作:新見南吉
絵:野見山暁治

長さ:3:00

【あらすじ】
ある日、1匹のでんでんむしは、
自分の殻の中には悲しみが
いっぱい詰まっている
ことに気がつきます。

もう生きていられない。

この悲しみをどうしていいかと、
でんでんむしは、友だちのところへ
訪ねに行きました。

すると、その友だちも
殻の中に悲しみを
抱えていると言うのです。

でんでんむしは他の友達の
ところにも訪ねて行きますが、
どの友だちも同じことを言うのです。

そしてでんでんむしは
悲しみを抱えているのは
自分だけではないことに気がつきます。

でんでんむしは嘆くのをやめ、
悲しみをこらえて生きていくことを
決意するのです。

【感想】
なんとも心に響く話。

簡潔でリズムのよい素敵な文章と
とても味わい深く、力がある絵!
と思ったら、「ごんぎつね」
「手袋を買いに」で
有名な新美南吉さんと
文化勲章受章、
東京芸術大学名誉教授である、
野見山暁治さんという
超豪華コンビなんですね。

表には出さないけれど、
誰もがそれぞれに悲しみを
持って生きている。

悲しみに限らず、
「自分だけ」と思っていても、
みんなそうなんだってこと、
最近、よくあります。

でんでんむしは友達に話すことで、
自分だけではないことに気がつきますね。

誰かに話すことってとても大切。
共感してもらうことで、
心も軽くなりますよね。

嘆いていても何も変わらない。
悲しみを乗り越えることで、
強くしなやかな心が育つのだと
思います。

多感な年ごろの子どもたちと、
すべての大人に読んで欲しい!


上皇后となられた美智子さまが
子どもの頃に読んでもらい
「でんでんむしのかなしみ」が
深く心に残っていると
おっしゃっていました。

この絵本の他にも
何冊かあるので
読み比べてみるのも楽しいです!

でんでんむしのかなしみ

新美南吉/野見山暁治
星の環会 2016年04月
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【みんなの感想】



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