あつみ風

その時、あつみ風が吹いた。

協力者を募るプレゼント企画は目算が大事。

2020-06-29 01:58:00 | Weblog




アーティストの追っかけを長年やってると、たまに身近な人から協力を依頼されるんです。

応援してるアーティストの誕生日、結成記念日、デビュー記念日、ツアー最終日、放送◯◯回目記念なんかに、

ファンの友人同士とその仲間に声を掛けて、たくさんの人からのメッセージを載せた寄せ書きとか、メッセージノートとか、モザイク画とかを作る、協力。




それ自体は、素敵なことだと思うんです。

いろんな人の協力を得て作り上げるプレゼントというのは、参加した人の数だけ、1人ではできないものを作ることができるという期待感が集まります。

そして、アーティストの手に渡ったときに、参加した人の分だけ、喜んでもらえる期待感が集まります。



しかし現実にはやはりほとんどが、メンバーから何も反応はありません。
どれだけ人数を集めていても。

万に一つの確率で何かあったとしたら、それは、企画発案者のアイデアの賜物であり、人を集めた努力の賜物であり、作品を作った努力の賜物で、あとは、贈ったタイミングとたくさんの幸運です。




運の要素が大きいからこそ、反応があれば大成功、無ければ失敗、という判断はしたくないものですが、
まぁ反応があったら大成功、は間違いないですね、そりゃ。



以下、私が過去に友達に協力を求められて関わった企画とその結末を挙げていきます。



[企画その1]




10周年の年に、ライブ会場で大きな布にファンからの寄せ書きを集めて、贈るというもの。
ツアーの内の1公演だけじゃなく、何公演も、ライブを観に来た人に声を掛けていって、最終的にたくさんのメッセージが埋め尽くされた寄せ書きが完成して、完成品をスタッフに手渡す形で贈りました。
贈ったその日、たまたまLIVE DVDの特典映像に使われる映像撮影をライブ会場外でしているクルーの目に留まり、DVDには残ることができましたが、後日握手会かなんかで友達の1人が、メンバー本人にこういうの贈ったの見てくれた?と聞いたとき、知らない様子だったというオチでした。



[企画その2]




お花贈呈。
今ではどの現場でもよくあることですが、当時はあまり普及してなくて、企画発案者と友達がツイッターなどで声かけて、知り合いもそうでない人も、ライブ会場で地道に集金して、参加者全員の名前入りプレートを下げ、風船もたくさん載った立派なお花を、ツアー最終日に贈りました。




これは、メンバーのボイトレの先生がTwitterでメンバーがお花を見たときの反応を、企画グループの1人にこっそり教えてくれて、「まるでディズニーみたい」と喜んでいたとのことでした。



[企画その3]




ラジオ放送150回を記念して、私の友人が30人くらいのファン仲間からメッセージカードを集めて、写真を貼り合わせて飾りを作って番組宛に贈りました。




これはラジオスタッフも気を利かせてメンバーにサプライズでスタジオに飾って見せたエピソードと、それを見た瞬間の写真が番組ブログに載っていたし、本人のブログにも写真と感動したお礼が書かれていたし、今まで参加した企画の中で最も大きな反応のあった大成功な企画でした。



[企画その4]




カウントダウンの会場で、メンバー1人1冊ずつ用意したスケッチブックに、会場にきたファンに手当たり次第声を掛けてメッセージをかいてページを埋めていくという企画。
これは知らない人から声を掛けられて参加したので結末は知りませんが、私と友達がそこに書いた時点で空きページがたくさんあって、しかもメンバーによって埋まっているページ数に差があって、開演時間も目前に迫っていて、とても全てのページが埋まりそうになかったし、私がメッセージを書いているその横で、お願いしてきた企画者たちが空いたページに自ら書き込んでいたので、同じ人が何度も書いていて、なおかつ埋まらないままで贈ることになるなと思いました。

これは良い失敗例で、おそらくもっと早くからこの企画を進めていれば、埋めることもできたと思いました。
半年前のツアー会場からメッセージを集めていれば、とか。
日程の誤り、用意したスケッチブックのページ数の誤り。



[企画その5]




友達とその仲間合計60人くらいから、メンバーの似顔絵を集めてモザイク画を作り、メッセージとともにお誕生日に贈りました。
これは私の友人の友人が企画したもので、そもそもモザイク画はこんな少ない数で作れるものではないし、仕上がったのを見ると、60枚の絵を何回も何回も繰り返し使って細かくして、色も上から塗りつぶして絵にしていたので、果たしてこれはモザイク画と呼べるのか?と疑問の残る仕上がりでした。
これには参加したことを過去一後悔しました。

作品が半端な出来だったことだけでなく、協力を求められて協力したものの、そもそも企画者の名前も知らず、協力したことへの礼の一言もなく、企画者のただただ自己満なプレゼント企画に巻き込まれた事故だったと思いました。

そもそも誕生日のメンバーにメッセージを贈る手段はたくさんあって、Twitter、Instagram、FCサイトの専用ページ、手紙を贈ることだってできました。




それだけ複数のメッセージを贈るとなると、必然的に内容は被ってくるし、もはや新しく贈る言葉など無い状態で、さらにこの企画のためのメッセージを考えることは、私にとって無意味でした。

それでも、友人から頼まれ、どんな仕上がりか予想もできないモザイク画に、1人でも多く参加した方がいいだろうと思って参加しましたが、結果的は残念な仕上がりでした。
誰が企画したかも知らないので、どこからどんな形でメンバーに贈られたのかも知らないし、知りたいとも思えませんでした。



これは私自身の教訓で、安易に内容を深く確認もせずに、プレゼント企画に参加すべきではないという勉強をさせてもらいました。




誰が、どんな想いで、どのようなものを作りたくて、どれくらいの人が集まっていて、私にも参加してほしいと協力を依頼しているのか、きちんと聞こうと思いました。

参加する時点で目算を誤っていると感じれば、断ることも大事だと思いました。

思いの外、無理企画は横行しているし、私の直接の友人ならまだしも、知らない人がやっているのに関しては、私は私の書いたメッセージの責任を負えないし、それをどんな風に使われ、どんな風に扱われるかも分からないし、それはとても怖いことだと思いました。




誰かを喜ばせたい、そのきっかけを自分が作りたい、良いものをみんなで作りたい。

そこを否定する気持ちはありません。

誰かが言い出さなければ、人と人との繋がりがなければ、良いものは生まれません。






ただ、それを企画発案する人は、参加する人全員の想いや期待を背負って一つのものを作り上げる使命を、自らがやりたいと言い出したのだから、その責任感を最後まで持ってやり遂げてほしい。




「参加してくれてありがとう」
「こんな素敵な企画に、参加させてもらえてありがとう」
そんな感謝の言葉がたくさん行き交うようなものを作ってほしい。






それができないなら、個人個人でプレゼント贈りたければ贈ればいいだけの話で。

それくらい、たくさんの人が関わるプレゼント企画は奥が深く、難しいものなのです。



顔も知らない人にまで協力を募って、自分一人が代表して作りました!という手柄を貰おうとするからには、それ相応のアイデアを出しなさいよってお話でした。



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