#56「朝のスピーチ」 | ちょっと笑えるお話@しゅんちの極楽日記

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会社でのしゅんちは物静かなキャラである。
自らに騒ぐこともせず、逆に賑やかな人の横でニコニコ笑って、時々ツッコむだけのタイプである。

事務所内ではまさに真面目な人で通っている。

 

しかし、ブログの世界では「笑えるエッセイ」などと称してまるでおいしい牛乳並みに自らにハードルを上げ、積極的に笑いを取りにいってる。
しゅんちはAB型なのだが、ある意味二面性を持った部分だということなのだろうか。

・・ある日、会社で朝礼当番になった。
朝礼当番とは皆の正面に立ち、朝の挨拶や会社方針を全員で唱和したり各部門が連絡をしあう会を仕切る役である。
そして一通り報告連絡した後には5分程度のスピーチをするのだ。

実はしゅんちの会社はこの4月に大幅な組織変更があり、同じ松本市内ではあるが50名程度の事務所に移転したのだった。
50名の前でスピーチするのは今回が初めてである。
緊張しがちなしゅんちは否応が無しに緊張してしまうのだった。

スピーチの題材はフリー。
どうせしゃべるなら何かインパクトを与えた方がいいと思ったしゅんち。
ブログで評判だったネタを披露し、笑えるエッセイが現実社会でどれだけ通用するのか挑戦しようと思ったのだ。

ネタは「居酒屋くら寿司」である。
くら寿司を居酒屋利用するという内容で何度も書いたネタである。

 

前日にアパートの部屋で時間を測りながら2、3度練習もした。

特に笑わせるポイントで噛まないように入念に練習を繰り返した。

 

 

 

果たして皆を笑わせる事ができるのだろうか・・・?

 

 

チャレンジスタート!


しゅ「えー・・・きょ、今日は自分の事を話そうかと思います。」


緊張してマイクを持つ手も声も震える。50名なのでマイクを使う。
自分の声だけが事務所内のスピーカーを通して響き渡っている。
更に今日は本社からお偉いさんや別の拠点の人達もいて、更に人数も多い。

緊張しすぎて目まいがしてきた。

やばい。これは本当にうまく話せるだろうか?

 

 

お偉いさんもいるけど、こんな笑える話などして良いのだろうか?


 

本当は社会や仕事にかかわるような話をした方がいいのでは?


 

皆は神妙な面持ちでスピーチを聞いている。
平日の朝から笑いが来るとは思ってもない様子である。
まさか真面目なキャラのしゅんちの口から笑える話が飛び出すとは思っても無いだろう。

 


えーーいっ ごちゃごちゃ考えずにやり切ってしまおう!


 

しゅ「・・5年前に長野市に家を建てまして、松本にはアパートを借りて単身赴任をしています」


へーという顔をする人もちらほら。


しゅ「一人暮らしですと外食が多くなるんですが、逆に楽しんでる部分もありまして・・・」


うんうんと頷く人もちらほら。


しゅ「食べログっていうアプリご存知ですかね?
そのアプリを使って評判のお店を食べ歩くのが好きなんですが・・・」


「あーあれね」という雰囲気と、「そんなもんは知らんなぁ」という年配の方々も。

既に退屈そうな顔をし出す人もチラホラ。

 

 

しゅ「ちょっとハマってる事がありまして・・・
アパートから歩いていけるところで飲めるお店を探すという事をしています」


それは良いアイデアだなぁとお酒好きの支店長が優しげな笑顔を見せた。


しゅ「ちょっと・・いい店を発見しちゃいましたので紹介したいと思います。」


これは面白そうだからちょっと聞いてやるかと興味深そうな顔をする人もちらほら。


実はここからが
お笑いポイントである。


しゅ「その店は寿司がメインなんですが、天ぷらなんかの揚げ物メニューも充実してまして、唐揚げやポテトなんかもあります」


次第に「ん?」「どこだろー?」と少し頭を傾げる人もチラホラ。


しゅ「食事メニューもかなり充実してまして・・・」


左手で指を折るゼスチャーをするしゅんち。


しゅ「うどん、ラーメン、天丼、うな丼、スパゲッティ、あ、最近はハンバーガーも始めたらしいんですが・・・」


多くの人が「は?」「何それ?」といった表情。
少し事務所がざわついた。



しゅ「・・・
くら寿司っていうお店なんですが」


事務所内に
ドドっという声が響いた。

 

 

 

 

手応えあり・・・!
 

 

 

大人数が笑うとドドッと地響きのような音が聞こえる。

笑いの種類が失笑なのか爆笑なのかツッコミなのかは判別できないがとりあえず何らかの反応があったのでウケたのだと思われる。

このまま一気にいってしまおうと語気を強めるしゅんち。

 

 

しゅ「今回は居酒屋くら寿司の魅力について語ってみたいと思います!」


あからさまに笑う人多数。

真面目な顔してバカげた話は効果ありだ。



しゅ「くら寿司はご存じの通り全皿100円ですが、居酒屋として非常にコスパが高いです。」


顔が緩む人が多数。


しゅ「居酒屋に行くとお通しというのがあります。小鉢に入ったおつまみで300円から500円くらい取られるんですが・・・



居酒屋くら寿司にはそれがありません」



またもやドドっと笑い声が響く。


しゅ「もう1つ良いところは無料のガリです」



ドドッ



しゅ「ガリはまた良いつまみになるんですが、ガリはショウガですので健康に良い食品とされていますよね。

無料なので食べれば食べるほど・・・



体にもお財布にも優しいというわけです」

 

 

 


シーーーン・・・

 

 

 

 

 

 

す、滑った!!?


 

うまい事を言おうすると逆に滑るのか・・・!?

 

 

しゅ「実は事務所の移転に合わせて、会社の近くにアパートを引っ越したんですが

残念なことに近所にくら寿司が無くてそれだけが残念だと思ってるんですが・・・


また、近所に良い店を見つけちゃいまして・・・





はま寿司…っていうお店なんですが」




ドドドッ

 

 

 

 

やばい。クセになりそう。



こうしてそこそこの笑いを取れたしゅんち。
しかし、笑いとは自分の思惑の違うところで起こるものだと気づかされたのだった。
次回のスピーチも笑いが取れるネタが用意できるように今後もブログ活動を精進していこうと改めて思ったしゅんちであった。

 

 

 

 

人前でしゃべるのってどうしても緊張しちゃいます

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