。それをどう克服するか。そのまま10バトンと25併走をやって走るメニューはいったん停止。シャフト補強Aメニューを。テスト期間中はシャフト補強をABに分けていると書いてきました。これがちょうどいいくらいの量なのかなと。「補強で追い込む」ことを考えるとしっかりとAB両方やるほうがいいのでしょうがそれ以後「疲れて走れない」というのでは意味がなくなります。負荷をかけるというだけではなく「予備負荷」「準備」としての補強にしていくことでいろいろな部分が変わっていくのかなと思っています。

 

そこから台ジャンプ。ジャンプというよりは「準備動作」という位置づけになっています。前半部分でやったことと同じように「走るために必要なこと」として配置しています。ホッピングとバウンディングの基礎でしょうか。ケンケンにならずにしっかりと身体を引き上げる。そのための練習。上から下に入ることと着いた足をしっかりと引き上げる。大きな衝撃に負けずに「耐える」という部分も必要です前半の練習では「両足」でそれをやっています。後半の走りの前には「片脚」にすることでより走りに近づける。

 

もちろん、これは負荷的には高いと思います。精神的な負荷という意味ではなく「肉体的な負荷」です。支持脚にはかなりの負荷がかかっていきます。それにより本数は少なくても「リスク」が生まれていく。この部分で「接地」を作っていくことは重要かなと。速く動くのではなく「丁寧に動く」ことで接地局面に注目してみることができます。何人かは接地の音が悪い。これは前半のメニューからです。やはり段階を追いながらしっかりと身に着けていく必要があると思いますね。

 

最後にTDMを。T走を2本DM走を2本Sを2本。前にも書きましたが「同じ負荷を連続する」ようにしました。「感覚の変化を生み出す」というコンセプトは変えません。その「刺激の入れかた」を変えていく。同じことをやってもやり方を変えることで大きく変わっていきます。まずまず。

 

一朝一夕に大きな変化が生まれるとは思っていません。少しずつ変化をしてもらいたい。そのために何をするか。こちらが「待つ」ことだと思います。どうしても「性急な変化」を求めたくなります。その日のうちに変化をしたもらいたい。が、そのような変化はまた元に戻る可能性が高い。そうであれば「じっくり時間をかける」ことが必要になるのだと思います。私も選手も焦らずにやっていかなければいけない。

 

「やるべきことをやる」ということに時間を割きたいと思います。走る量は少しずつ増やせたらとは思います。が、そこに至るまでの「準備」がどれだけできるか。ここに尽きるのだと思っています。見守ります。


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