持ち物全てが取り出しやすく、管理しやすい状態にあるとしたらどうでしょう?たぶん、日々探し物のいら立ちからは解放され、死蔵品の数は激減することでしょう。
物の整理が苦手な人は、目に見える範囲、簡単に手が届く範囲の物だけ気にとめ、それだけで生活しています。新たに物が加われば、今まで身近にあった何かが次々と、取り出し難い所に押し込まれていくのです。
ですから、取り出し難く、管理できないエリアの物の数はどんどん膨らんでいきます。この、「管理できないエリア」をなくしていかない限り、ブラックホールに吸い込まれる様に、物はそこへと流れていきやすいのです。
厳密に言えば、「管理できないエリア」は単純にスペース的に問題があるのではなく、物の量に問題がある場合が多いのです。
たとえ踏み台を使わなければ届かない収納場所にあったとしても、そこに収められている物の量が適量、もしくは少なければ、意外と取り出しやすいものなのです。
手の届く収納場所にあっても、物がギュウギュウに詰め込まれていると、奥には何が入っているか見当もつかないまま、結局放置してしまうことになりますね。
物の全体量を減らすことは、全ての物を取り出しやすくする一番の近道ではあるものの、一番難しい課題であるのも事実でしょう。
ならば、収納スペースの奥や取り出し難い高い位置には、使用頻度の低い物を配置し、前面には使用頻度の高い物を少量置くようにしていくといいと思います。
前面部分は取り出しやすいので、ついつい物を大量に積み上げてしまいがちですが、そうすると奥の物を取り出す気には到底なれません。
機能的な収納を心がける為には、とりあえず押しこめばいいのではなく、奥のものも取り出しやすい状態を、前面部分で保つことも必要なのです。