違法合法の垣根が存在しない作用を持つ薬物使用者が生む社会的混乱と弊害 | 藤原航太針灸院

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痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

「憎しみ」と「金」と「治癒遅延」

 

貰い事故と単独事故によるムチ打ちでは、貰い事故によるグループが、治癒までの期間が大幅に遅れる事は古くから知られています。この古くからのデータが事実か否かは、労災や保険を取り扱わない私の所ではよく見えてきます。受傷時のエネルギーの掛かり方の違いや、被害者側が保険金を得る為に散々痛いフリをするなど様々な話はありますが、加害者への「憎しみ」の感情が、治癒遅延を招いているのも知られています。

 

私がそのような「憎しみ」と「金」の問題に加担しないのは、その感情や思考が自身の身体への負荷となり続ける大きな要因になる為です。個で憎しみを抱えても、集団で憎しみを共有しても、治癒遅延を惹起する不必要な材料です。「憎しみ」と「金」と「治癒遅延」の表現は雑で曖昧ですが、この状態の神経伝達物質や内分泌、血流等の動態は、ネガティブを継続します。また、既に自律的な機能が影響を受けている場合、その身体反応は人一倍のネガティブを示します。

 

「加害者」が存在する症例は、上記事例以外にも多くあります。只、如何に心身への負荷を減らし続けるかが、回復までの期間を短期に抑え込み、日々の安定性へ繋ぐ事が出来るのは、全ての症状に対しても言える事かもしれません。

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相模原障害者施設殺害事件から3年が経ちました。脳損傷や認知症、薬物や生育環境、遺伝等によって、パーソナリティに異常を来す可能性はあります。今年も川崎殺傷事件による拡大自殺や、京都アニメーションの放火事件等、様々な猟奇的な事件事故がありました。既に話題として出ていますが、薬物の関与も否定できない模様です。

 

話題は大声でエモーショナルに訴えた側に視線と賛同が向けられる傾向にあり、もう片方の言い分は無視又は軽視される傾向にある為、実際は不明瞭な部分も多いです。それが先ずは前提にありますが、ここ最近は話題も引いた煽り運転で話題になった宮崎容疑者は、その言動から「違法薬物」の使用が疑われ、大麻や覚醒剤の使用がなかったかの調べも行われる話もありました。

只、それ以前に統合失調症の診断による、精神科の入院歴があるようです。流石に手ぶらでは入院しないので、その時点でもある程度の向精神薬の使用は考えられますし、入院前からの使用も自然に考えられます。猟奇的な事件や事故の背景に、向精神薬が絡む事例は耳にタコが出来るほど聞きますが、いわゆる統合失調症と診断される過程、及び以前の服薬歴が重要です。

世間的に言われる統合失調症の症状群(陽性/陰性症状含む)を惹起する薬物は、ベンゾやSSRI等の抗うつ薬でも見られ、そのメカニズムは離脱の病態概念も交えれば極めてシンプルで、上記薬物からメジャーへ発展する例が多いのも頷けます。如何せんこれらは「合法薬物」であり、服薬による攻撃性や衝動性等の副作用(常用量離脱や離脱、又は過量でも起きる可能性(アクティベーションシンドロームのこと)はありますが)は隠され、更に診断という社会的保護も付くため、被害を受けた側の気持ちはいつまで経っても晴れないケースも多いと思います。
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以下は古い話題の為、ソースは不明となりましたが、2015年3月に私がまとめた一部を抜粋します。薬物使用者が社会的な混乱を生む共通点や特徴の人物像として、

 

a) 薬を飲む前後で別人のようになった。言葉使いが悪くなった、攻撃的で乱暴になった

b) 子どもじみた抑制の効かない行為、幼い子供のような仕草、行動、言動が見られる

c) 犯行の一部始終を直後には明確に記憶している

d) 善悪の知識は持っているが悪いことをしたという認識はない

e) 動機があやふや、短絡的である

f) 冷徹で感情の無いような行動や言動が見られる

g) 犯行を隠そうとしたり逃げようとする意思が見られない。あるいは子どもじみた嘘で騙そうとする

h) 取り調べに対しては淡々として子どもっぽい受け答えに終始する

i) つじつまの合わない話、理解できない話、空想のような妄想のような話をする

j) 反省の気持ちや自責の念は長い間現れることはない

k) 精神鑑定の結果は広汎性発達障害かアスペルガーと診断される

l) 犯行を反省している様子が無いのに死刑を望む


があります。k)に関しては、その時代で病名も流行り廃りがありますので、今は少々異なるかもしれませんが、2016年に発達障害者支援法の改正以後、全国的に青田刈りされて(診断する病院に3か月待ちの行列が出来たともあるので、自ら行った(連れていかれた)層も多いと思います)、それこそ覚醒剤と類似するメチルフェニデートがばら撒かれたのは記憶に新しいものです。まして今年の春先からは、覚醒剤の原料そのものが入ったリスデキサンフェタミンメシル酸塩が販売されています。因みに、こちらはメチルフェニデートに治療抵抗性を示した場合に処方するという前提が一応はあるようです。

疾患名とは、あくまで何処かの誰かが創造し、人が人に名付けるだけのものなので、そこに固執する必要性は全くないと思いますが、如何なる状態であれ、薬物がもたらす反応は、体内で事実的に起きています。仮に、これらの向精神薬により攻撃性を持った人物が「いじめる側」となり、「いじめられる側」が最悪の段階を踏んだ場合、1)イジメられて心身共に疲労して 2)学校に行けなくなって親に怒られて 3)病気じゃないかと病院に連れていかれ 4)向精神薬を飲まされる となれば、皆が向精神薬を飲む事になり、悪循環しか生まれません。

 

参考 https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/1647400272017899

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デュロキセチン塩酸塩(サインバルタ)が、運転禁止薬物から運転注意薬物に緩和され、約3年が経ちました。「麻薬及び向精神薬取締法」の管理下に置かれる向精神薬は、上記の通り「向精神薬の服薬=運転してはいけない※敷地内での重機その他も」や運転注意薬物も多く、交通事故等を起こした時は、罰則等の少し面倒事も増えるようです。>>お薬の影響や病気の症状で「運転に支障がある」と判断された状態で事故をおこした場合、『危険運転致死傷罪』が適応され、通常より厳しい罰則になります。

https://cocoromi-cl.jp/knowledge/other/drive/medicine-drive/

 

とは言え、そもそも「そんなの知らん」で運転している方が大半かと思いますし、知っていても(聞いていても/書いていても)、「じゃあどうやって病院に薬をもらいに行けば良いの?」「買い物は?会社は?歩いて行けと言うの?」ですし、車がなければ生活に支障を来す方も多いと思うので、文字の上では整備されているものの、実情は何もない限り基本的にうやむやだと思います。また、仮に事故を起こしても、違法薬物やアルコールでは無い限り、病名が先行する為、病院から出されて飲んでいる薬を、中毒量ではなく治療量(?)で服薬している限りは、薬に対してどうだこうだは少ないと思います。

 

その為、個人的に珍しいなと思ったのが、インパルス堤下がベルソムラ(オレキシン受容体拮抗薬)とレンドルミン(GABA受容体作動薬/ベンゾジアゼピン系)を服薬後に運転し、「睡眠薬」が大上段となり報道され、書類送検されたことです。リンク先を読む限りは記憶も飛ぶほど効いていたらしく、他の交通に支障があった為(ハンドルに突っ伏していたため通報された?)とされています。
>>https://www.oricon.co.jp/news/2092405/full/

 

よく効く人にとっては、血中濃度がピークになると思しき時間帯に、気絶するかの如くの睡眠が誘発される為、何をしていても眠る場合もあるのかもしれませんし、薬物により誘発された睡眠中の飲食、運転、電話等の行為も有名です。その為、何かあるなしに関わらず、そういう薬だよを前提として話は続けますが、上記のように、成分が変わる訳でもなく運転禁止薬物が緩和されるタイミングには理由があります。

サインバルタはセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)で、文字通りハイにさせます。向精神薬はザックリと切り分ければハイかローかのどちらかで、ハイになれば疼痛閾値もグッと上がりますので、痛みは感じ難くなります。何かに夢中になっている/興奮している時は、少しくらいの痛みなら感じ難いと思います。それと同じ状態を薬物で意図的に作り出す事が出来ると考えれば早いです。勿論効き方は個々人で異なりますので、皆が皆ではありませんが、針治療で使う針なんかでは痛みを感じる事もありませんし、以前も触れた通り、カッターで誤って手を切っても痛くない、勤め先で激昂し、デスクを拳で殴って骨折しても痛くない、なんて話も伺います。

 

このような無敵の状態になれば、腰の痛みや変形した関節の痛みも感じなくなるのかなと思いますが、それはさて置き、当初は「うつ病/うつ状態」の対象が、「糖尿病性神経障害」や「線維筋痛症」に拡大し、「慢性腰痛症」に承認された後、間も無くして運転注意薬物になりました。整形領域疾患は高齢層のボリュームも厚く、只でさえ足腰に異常の多い状態プラス向精神薬の服薬が、どれくらい事故のリスクを引き上げているかと常に考えてしまいます。しかし、これら向精神薬と交通事故や危険運転、煽り運転の類も含め、その関連性でデータは挙がりません。大方は「〇〇病や〇〇障害で事件や事故が起きました」です。

 

※以下は当時の話題です サインバルタが整形領域に進出する時は、以下にも記載の在る通り「自殺念慮、自殺企図、敵意、攻撃性等の精神神経系の重篤な副作用が発現するリスクがある」として(自殺念慮や自殺企図の副作用を主な理由としていた記憶があります)、承認の際には異例の多数決となった事は記憶に新しいものです。
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厚生労働省医薬品等安全対策部会安全対策調査会は、2016年10月25日(火)「ミルナシプラン塩酸塩」など、抗うつ剤3品目について、これまでは「禁止」とされていた自動車の運転を「注意」にするなど使用上の注意の改訂が了承された。今回「自動車運転禁止」から「注意」に改訂された抗鬱剤は、

 

・「ミルナシプラン塩酸塩」(トレドミン)
・「ベンラファキシン塩酸塩」(イフェクサーSRカプセル)
・「デュロキセチン塩酸塩」(サインバルタ)

 

デュロキセチン塩酸塩製剤の使用にあたっての留意事項について(平成28年3月18日付通知)

 

厚生労働省は、平成28年3月18日付で医薬・生活衛生局審査管理課長及び安全対策課長との連名で各都道府県衛生主管部(局)長等宛に「デュロキセチン塩酸塩製剤の使用にあたっての留意事項について」を通知しました。この通知は、デュロキセチン塩酸塩製剤((販売名:サインバルタカプセル20mg、同カプセル30mg。製造販売元:塩野義製薬株式会社))が18日「慢性腰痛症に伴う疼痛」を効能又は効果として承認されましたが、本剤が自殺念慮、自殺企図、敵意、攻撃性等の精神神経系の重篤な副作用が発現するリスクがあることなどから、その使用にあたって、十分留意するよう医療機関及び薬局に対して周知するよう要請したものです。

http://www.jshp.or.jp/cont/16/0331-2.pdf

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煽り運転の話題が頻繁にテレビで流れてからは、車屋さんのドライブレコーダーのコーナーも非常に賑わいを見せています。何故、恐怖をもたらす一部の人間の為に、大勢が自腹を切って360度ぐるっと見渡す、高精度のドラレコを取り付けなきゃならんのだという感覚です。この感覚は、イジメられた側が常に損をし続ける図式に似ており、気持ちの良いものではありません。

 

私は中枢神経に至る薬物で、障害を来す例には理解をしようとしているつもりです。「攻撃性」「暴力性」「衝動性」「他害危害」「自殺念慮」「自殺企図」等の、最果ての問題もです。しかしそれは、中枢神経で織り成す諸々の生理的な害反応を検討する事であって、「〇〇病だから」「〇〇障害だから」「副作用だから」「離脱症状だから」「誰々が飲ませたから」「誰も責任を取ってくれないから」と言って、迷惑を掛けても良い、無敵の人になっても良いかと言えば別です。

 

他人への迷惑は、疾患の内容や服薬の有無と関係なく対応しなければ、このような事件で被害に遭った方々や殺された方々、遺族は浮かばれないと思います。

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