第28話「お呼ばれ結婚式の準備」 | ちょっと笑えるお話@しゅんちの極楽日記

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親戚の結婚式に招かれたしゅんち一家。
しかしその親戚は全然親しくなく間柄である。
幼少の頃に会ったことがあったかもしれないのだが、もう言ってしまえば
式場で初対面のようなものである。

そんな関係なのだが他に参加できるちょうどいい親戚筋がおらずしゅんち一家に白羽の矢が立ったというわけなのである。

カホマオは結婚式に出席するのは初めてで、憧れの披露宴に参加できるとあってはしゃいでいるのだが大人は準備が大変である。
友人でも知り合いでも無く、初対面の親戚の結婚式となると
相当の覚悟が必要である。
親しくない親戚のお呼ばれ結婚式では一体何を着たらよいのだろうか。

今回の結婚式の主はなかなか良いところの家系であるらしく式場の格式もかなり高いらしい。
格好ひとつで親戚筋から何を言われるかわかったもんじゃない。
こうして結婚式の装備に悩むしゅんち一家であった。

 

 

まずはしゅんちの装備である。
やはり、一番無難なのは礼服だと思われるので洋服の青山に向かった。
洋服の青山で礼服と黒いスーツでは違うのか?と質問し、黒さが違うとか高い物ほど黒いレベルが違うだとか黒の深みが違うだとか電気屋の店員が4Kテレビの新製品を説明しているかのようにクドクドと説明してくれた。
こうして、しゅんちの装備が揃った。
しゅんちの装備を紹介していこう。



しゅんち LV41

あたま    そうびなし
からだうえ Eしっこくのれいふく
からだした Eしっこくのズボン
あし     Eクロびかりのれいクツ
アクセサリ Eじゅんぱくのハンカチ



続いてカホとマオはイオンでドレスを購入することに。
2人はディズニープリンセスにでもなったつもりでうっとりしながら試着を繰り返しドレスを選んだ。

2人の装備はこんな感じある。



カホ LV10

あたま   Eやすもののかみかざり
からだうえ Eみずいろドレス
からだした Eしろタイツ
あし     Eぎんいろのパンプス
アクセサリ Eめっきのネックレス

 

 

マオ LV8

あたま   Eやすもののかみかざり
からだうえ Eクリームいろのドレス
からだした Eしろタイツ
あし     Eしろのパンプス
アクセサリ Eめっきのネックレス



一番難関なのは嫁タカコである。
大人女性の装備が一番難しいと思われる。
地味すぎず派手過ぎず豪華すぎず貧相過ぎず。
年相応と生活レベルに合わせた絶妙なバランスが難しそうである。

タカコはある日の美容室でその悩みを告白し、結婚式で1番無難なのは着物だとアドバイスをもらい、散々悩んだ末にその着物案を採用することにした。
そして慣れない着物レンタル屋で何とか予約を取り付けてきたのだった。


タカ「一応、着物のレンタル予約できたんだけど・・・」

しゅ「おお!すげーじゃん!よく行動したね!」


タカ「私も必死だよ・・・」


その必死な表情からいかに着物レンタルが大変だったかを物語っていた。
どうもあまり親切ではないレンタル屋さんで伝統を守る業界ガラなのか相当お高くとまり、そんなの知らない方が常識知らずとあまり詳しく説明もしてくれなかったらしい。

しゅ「でもこれで一安心じゃん」

タカ「ううん・・・まだ足りないものいっぱいあるみたいなの」

しゅ「え?いっぱい!?どんなの?」


タカ「肌じゅばん、すそよけ、おびまくら、半えり・・・」



1個もわからん。


しゅ「・・・今の日本語か?もう1回言って」

タカ「肌じゅばん」

 

 

しゅ「ハダジュバン?」

 

 

 

 

 

フランス語か?



そういえば昔タモリさんがフランス語に聞こえる日本語にアザブジュウバン(麻布十番)と言っていたことを思い出した。

・・こうして、さらなる着物グッズを探し求め、着物屋にやってきたしゅんち達。
この店は最近オープンしたらしく、きっと親切に対応してくれるだろうと狙っていたからである。


店員「いらっしゃいまセー!」


やはりオープンしたてとあって接客に積極的な雰囲気である。
駆け寄ってきてくれた店員は金髪のリーゼントで銀座辺りのホストクラブのオーナーだったかのようなチャラ系で往年のアイドル
諸星和己似の店員である。
名札にはチームリーダーと書かれていたので本部から応援に来たという感じだろうか。


タカ「肌じゅばんはありますか・・・?」

 

 

店員「肌じゅばんスね!もちろんありますヨー!」


普通に知ってんのか?


店員「最近のは
ワンピースタイプスリップタイプがありますが?」




もうわけわかんね。


 

店員「こちらでいかがですか?」

諸星店員に割烹着のようなものを紹介される。


しゅ「肌じゅばんって何なんですかね?」


店員「そうっすよね!普通は知らないですよねぇ。ちょっとこっちに来てもらえます?」


しゅんちは着物を着ているマネキンの横に案内された。

店員「着物は直接着ないんですね。下着みたいのを着るんです。」

しゅ「ほうほう」

店員「肌じゅばんってのは
着物用の下着みたいなもんですかね。」

しゅ「あー!武士が切腹するときに着てるやつですか!?」

店員「んーーまぁ、そうですね」

しゅんちの戯言をよそに黙々と装備を手にとるタカコ。
こうしてアイテムを買い揃え、装備が決まった。



タカコ LV41

あたま    Eわふうのかみかざり
からだうえ1 Eレンタルのきもの
からだうえ2 Eはだじゅばん
からだした  Eすそよけ
あし      Eたび
アクセサリ  Eおびまくら



・・こうしてなんとか家族全員の装備が整ったのだった。

 

あとは当日を迎えるのを待つだけなのだが、大人の不安をよそにカホマオだけはうっとりしながら指折り当日を楽しみにしているのだった。

 

お呼ばれ結婚式の準備とはなかなか大変な事である。

 

 

着物の準備ってそんなに色々必要だったのね・・・
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