観戦記1918 WBAアジア太平洋ライト級王座戦 パべル・マリコフvs金子大樹 | 人生マイペンライ

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《本日のDVD観賞》

 

ロシアの中央部に位置するエカテリンブルグでユース王座に挑戦するも、王座奪取とはいかなかった市川大樹選手 『観戦記1914』 三浦仁選手 『観戦記1916』 メインでは地元ロシアのWBAクルーザー級スーパー王者デニス・レベデフがWBA6位のマーク・フラナガンを迎えて王座7度目の防衛戦。セミではWBCウェルター級シルバー王者クアドラティロ・アブドゥカハロフに、WBC13位のドミトリー・ミカイレンコが挑戦する。

そしてセミセミには、元日本スーパーフェザー級王者の金子大樹選手がIBFライト級11位&WBAライト級14位のバウエル・マリコフのWBAアジア太平洋ライト級王座に挑戦!

 

1988年6月に愛知県田原市に生まれた金子大樹選手は、中学校で陸上競技の砲丸投げをしていたらしいが地元の「とよはしジム」に入会してボクシングを始める~テレビで観た畑山隆則さんに憧れ、中学を卒業し上京して畑山さんと同じ横浜光ジムに入会~ガソリンスタンドでアルバイトをしながら、2005年11月に17歳4ヶ月でデビューし古川真司選手に判定勝ち~その後も3連勝1KOして、2007年度の新人王にエントリーし6月に半田海門選手に判定勝ち~8月にエスパーサトル選手に3RでKO勝ち~9月の準決勝では丸山伸雄選手に判定負けして、初黒星を喫し新人王準決勝で敗退。

12月に再起するも、大村光矢選手に5Rで初のKO負け~2008年からは4連勝2KOして、2009年12月に日本スーパーフェザー級7位の坂東ヒーロー選手と対戦もドロー~3勝1KO1分後の2011年7月に、最強後楽園スーパーフェザー級準決勝で吉田恭輔選手と1-0のドローも規定で決勝に進出~10月の決勝では、松崎博保選手を2RにKOして日本王座挑戦権を獲得 『観戦記217』 2012年5月のチャンピオンカーニバルで、岡田誠一選手の日本スーパーフェザー級王座に挑戦し8RにTKO勝ちで王座奪取。

9月にも、佐藤通也選手を2RにKOして初防衛に成功~12月には、加治木了太選手を6RにTKOで降し2度目の防衛に成功 『観戦記336』 2013年4月にも、玉腰弾平選手を9RにTKOで降し2度目の防衛に成功 『観戦記445』 2013年8月には、大村光矢選手を1RにKOして3度目の防衛に成功 『観戦記550』 そして、大晦日にWBAスーパーフェザー級王者の内山高志選手に挑戦しダウンを奪うが判定負け 『観戦記670』

2014年5月に再起し、石川昇吾選手に4RでTKO勝ち~8月にもシリロ・エスピノに4RでTKO勝ちして、2015年1月にジョムトーン・チューワッタナの東洋太平洋スーパーフェザー級王座に挑戦も判定負け。さらに8月、仲村正男選手に1-2の判定負けをし連敗~しかし、2016年3月に相馬一哉選手に4RにTKO勝ち~6月に高畑里望選手に判定勝ち、8月に中川祐輔選手に6RでTKO勝ち~11月にも、ラートパカーン・ナコーンパトムスポーツに2RでTKO勝ち~2017年5月にも、日本6位の東上剛司選手を7RにTKOで降す

 

そして、再び世界戦を目指す為にロシアに飛び立つ!対戦するのは、WBAアジア太平洋ライト級王者のパベル・マリコフ!

 

1986年2月にロシアのモスクワで生まれたパベル・ミヘイロービック・マリコフは、たぶんロシアなのでアマ戦績をかなり積み・・・・2010年5月に24歳でデビューして、ルスラン・パーチャックに判定勝ち~その後も5連勝1KOして、2016年2月にニコライ・ブレークを2-1の判定で降しロシアライト級王座を獲得~2016年7月にニコライ・ブレークを、またも2-1の判定で降しWBCアジアシルバー王座を獲得。

11月に、後に東洋太平洋スーパーフェザー級王者になるカルロ・マガレを8R終了時TKOで降し初防衛に成功~12月に、アドニス・アゲロを4RをTKOで降し初防衛に成功~2017年3月には、ミルガン・ジクシリコフを2RにTKOで降しWBAアジア太平洋ライト級王座を獲得。

 

世界ランキングでWBA14位、IBF11位のランキングを保持するマリコフを降して、再び世界戦の舞台を目指す金子選手!この日はボクシング4試合、MMAが3試合、ムエタイが1試合の日本vsロシアの対抗戦!ここまでMMAで濱岸正幸選手が1勝したのみの中で金子選手が日本人の強さを魅せられるか!?

 

2017年7月9日 WBAアジアパシフィックライト級王座戦 バウエル・マリコフvs金子大樹

 

パべル・マリコフ 11勝5KO無敗

 

金子大樹 26勝18KO5敗3分 元日本スーパーフェザー級王者

 

1R、本来は階級下も、体格で勝る金子選手が左を打ちながら廻る~マリコフは、低く体を振りながら入る機会を伺う

 

さらに、右を打ち込む金子選手~接近戦でボディーの打ち合いから金子選手の左フック!

 

金子選手が攻める~右!しかし、打ち終わりにマリコフの右!

 

金子選手はダウン!立ち上がったところでラウンド終了

 

2R、金子選手のダメージはどうか!?マリコフが、いきなりの右オーバーフック!

 

金子選手は前に出て接近戦で手数多く攻めるが、マリコフはガードして潜ってからアッパー!

 

3R、廻りながら、出入り速く打っていくマリコフ~手数多く金子選手が攻めるが、確実に当てていくマリコフ!接近戦では、マリコフがコンパクトな回転で打つ!

 

4R、足を使い距離を取りながら攻めるマリコフに、金子選手がガンガン詰めていく!ボディー!

 

金子選手が追いかける~入ってくる金子選手に、マリコフはカウンターを合わせる!アッパー!

 

5R、距離を取りながら、右で飛び込みマリコフ~金子選手は追いかけるが、逆にパンチをまとめられる!

 

金子選手は、左目上をカットする~それでも金子選手は密着していく!しかし、マリコフは低く潜って右アッパー!

 

6R、接近戦だと回転力のあるマリコフのショートを貰ってしまう金子選手だが、距離が開けば左を当てながら右クロス!

 

低く体を振るマリコフに、金子選手が右を振り落とす!マリコフも右!連打!

 

7R、金子選手の手数が増す~マリコフを追い回す!動くマリコフをロープに詰めてボディー!

 

金子選手は、左目からの出血も増えドクターチェックが入る~廻るマリコフを追いかけワン・ツー!マリコフも打ち合いに応じる!

 

8R、激しい打ち合いになる!マリコフも足を踏ん張り返す~金子選手がプッシュしながらボディー!右~左フック!お互いに消耗してきている!

 

9R、前に出る金子選手が打ちこんでいく~マリコフは、体を大きく振りながら体を入れ替え連打!

 

それでも金子選手が前に出て体ごとぶつけていくが、マリコフは上体を振りながらアッパー!

 

10R、マリコフは、ポイントはリードしていると廻って打ち合わない~金子選手が追い回す!

 

金子選手は必死に攻める!左!マリコフは後方に倒れるが、これはスリップ

 

最後はお互いに打ち合う!ラスト10秒の柏子木が鳴り、さらにマリコフが打ち込む~試合終了のゴングと共にマリコフの左フック!

 

顎を打ち抜かれた金子選手は後方に崩れる!パンチはゴングで判定へ!

 

判定は、97-92 94-95 95-94 2-1でマリコフが初防衛に成功!

 

1Rにいきなりダウンを奪われたのが、その後のペースと判定を分けてしまったか・・・・なんとも惜しい金子選手の敵地での敗北。金子選手は試合の記憶が飛ぶ激戦に、控室に帰る際に会場から「You Win!」と何人にも声をかけられたらしい。

そして金子選手は 『負けたのはもちろん悔しいんですが、今回は試合までの調整も最高にうまくいったし、試合でもやりたいボクシングをできたんです。だから……』 と、帰国後に横浜光ジムの石井会長に引退を告げる・・・・石井会長は 『ロシアには覚悟を決めて乗り込んだと思う。試合終了ゴング直後のパンチでダウンし、検査のため救急車で病院に運ばれるなどダメージは大きかった。この試合だけでなく、ハードな試合が続いていた』 と、16歳からみている愛弟子に言葉を贈る。

そして、引退後の金子選手は 「自分のキャリアの中で、好きな試合は?」 と聞かれて 『2試合いいですか? 東上戦とロシアの試合です』 と、笑顔で答えていた

 

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