コロナが蔓延する国、しない国。 | やさしい社会ブログ

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久々の更新です。

まず、4月26日現在の新型コロナによる死亡率を示します。

(出所:札幌医科大学 フロンティア研 ゲノム医科学

一、

イタリアが一位です。

この理由について、あまり報道されていない真実を述べたいと思います。

これほど死亡率が高い原因は同国の医療制度だと考えます。

 

まず、イタリアは「医療費無料」の国なのです。この点は素晴らしいのですが、病院にはいろいろな種類があります。まず、

 

1.メディコ(Medico)

これは、イタリアで最もメジャーで、薬局の数と同じくらいの数がある医療機関です。イメージとしては、殺風景な狭い部屋に、事務机ひとつ、古いデスクトップPCといっしょに医師ひとりがいて、看護婦もいないし、血液や尿検査の設備もないので、問診のもとづいてちょっとした診察が受けられます。もし、薬が必要であれば、処方箋を書いてくれます。こんなところではコロナに対抗できません。

2.病院(Ospedale)

これは、外科、内科、眼科、耳鼻科、入院施設などがそろった総合病院のことです。オスペダーレは市に1個あるかないかなので、どうしても患者が集中して、診察、治療にたどり着くまでに相当な時間がかかることを覚悟しなければなりません。たとえば、イタリア第6の都市ジェノバには、サンマルティーノ、ガリエラ、ヴィッラスカッシの3つと小児科専門のガズリーニの四つがあるだけです。

この病院ではコロナに対抗できますが、数が少なく、普段から混雑しているのに、患者が殺到すれば容易に医療崩壊が起こるでしょう。

3.その他、救急病院(Pronto Soccorso)、.グアルディア・メディカ(Guardia Medica)と呼ばれる往診に来てくれるサービスがありますが、混雑していることが多いです.

 

では有料の私立の病院に行けばどうなるか?そこには高額の医療費が待ち構えています。

例えば、婦人科の診察は、1回30〜40ユーロ(5000円ぐらい)、歯科はレントゲン1枚とって80ユーロ、歯の掃除が150ユーロ、虫歯治療ともなると10万円超えもありえます。これでは貧困層にはつらいです。

 

このような「メディコ」と呼ばれる、新型コロナには対抗できない小さな診療所がイタリアの医療システムの中核であったことが、イタリアでのコロナ蔓延の大きな原因であったと考えます。

 

二、

続いてアメリカについて考えてみましょう。アメリカにおける新型コロナによる死亡者は6万を超え、約5万9千人の犠牲者を出したベトナム戦争の戦死者の数を上回りました。この原因については高額すぎる医療費が挙げられます。次をご覧ください。

 

順位

都市

費用

入院日数

1

ニューヨーク(アメリカ合衆国)

152.2~440.9万円

1~3日

2

パリ(フランス)

22.1~97.3万円

3日

3

マドリッド(スペイン)

48.6~91.8万円

4日

4

ロンドン(イギリス)

74.1万円

2日

5

ローマ(イタリア)

69.2~73.1万円

3日

6

ジュネーブ(スイス)

27.8~70.5万円

3日

7

バンクーバー(カナダ)

66.7万円

3日

8

シンガポール(シンガポール)

34.9~43.6万円

3日

9

デュッセルドルフ(ドイツ)

35.7万円

3日

10

(一般例)(日本)

30.0万円

6~7日

 

盲腸の手術費が日本の5倍から15倍です。これでは貧困層にはそもそも医者に行くこと自体、難しいはずです。

また、約4800万人のアメリカ人が医療保険に加入出来ていません。

だから貧困層は、体調が悪くても病院にかかれなかったり、突発的な事故や病気になって莫大な医療費を支払えないことで自己破産するケースも多く存在するのです。

 

三、

日本では健康保険がほぼ完備されており、しかも人口当たりの病床数は世界一なので、新型コロナに対しても一応の医療を施すことが可能であると考えられ、現時点ではそれほど悲観的に考えなくてもよいと思いますが、皆さんはどのようにお考えになりますか?

 

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