世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

引きこもりの行方

2019年08月22日 | 100の力
「〇〇病院ですが、

お宅にお泊りのxxさんがこちらに入院されております」

それは突然の電話から始まった。


「エっ、どうされたんですか?

病気ですか?怪我ですか?」


「いえ、精神状態がかなり不安定で」

そこは、

精神科・心療内科の病院だった。


確かになんか変だと思っていた。


彼女は、2か月間の宿泊予約を入れてきた。

アメリカ(LA)生まれの日本人だという。

現住所は兵庫県。


通訳をしているという。

だから、資格試験のために、

静かなところで籠って勉強に専念したとのこと。


ところが、車ではない。


「買い物はどうされますか?」

近くのコンビニや市場なら連れて行こうと思っていた。

「大丈夫です」という。

結局買い物を頼まれたのは一度だけだった。


彼女はほとんど部屋から出ることはなかった。




代わりに、

毎日のように宅配便が届いいた。


食料品や日用品、服の全てをアマゾンで購入していた。



    (アマゾンだけで生きていけることを知った)


そして、

今回の入院へと至ったのだ。


病院からの連絡の後、

兵庫県の実家のお父さまから電話があった。


部屋に残された荷物を送ってほしいという。


それはいいが、

部屋はまるでゴミ屋敷状態。

異臭さえも漂っていた。

(ある意味、自殺でなくてまだよかった)


なぜ親はすぐに飛んでこないのだろうか。

ふと疑問に思った。

(もう、慣れっこなのか?)


不可思議な親子関係が見て取れた。

まるで現代の世相を映し出しているかのように。



宿泊業に携わって40年以上になるが、

前代未聞の宿泊客だ。



モノ言わぬ人種。

(言うときはいきなりキレる)


一億総ひきこもり国。


あおり男といい、

元カノといい、

日本は完全に病んでいる。






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