広報が社格(企業の評判・価値)を上げた、と思った事例~ゴルフ大会から。 | 目の付け所から広報まで一気通貫で考えるPRコンサルタント 堀 美和子のブログ

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大切なのは「売り込む」のではなく「欲しくなってもらう」仕掛け。
だって人は、心が動かなければ行動しませんもの。
それはB to CでもB to Bでも同じ。
人間心理からストーリーマーケティング、新聞記者の経験もプラスして、あなたのビジネスを応援します。

ゴルフ好きさんには
「感無量!」な大会だったかもしれませんね。(*^^)v

女子ゴルフの「アース・モンダミンカップ」は、
実に207日ぶりの開催でしたから。

(男子ゴルフは9月まで開催はありません。)

 


 



この大会、大スランプに苦しんだ渡辺彩香選手の
5年ぶりの優勝という快挙の他にも、

いわゆる「新しい生活様式」に則った苦心・苦労、
その反面での新しい発見なんかもあったようです。

私が注目したのは、
その部分を伝える一本の記事でした。


今日も広報ジャーナリスト・堀美和子のブログにお越しくださり、
ありがとうございます。あなたに感謝ですっ!



 

 

 


 

7/2の朝日新聞朝刊スポーツ面に、
「自由自在」というコラム風の記事が載ってました。

スポーツ担当の記者さんによる
取材後記みたいなものですね。

その見出しは「損得超えて 非公開の覚悟」



この記者さんは、
4日間の大会を会社や自宅のパソコンで「観戦」し、
Zoom記者会見での選手インタビューに、

「はがゆかった」と心情を吐露されながらも、

「大会側の強い覚悟を感じさせられた一戦だった」と。




Web中継をご覧になった方はお分かりだと思いますが、
あの試合は「無観客」どころか「非公開」で行われました。

選手たちの迫真のプレーを追ったのは、
インターネット中継のカメラだけ。

これまでのゴルフ大会のイメージを180度覆す
鬼のようなクローズド大会でした。(^-^;






記者さんはそこに
「大会(運営)側の強い覚悟を感じさせられた」と。

 

 

例えば、

「入場者全員のPCR検査を含め、
 感染防止対策にかかった費用約1千万円は、
 大会を主催するアース製薬が全額負担」。



例えば、

「ネット中継は4日間で計677万回視聴されたが、
 『存分に競技を楽しんでいただくことが一番』

 (大塚達也会長)として広告は入れず、収益はゼロ。
 来年も広告なしでネット中継する方針だ」。


例えば、

「さらに最終ラウンドを雨天を理由に翌日順延としたのも、
 企業主催の女子プロ大会としては史上初だった」

「テレビ中継の枠にとらわれていたら難しかったであろう、
 競技優先の判断だ」等々。



(荒天でのプレーは難しい。)



更に、試合後インタビューから、
優勝者のこんな言葉を拾われてました。

「リスクを背負いながら試合をしてくれて、
 ありがとうございます」。

(以上、記事より引用させて頂きました。)




いかがでしょう?グリーンハート

全くゴルフに興味のない、
或いはこの大会のスポンサーを知らない人でも、
これを読めば、

「なんかアース製薬って

 エエ感じやん。(^^ゞ」

と思われたのではないでしょうか。



過去8年、大会を主催してきて9年目の今年、
スポーツそのものの灯が消えかけている中で、

「消したらアカン」という思いと、

「ゴルフを楽しみに、自らの活力にしている人のために」
というエールを、私は感じました。



   
 

 

 


ご存知のように、ビジネス界とゴルフ(というスポーツ)は、
切っても切れない関係にあります。

だからでしょうか、記事は、
「損得を超えた思いが際立った」と締めくくられていました。





一事を持って万事を計ることはできません。

でも、選手やゴルフの未来を潰したらアカン、
という誠実真摯な企業姿勢が伝わってきませんか?




これが、マスメディアという

第三者の目・媒体でもって、
自社のこと

(姿勢・大切にしているもの・理念)を
伝えてもらうということです。

 


もちろん、

経営への好影響は計り知れません。


   

 

 


日頃からの親切丁寧な広報で、
マスメディアとしっかりした関係を築き、

商品やサービスだけでなく、
企業姿勢や寄って立つ信条(=根っこ)も知ってもらい、

ここぞという時に、

“自分達の代わりに”

伝えてもらう。



それが広報の役割であり、
結果、社格(社の評判・価値)を上げ、
結果、企業イメージの向上や高い収益につなげていく。




広報は、セールチラシのように
即結果の出るものではありません。

 

 


水に液体を注ぎ入れると波紋が起こり、
やがて大きな輪になり、その輪は遠くまで到達する。

広報とはそんなイメージであり、
「急がば回れ」なんですよね。


  





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