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武漢光谷現代有軌電車~漢陽地区とは異なるタイプのライトレール路線

2019-01-13 | 鉄道[中華人民共和国]

先月「MAKIKYUのページ」では、中国湖北省の省都・武漢を走る車都現代有軌電車に関して取り上げ、その際には「別の場所でも現代有軌電車の新路線が開業」と記しましたが、この現代有軌電車(ライトレール)が、今日取り上げる武漢光谷有軌電車です。

光谷有軌電車は名前の通り武漢市の光谷地区を走るライトレール路線、昨年一部区間が開業したばかりの新路線で、今後更なる路線拡張も予定されています。

光谷地区は地鉄も2012年に開業したばかりで日が浅く、まだまだ発展途上の感が強い所ですが、地鉄や有軌電車の新路線整備に加え快速公交(BRT)路線も存在し、目覚ましい勢いで発展を続ける中国の典型と言っても過言ではない地域の一つになっています。

交通網整備もまだまだ…という状況で、武漢市内中心部から光谷地区まで伸びる地鉄2号線は光谷広場が終点、今後延伸計画があるものの有軌電車とは直接接続しておらず、徒歩連絡で両線を乗り継ぐにも15~20分程度は要するのでは…と言う状況になっています。

MAKIKYUが地鉄2号線に終点の光谷広場まで乗車、その後有軌電車に乗継しようとした際も、有軌電車への乗継案内などは見当たらず、徒歩移動するのも厄介そうという状況。


地鉄出口のすぐ近くにあるバス停の経由地案内を見て、785路なら何処かで有軌電車の電停近くを通るだろうと推測、乗車したら10分程で有軌電車の姿が見えたのでバスを下車し、すぐ近くの電停から有軌電車に乗り換えたものでした。


ちなみに写真は785路を下車したバス停の経由地案内をトリミングしたもの、もし光谷広場駅からバスで有軌電車の電停を目指したいという方が居られましたら、参考にして頂けると幸いです。


そして785路を下車してすぐに向かった電停は「雄楚大道站」、日本ではまだ実用路線が存在しないものの、近年の中国ではありふれた存在になっている充電式架線レストラムと言う事もあり、電停のみに架線が設けられています。

 
電停以外では架線が存在しない芝生が敷かれた軌道をはじめ、一部では高架線も存在、これらを真新しい有軌電車が走る様は、中国の事情に精通した人物以外が見たら驚くだろう…とも感じる光景かと思います。

 
運行車両は車都現代有軌電車とは異なる5車体連接車を用いており、装いは白一色にシンプルなものとなっています。


運賃は武漢通(武漢市内の地鉄やバスなどで通用するICカード)での支払をはじめ、近年の中国では凄まじい勢いで普及しているQRコード決済(支付宝/微信支付)にも対応、車都現代有軌電車と同じく、乗車口付近にQRコードリーダーが設置されています。

 
しかしながら現金乗車の場合は運賃箱に直接投入するのではなく、電停に設けられた自動券売機でQRコードが印刷された乗車券を購入、乗車時に入口付近にあるQRコードリーダーにタッチする方式を用いているのは独特で、このQRコードが印刷された乗車券は、乗車後の乗車記念品としても有用と感じたものでした。

   
電車内は乗務員室が全室式、座席は硬いプラスチック製のベンチという辺りは、中国における現代有軌電車の典型といっても過言ではなく、クロス/ロング両座席を織り交ぜた配置は、超低床車ならではの構造的制約が現れているとも感じたものでした。

また日本の様に車内収受式ワンマン運転を行う訳ではないにも関わらず、最前部/最後部の客扉は狭い片開扉。


おまけにドア付近に柱もあるため、両開扉を用いている中間車に比べ、混雑時は最前部と最後部付近での乗降に手間取るのも難点と感じたもので、今後この点を改良した車両が出るのか否かも気になったものです。

中国で現代有軌電車を複数路線運行する都市は他にも幾つか存在するものの、複数種の現代有軌電車を乗り比べる事が出来る都市はまだ限られており、車都現代有軌電車とは様々な差異がある光谷現代有軌電車は非常に興味深い存在と感じたものです。

他にも武漢は色々面白いものがあり、機会があれば再訪し、まだ未乗の区間などにも乗車できれば…と思いますが、中国は各地で様々な新路線が開業、ここもあそこも…と言う状況ですので、再訪機会は巡って来るのか…



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