ちょっと散歩にでも、という感じで気軽に出かけて登れる米原市の日撫山。
いつものように日撫神社横の登山口前に駐車した。
昼過ぎ。
昨夜の雨のせいで、祭りの際の相撲で使われる土俵を覆うシートに水が溜まっていた。
低い山ながら、入り口に据えられた入山者名簿に記名。
比較的なだらかなでふわふわした枯葉を敷き詰めた山道を踏みしめながら、ゆっくりと上がっていった。
婆さん岩は今日も、灰色の曇り空を映した琵琶湖を見つめていた。
暖冬のせいか、桜の蕾が例年になく大きくなっている気がする。
実際、毎年この時期、どうなのだろう?
しかし、悲しいかな、昨夜暴風が吹いたのか、折れた桜木についた蕾だった。
枯れるのを待つだけで、もう咲くことはないのに、はち切れんばかりの様相だった。
アミダビ遺跡には絶好の休憩場所となる展望台がある。
大津方面は磯山や佐和山、荒神山が遮って見えないが、琵琶湖の中程から湖北方面をすっかり見渡せる絶景スポットでもある。
最北部の賤ヶ岳から真下に向かって山本山、虎御前山と、かつて登った山々が眺められるのも楽しい。
薄らと霞む湖面に浮かぶ竹生島も、いつ見ても幻想的。
手前の対照的な長浜ドームが何となくユニークな感がする。
稜線をちょっぴり左に降りたところにある天神岩からの眺めもなかなか。
我が地元の太郎坊宮の同名の岩と比べるとこちらはミニで可愛い。
そしてさらに奥に進んで坂道を上り切ると、一の城跡なのだが、いつから呼称を変えたのか、顔戸山砦遺跡となっていた。
最近、周囲の木々を伐採したらしく、以前より眺めが良くなっている。
軽く雪化粧した伊吹山が間近に見られる。
そして帰路、先程の桜木の形の良い枝だけを試しに持ち帰ることにした。
もう折れた後だから、違法にはならないだろう。
さて、温かな室内で咲くことはできるのだろうか?