この少女たちは、雲南省で働く「看護士」さんたちだ。1995年以後に生まれ、個人主義者が多いと言われてきた世代だ。2人は、自分から申し出て、武漢のCOVID19の重症患者のための病院へ、交代・補充の要員として赴くため、雲南の飛行場で出発を待っている。気づかれたと思うが、髪の毛を相当にカットしている。防護服をつけて医療活動するには、長すぎる髪の毛が感染の原因ともなるので、「95後」世代の志願者は、各地でも断髪し、臨戦を志願している。社会連帯には無関心と思われてきた世代から、こうした短髪にすることで覚悟を示す献身が生まれた事例は、相当数、報道されている。もちろん、報道側の宣伝であることは隠せない。しかし、瀕死の重症患者への支援には、嘘はない。おそらく、今度の武漢での疫病の大流行は、「古い中国人の悪癖」が原因となり、「天が命じた心の革命の始まり」だと思う。結果として、中国共産党の内部でも、古い悪癖からの離脱が多く語られるだろう。野生動物を食べる、酷い喫煙の習慣者、官僚主義、経験主義などの不誠実な党員の除名など、結果は、習近平の政権の強化となる。が、同時に、習近平の期待する中国共産党の腐敗体質の改善も可能にする。日本人にとり、COVID19は、対岸の火事ではない。武漢は1911年、清朝が崩壊する辛亥革命の震源地である。中国共産党が、天命の裁きを受ける因縁もある。全人類に対し、公徳心を失えば、日本人も、中国人も、欧米から「黄色人種」として差別を受けることになる。