『ケーキの切れない非行少年たち』が売れてますね。
著者は宮口幸治氏で医学博士、臨床心理士、そして精神科医でもあります。
本書では、著者が鑑別所や少年院で非行少年たちと接するうちに「これでは全然ダメだ!!」と気づいた事が書いてあります。←めちゃ大雑把でゴメン
本の内容はとても良かったのでAmazonのレビューを参考に是非読んで下さい
今回は本の紹介じゃなくて、とっても気になったというか、やっぱりか…と思った箇所があったのでその事を書きます。
鑑別所では集団式検査で知能指数を見ます。
それは厳密な検査ではなく、たいてい「知的な問題はない」という結果が出るので、教官としては、何度言っても分からんヤツは「怠けている」「反抗的」としか思えません。
指導する→出来ない→更に厳しい処分→暴れる→指導する、の悪循環。
以下抜粋
「悪循環を繰り返していると今度は精神科医が呼ばれ(略)
精神科薬が投与されます。効果が出なければ次第に投薬量も増え、少年院を出る頃には精神科薬なしではやっていけない患者になってしまうこともあるのです」
もう一箇所
「今振り返ると(略)、
私の不十分な思い込みのため、彼女に不要な投薬治療や入院治療まで受けさせてしまったのです」
元の原因を見誤って治るわけないというね…。
気分が落ち込む→気分を上げる薬
気持が荒ぶる→鎮静させる薬
これじゃダメだなぁと再認識。
気分が落ち込む→金欠? 失恋? 人間関係?
それぞれ対処法が違うはず!
素行不良までも薬が治してくれると思っていては断薬出来なくなる患者さんが増えるばかり…
ちなみに、この先生(著者)はそこに気づいたので、それぞれの非行少年に適した指導(トレーニング)をしてくれています!
参照↓
ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書) 777円 Amazon |