エチオピア大使館で勉強会
コーヒー発祥の地、エチオピア森林コーヒーの勉強会に港区にあるエチオピア大使館に行ってきました。
まず、大使館が1階にコンビニがある普通のビルの2Fにあることに驚きました。
かつてアメリカ大使館に行った時には、門が2重になっていて、セキュリティチェックも2回あり、入館するのに荷物やスマホを預けなければならなかったのとは大違いで、何の審査もなく入館することができました。
以前のブログで、コーヒー一杯のカップの中に地球の環境問題が詰まっていると書きましたが、今日の勉強会もJICAや京都大学の教授からコーヒーと環境問題について講義を受けた後、意見交換をしました。
コーヒーは、あと数十年で飲めなくなると言われています。
その理由の一つは地球の温暖化によってコーヒーの栽培適地がどんどん狭くなっていること。
もう一つは、大企業の資本によってコーヒーを大量に栽培するために森林を伐採して農薬と肥料を大量に使って環境を破壊して死の土地を広げているためです。
コーヒー産地は、大抵極貧の村なので自分たちが何を作っているかも知らずに労働しているのですが、コーヒー発祥の地エチオピアは日本のお茶文化のように1日に何度もコーヒーを飲む文化が残っています。
自分たちが飲んだ余りを市場に出しているという、一般のコーヒー産地とは全く反対です。
本来のコーヒーは、森林の中で日陰で育ち、10mにも育った木から土に落ちた熟したコーヒー豆を村人が拾うのです。
エチオピアの森林には、コーヒーのマザーツリーの巨木が1本あります。
このマザーツリーから世界中にコーヒーが広がったと言われています。
ただ、エチオピアでも国民を豊かにするためにはコーヒーの収穫量を増やす必要がある。
しかし、収穫量を増やそうとすると森林が伐採されて環境を破壊するという過渡期にあって、JICAも悩んでいるそうです。
京都大学の教授の提案は、これ以上収穫量を増やすのではなく、貴重な森林コーヒーを正当な値段で買ってあげることではないかということです。
私は、たとえば森林コーヒーのパッケージにQRコードがあり、そこから消費者が直接生産者に少額寄付ができる仕組みをつくるというアイデアを持っています。
勉強会の後には、エチオピアで日常飲まれている焙煎方法で入れたコーヒーをいただきました。
お鍋で焙煎した豆をつぶしてやかんに入れてお湯を注ぎ、コーヒー豆が沈殿したら出来上がりです。
入れ方は、フレンチプレスに似ています。
エチオピアでも、おつまみを食べながらコーヒーを飲むのが日常だそうです。