広報ってね・・・広報ジャーナリストが“解かなければならない”広報の誤解 | 目の付け所から広報まで一気通貫で考えるPRコンサルタント 堀 美和子のブログ

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大切なのは「売り込む」のではなく「欲しくなってもらう」仕掛け。
だって人は、心が動かなければ行動しませんもの。
それはB to CでもB to Bでも同じ。
人間心理からストーリーマーケティング、新聞記者の経験もプラスして、あなたのビジネスを応援します。

あなたにとって「広報」って、どんなイメージですか?


恐らくなんですが、大半の方は、

「『広告』っていうと、一般の人や会社に売るイメージで、
 『広報』っていうと、どうしたらメディアに取り上げられるか、
 じゃないかなぁ」

と思っておられるのではないでしょうか?


 

 

 

広告って確かに、
それを通じて誰かに何かを買ってもらうための
物(制作物)や行為。

お考えのとおりです。


では、広報は・・・・・・はてなマーク



今日も広報ジャーナリスト・堀美和子のブログにお越しくださり、
ありがとうございます。あなたに感謝ですっ!








私たち広報人にも責任があるのですが、

冒頭のイメージは、
半ば当たっていて、半ば外れてます。

 

 


これまで、そういうことをちゃんと表明してきた
広報パーソンはあまりいない。

その点、すごく謝らなければなりません。汗



だって、ちゃんと言ってこなかったことが原因で、

広報
=メディアに取り上げられるための“テクニック”

誤解されることもあるからです。

 

 

  

 

 


もちろんテクニックも必要ですが、
100%それではありません。


むしろ、テクニックは最後の2割くらい。

 

 


あとの8割はもっと本質的なこと

~広報の英訳「Public Relations」が表すことと、
~その「関係性」を作るための“あなたの持ち味”=根っこ

なんです。


  

 

 


今、「改めてちゃんと表明しなきゃ!」と思ったのは、
一本の新聞記事を読んだから。
 

 

 


それは、市民と一緒に裁判員裁判に臨んで
意識が変わった元裁判官を紹介した記事でした。

  

 

 

 


一般的に、裁判官が被告をどう見ているかというと、

「裁かれる対象」。

だから自然に、
「被告人〇〇は前に出なさい」という
(命令口調な)呼び方になっていました。

これまで誰も「違和感」を感じてなかったし、唱えなかった。

   

 

 


しかし裁判員制度が導入されてから、ふと、

「裁判官って、被告を呼び捨てにするんですね」

という“予想外”の言葉を
(ある裁判員から)かけられたそうです。





元裁判官は最初、「別におかしくないよね?」と

考えていましたが、

 

被告も“同じ社会の構成員”だと捉える
裁判員たちと公判を進めるうち、次第に、

被告を「さん」づけで呼び、
丁寧語で語りかけるようになったそうです。

 


更に、判決を言い渡した後、

「何か、(被告の)心に沁みる温かい言葉を
 かけてやれないか」

との提案がきっかけで、そうするようになったと。

 

 


そんな「裁判所の常識」とは違う考えをするようになった
元裁判官は、

「裁判所の説明不足」が、
裁判員制度から人々を遠ざけてしまっているのではないか?


と考えるようになられた。

   



記事は、

「(裁判員となる人の)疑問や怒りを解消し、
 積極的に説明しなければ
 参加したいと思う人は減るばかりだろう。
 いつか制度そのものが回らなくなる」


と結ばれていました。


 

 


これ、私たち広報パーソンも同じだなぁ・・・と
胸を突かれたんです。

 

 


ネットなんかを見てると、

「このやり方でしかメディアに取り上げられない」とか、
「絶対成功するプレスリリースの法則教えます」とか、

即席・お手軽さを喧伝し、それに大枚をはたけと煽る
LP(ランディングページ)があふれてます。

とにかく「載ったもん勝ち」、「それこそデキる広報」、
とでも言いたげです。ショック!


   
 

 

 

 


しかし、広報とは手品じゃない。

まして

一発花火を打ち上げて終わり、ではない。
 

 



広報とは、単にプレスリリースがうまく書けるだとか、
どのテレビ、どの新聞、どのネットメディアに出ただとか、
じゃないんです。

 

 

 

人・企業・モノ・コトの“根っこ”を掘り下げ、

そこから滲み出てくる“持ち味”に

「いいね!」と言ってもらうこと。

 

 


「いいね!」という理解と共感の輪の

広がりを持って、社会に受け入れられること。

 


【関係性】というつながりの中で、
未来へ続いていくこと。

 

 

 

メディアに取り上げられるという“現象”は、

その輪の中の一つでしかありません。

 

 

 

 


そんな環境を自分の手で

~知恵とアイデアと、
~社会の時流を見る目で~


作り整えるのが広報(の役割)なんです。

 


  
 

 


こんな大切なことを
今までハッキリとお伝えしてこなかったこと、
改めてお詫びします。m(_ _)m

 

 



社会に「いいね!」と言ってもらって、
社会から歓迎される人や企業となって、
30年50年100年と存続していく。

応援してくれる人やファンが増えていけば、
困った時も、例えば先々の事業承継時にも、
思わぬ助け手が現れる可能性が大きくなります。

 

 



国連で「SDGs」宣言がなされて4年。
最近ますます、“社会性”が際立って重要なキーワード
になっています。


  



そんな“社会性”を探り、表明していくための広報。

 




「うちに何ができるんやろ?」

そんなふうに思われたらご相談だけでも結構です。

それを源に、自社でやってみられるもよし、
他の広報人に依頼されるもよし。

 


ただ、

「広報=何かで報道されること」とか、

「プレスリリースをうまく書くこと」

という誤解だけはして頂きたくない。

 

 

「こうやればメディアに載ります」

という甘言に与してほしくない。

 

 


広報を本来の意味でうまく活用してこそ、
令和から次の時代にジャンプできる企業・組織になる。




そんな思いでこのブログを書きました。(・.・*)(._.)





ご訪問ありがとうございました。m(_ _)m
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