銃はリクリエーションと言う考え | 雨の日も風の日も IN アメリカ

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在米25年。 アメリカ人旦那との間にティーンのハーフの男の子がいます。 アメリカの企業で企業管理者として勤続22年、フルタイムで働いているワーキングマザーです。 そんな私のごくふつ~の日常日記です。

ちょうど今、トーマスの学校が秋休みと言うことで、

 

トーマスはローラ(義母)の家に泊まりに行っています。

 

明日は何をして遊ぶの?と聞いた私にトーマスは、

 

釣りに連れて行ってくれるみたい、と答えました。

 

ところが・・・

 

てっきり釣りに行ったとばかり思っていたトーマスから興奮気味に電話がかかってきました。

 

ト 「今、パパ(ローラの旦那)と一緒に初めて銃を撃ったよ!」

 

は?

 

今なんと?

 

私の中で怒りがこみ上げてきました。

 

いくらトーマスの祖父母とは言え、トーマスに銃を握らせそして発砲させ、

 

それに対する親の私達の許可を一つも取らなかった事への怒り。

 

彼らにとっては、リクリエーションな趣味であっても、

 

日本から来た私にとっては全く違うわけです。

 

人の命を奪う危険性のある銃を私が大切に育ててきた11歳の息子が初めて手にし、それを発砲した。

 

それも私の知らないところで。

 

想像しただけでも恐ろしい。

 

彼らは銃保持のライセンスを持っていて、ド田舎に住んでいるので、

 

自分達の土地であれば、そこで銃を撃っても違法にはなりません。

 

(住んでいる場所によって法律は違うかも知れません)

 

私自身、アメリカに20年以上住んでいて、

 

銃はリクリエーションと考えるこの国の文化を十分理解しているつもりですが、

 

それでもここ数年、あまりにも銃に関する問題が多すぎますよね。

 

アメリカ人の中でも、銃規制に対する考え方が変わってきている今日。

 

トーマスはきちんと常識のある子だと信用していますが、それでもまだ11歳。

 

Fortniteのゲームが大好きな子に、リクリエーション感覚で銃を持たせることにとっても抵抗を感じます。

 

そして、まだまだ体が小さいので、銃を撃った時の衝撃に耐えられるとは思えない。

 

私もずっと昔、20年以上前、彼らの裏庭で銃を撃ったことがありますが(無理やり誘われ・・・)

 

あの時の銃声、そして体で感じた衝撃が今でもトラウマで残っているので、

 

今回の事が余計に私の心を苛ませます。

 

ただでさえも生理前でイライラしてるって言うのに(←TMI)

 

日本人である私があまりにもオーバーリアクションなのか、と思ってジャネスに聞いてみました。

 

そしたらジャネスも私と同意見で、先ずは連れて行く前に親の了承を得るべきだった、と。

 

ほっ。

 

そうよね?

 

私がただ単にクレイジーなわけではないわよね?

 

トーマスがまだ幼い頃、ローラの旦那がトーマスをハンティングに連れて行っていいかと聞いて来た事がありました。

 

トーマスはまだ幼く、彼自身もハンティングとか銃は怖いと言ったので、

 

トラウマになったら大変なので連れて行かないで欲しいと断った事がありました。

 

ローラの旦那にとってハンティングは大切な彼の趣味。

 

そして、その趣味を孫のトーマスと一緒に楽しみたいと言う気持ちもわかりますが、

 

トーマスがもし行きたいと言ったとしても、私達はNOと言ったと思います。

 

日常生活に銃は必要ないと思っていますが、それでもここはアメリカ。

 

もっと大きくなったら、銃の危険性、そしてセイフティーについてきちんと教える必要がある、と思っています。

 

その場合は、父親であるヘリがきちんとトーマスに教える必要がある。

 

自分もそうやっていろんな事を父親から教わってきたから、というヘリ。

 

彼は父親とはいい親子関係を築いてきませんでしたが、

 

そんな中でも釣りとハンティングの思い出はあるようで、

 

それを語る時だけは、父親とのわだかまりから開放されているような気がします。

 

父親と息子だけの特別な時間ってありますよね。

 

釣りとか、ハンティングとか性教育とか(え?)

 

それなのに、彼らはその機会すらも奪った・・・

 

いろんな事に対して怒りがこみ上げました。

 

でも、向こうも悪気があっての事ではないと思ったので、

 

気持ちを落ち着かせてからメールを送ることに。

 

「トーマスはアナタ達と時間を過ごせて楽しそうでよかったわ。

 

でも、彼をそういう場に連れて行く時は、親の私達の了承を一言得てからにして欲しかった。

 

へりはもうちょっとトーマスが大人になったら、彼にきちんとした一般ルールを教えようと思っていたんだよね。」

 

メールでは出来るだけ柔らかく言いましたが、本心としては、

 

「オマエら、オレ(おれ?)の断りもなく勝手にうちの子を銃を撃ちに連れて行きやがってふざけんな!

 

こういう大切なことは父親であるヘリがきちんと息子のトーマスに教えてあげようと思っていたのに、

 

その父子の特別な絆の時間を奪いやがって!オマエら全員土下座しろ!いや、切腹しろ!」

 

と思っていました(落ち着いて)

 

まあでもね、きっと彼らも悪気はほんとないんです。

 

それこそジャネスが言うように、釣りに行くような感覚で銃を撃ちに行く。

 

都会ではあんまりないかも知れませんが、アメリカの田舎では悲しいかなごく普通のリクリエーション。

 

でも、ひと昔前のアメリカなら、リクリエーションと言えた銃も、

 

最近は、学校、チャーチ、映画館、もしくは自分の家で寛いでいても銃で殺される時代になってしまいました。

 

確かに、銃をなくせばいいのですが、

 

ここまで銃が浸透してしまったこの国から完全に銃をなくすのは難しいでしょう。

 

そして何より、銃をなくしても腐った心の人間は存在し続けるわけで。

 

ローラの旦那さんのように心からハンティングを愛し、それを趣味とする人もたくさんいます。

 

私自身、それもわかっていたので、あんまりキツクは言いませんでした。

 

ただ、これと同じ事が二度と起こって欲しくない。

 

そしたらローラの旦那から返信が来ました。

 

「ごめんなさい。

 

でも、以前同じ質問したことがあるけど、その時はOKだったから今回もOKだと思ったよ。

 

へりとトーマスの父子の時間を奪ってしまうような事にならなかったらいいんだけど。」

 

うん、ありがとう。

 

ってか、そんな質問にOK出した覚えはないけど、まあそこはスルーするわ。

 

言った、言わないで揉めるだけだし。

 

今までにも銃に関するブログを書いたことがありましたので一応載せときます。

 

お国が違うと考え方も違う

 

ベジタリアン宣言