観戦記1854 WBAスーパーウェルター級王座戦 エリスランディ・ララvsテレル・ゲシェイ | 人生マイペンライ

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《本日のTV鑑賞》

 

エキサイトマッチを観ていて、度々紹介されるトレーナーのロニー・シールズ氏。アマチュアでシュガーレイ・レナードとも闘い、242勝21敗の戦績を残してプロ入りするも2度の世界挑戦ではビリー・コステロと浜田剛史さんに敗れて世界王者には成れなかった。

特に1986年12月の浜田剛史さんへの挑戦は、1-2の判定負けで「アメリカならシールズが勝っていた」と、呼ばれるほどの僅差だった。その後は1勝1敗1分で引退してトレーナーになり、様々な国の選手に付き数々の世界王者を育て上げている。

そんなロニー・シールズに師事しているのが五輪2連覇のギジェルモ・リゴンドーとともに、1度は失敗するも何とかアマチュアボクシング大国のキューバから亡命した2005年の世界選手権金メダリストの‘The American Dream‘エリスランディ・ララ!

 

1983年4月生まれ、キューバのグアンタナモ出身のエリスランディ・ララ・サントーヤは、2005年度のキューバ選手権で当時のアマチュアウェルター級世界王者のロレンゾ・アラゴンを降して優勝~その勢いのまま、中国で開催された世界選手権ウェルター級で金メダルを獲得~2005年のAIBAワールドカップで銀メダルも、2006年の中央アメリカ・カリブ海協議会では金メダルを獲得。

そして、2007年に開催されたパンアメリカ選手権に出場する為に訪れたブラジルでギジェルモ・リゴンドーと亡命を試みるも失敗・・・・キューバ代表からは外されるが、2008年にプロモート契約したアリーナボックスプロモーションが計画した密出国エージェントとの手により25人乗りの高速ボートで脱出!しかし密出国エージェントがララに気づき、密出国の報酬の上増しを迫り脅される!それでも、なんとかメキシコまで辿り着き飛行機でドイツに渡り亡命に成功する。

2008年7月にトルコでデビューして、ロシアのイワン・マスロフに判定勝ち~9月にデニス・アレクセジェブスを1RにKOして、活動拠点をアメリカへ移す~11連勝7KOして、2010年11月にティム・コナーズを1RにTKOで降しWBAラテンアメリカスーパーウェルター級王座を獲得~2011年1月にデルレイ・レインズを1RにKOするが、3月に後のIBFスーパーウェルター級王者になるカルロス・モリナとドロー~さらに7月には、ポール・ウィリアムスに明らかに勝っていたが0-2の判定負けとなりジャッジは処分される。

2012年に入り2連勝1KOして、11月にバーネス・マーティーロスヤンとWBCスーパーウェルター級王座挑戦者決定戦で対戦するも9Rに負傷判定ドロー~しかし6月に、元WBOスーパーウェルター級暫定王者のアルフレド・アングロとのWBAスーパーウェルター級暫定王者決定戦を10RにTKO勝ちして暫定王座を獲得。

 

12月には、元WBAスーパーウェルター級王者のオースティン・トラウトを大差判定で降し初防衛に成功~正規王者に昇格。

 

7月には、フロイド・メイウェザー戦の負けから 『観戦記578』 再起2戦目となるサウル・アルバレスと対戦し1-2の判定負け 『観戦記834』 しかしノンタイトル戦だった為、12月にはWBA10位のイシュー・スミスに大差判定勝ちをして2度目の防衛に成功~2015年6月にも、WBA13位のデルビン・ロドリゲスを判定で降しWBA王座の3度目の防衛とIBOスーパーウェルター級王座を獲得~11月に、元IBFウェルター級王者でWBA8位のジャン・ザベックを3RにTKOで降しWBA王座4度目&IBO王座初防衛に成功~2016年5月にWBA15位のバーネス・マーティーロスヤンと4年振りに再戦し、判定勝ちしてWBA5度目&IBO2度目の防衛に成功。

WBAはララをスーパー王座に昇格し・・・・ジャック・クルカイが暫定王~正規王者の愚かな行為。2017年1月に元WBAスーパーウェルター級王者でWBA9位のユーリ・フォアマンを4RにKOしてWBA6度目&IBO3度目の防衛に成功。

 

そして、WBA7度目の防衛戦に迎える挑戦者はWBA6位のテレル・ゲシェイ!

 

1987年9月生まれアメリカのオハイオ州出身のゲシェイはトップアマで鳴らし、2009年アメリカ選手権ミドル級優勝~2012年アメリカ選手権ミドル級優勝して、ロンドン五輪に出場。リオ五輪予選も勝ち抜くが、プロ転向して五輪には出場しないで2012年11月にプロデビューしてダスティン・キャプリンガーに2RKO勝ち~その後も17連勝7KOして、2016年8月にはスティーブ・マルチネスに判定勝ち~2017年2月にも、ルイス・エルナンデスに判定勝ちして世界ランキングを上げる。

 

この時点でWBAスーパーウェルター級王者は暫定王者にブライアン・カルロス・カスターノ、正規王者にデメトリアス・アンドラーデがいる複数王者問題真っ盛り!IBFスーパーウェルター級王者ジャレット・ハードとの統一戦の話が進む中、エレスランディ・ララが4年以上保持している王座を守れるか!?

 

2017年10月14日 WBAスーパーウェルター級スーパー王座戦 エリスランディ・ララvsテレル・ゲシェイ

 

エレスランディ・ララ 24勝14KO2敗2分 7度目の防衛戦

 

テレル・ゲシェイ 20勝9KO無敗 WBA6位

 

1R、リーチがあるララが、距離を取りながら前手でゲシェイのグローブを弾く~踏み込んで長い左!ゲシェイは手数が出ない

 

2R、お互いに足は使わないが、それほど手数は出ない~ララが強く打っていく!ゲシェイも下がりながら返す!

 

3R、ゲシェイから前に出ていくが、ララは左カウンター!それでもゲシェイは前に出続ける!

 

4R、ララが変幻自在に攻める~得意のワン・ツーからの右を伸ばす!

 

低く入ってくるゲシェイに、ララが左~右フック!左!ゲシェイはダウン!

 

立ち上がったゲシェイにララは、一気にはいかないがロープに追いこむ

 

5R、ララがプレッシャーを強める~ゲシェイをコーナーに追い込み連打!しかし、ゲシェイもガードを固めながら前に出て押し返す

 

6R、ひょうひょうと攻めるララだが、ゲシェイもカウンター!それでもララがプレッシャーをかけ続ける

 

7R、ガードを固めて前に出るゲシェイ~ララは、カウンターを狙っているか!?手数が少ないところに、ゲシェイの右!ララの腰が落ちるが堪える

 

8R、ゲシェイが強めに出て強く右を打ちこむが、上手く払って闘うララが左!さらに左カウンター!

 

9R、ララは待ちで、カウンターを狙う~ゲシェイが強く出て打っていき、ララをコーナーに追い込むが、ヒットはしていないか!?

 

10R、高度な打ち合いだが、両者ともに疲れもあり当たらない~お互いに手数も減る

 

11R、ガードを固めたゲシェイが、突っ込んでボディー連打!しかし、何故か下がり出す~ララもそれほど追わず、お互いにヒットはしない

 

12R、ドンドン前に出てくるゲシェイに、ララは声を出しながら左ストレートをガードの上だろうと打つ!

 

判定は、116-111 117-110 117-110 3-0でララが7度目の防衛に成功!

 

まぁ・・・ララらしい試合だな。せっかく前半にダウンを奪ったのに、KOを狙うそぶりは見せずに淡々とポイントを取っていき完勝。7Rにゲシェイの右でララが腰を落とした場面だけが熱くなる場面だったが、逆にララが待ちからのカウンター狙いになってしまいポイントアウト。そしてビックマッチを狙うララは、IBFスーパーウェルター級王者のジャレット・ハードと6ヶ月後に統一戦へ進む!初黒星を喫したゲシェイは1年2ヶ月置いて再起し、ジョーイ・エルナンデスを1RにKOし、2019年5月に元WBAスーパーウェルター級王者のオースティン・トラウトと引き分ける。

 

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