まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「そしてバトンは渡された」瀬尾まいこ

2019-05-09 16:12:06 | 読書のすすめ
今日の群馬は曇り。
とは言え 結構晴れ間もありました。
洗濯するんだった!TT

さて 瀬尾まいこさんの「そしてバトンは渡された」を読みました。

【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された
瀬尾まいこ
文藝春秋



森宮優子は困っていた。

担任の向井先生に面談時に
「その明るさは悪くないとは思うけれど、困ったことやつらいことは話さないと伝わらないわよ。」
と言われてしまったが、正直困っていることがないのである。
これまでも教師やカウンセラーからいろいろ話せと言われてきたが
優子にとって話すことがないのである。

優子は森宮さんと言う男性と一緒に暮らしている。
森宮さんは「父親」というところにこだわって少々面倒臭い点もあるが
いい人である。

実際の父親ではない。
優子の実の父親は 優子が小学生のころ
仕事でブラジルに行って以来音信不通である。
実の母親は小さなころになくなっていて 記憶がない。

父がブラジルに行ったとき
当時 父と結婚していた梨花さんと日本で暮らすことを優子が選んだ。

梨花さんはその後再婚したが 離婚し
さらに その後結婚した森宮さんと今は優子だけが一緒に暮らしている。

優子には親がたくさんいる。
そしてそれぞれがいい人たちだ。
だから悩みなんてない。
そう思っていたのだけれど・・・・



今年の本屋大賞受賞作です。
瀬尾さんの本は もしかするとはじめましてかな? 


図書館に勤めていたときは 
芥川賞や直木賞受賞作も欠かさず読んでいたけれど
今も読んでいるのは 本屋大賞かな?

売れ筋と言うのか そういう本の中でいいものが選ばれますね。

今年も当たりでした!

優等生で友達も普通にいる優子が
抱えている苦しみや喜びが伝わってきました。

優子の友人が
「音楽家ではロッシーニが好き」
と言います。
他の音楽家の肖像はどれもしかめっ面なのに
ロッシーニは若干ほほ笑んでいるし
人生そのものも普通の音楽家と違うという話をします。

すごく共感しましたね。
子供のころ読んだ音楽家の人生は
苦悩に満ちていて
それなのに苦労して頑張ったてきなストーリーに納得できませんでした。

苦労しなくて幸せな音楽家がいてもいいんじゃない?
と思ったとき メンデルスゾーンのことを知りました。

彼は彼で 大変だったみたいですが
肖像画がとても幸せそうで 作る音楽も明るくっていいなあと思ったのを覚えています。

そう思うと 本作の優子も含めて
何が幸せで 何が不幸せなのか 
最後に決めるのは本人であり
周りの評価なんて知ったことか?
って ことなのでしょうか。

最後まで読み終わって表紙の絵を見ると
あ・・・・
と思います。

お勧めです。

いがぐりおは 幸せ?
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