カスタモヌの朝

November 20, 2019

カスタモヌの朝。
ホテルの窓からは剛健なカスタモヌ城が見えます。

以前来たときはカスタモヌ城のテラスに立ちました。
高さもあるけど、なにより突き出したテラスに立つこと自体がとても勇気がいりますが、そこからの景色は迫力のあるものでした。
今回はスケジュールの都合でたぶん登れない・・・。

そして朝食のビュッフェにあったので・・・。
これがカスタモヌのケルシミットです。

普通はゴマ付きリングパンと訳されるように、ゴマがついていますが、カスタモヌのそれは生地を葡萄液を煮詰めたペクメズに潜らせてから焼きます。
このケルシミットを使った郷土料理もあります。のちほど郷土料理はまとめてご紹介します。

待ち合わせまで時間があったので近辺をぶらっと散歩しました。

モスクの洗浄場。
円形のプールがダブルであるのは珍しい。

ハンドメイドパザールはお土産品でどこのお店も同じようなものしか置いていないのでちらっと見て通り過ぎました。
商店街の方は朝早かったのでまた開いていないところが多かったのですが、手織り布や女性たちが作ったもの、長持ちから出てきたものを売っているお店があったので覗いてみました。

店主である女性は機織りをしていました。
カスタモヌにはイーネオヤとチャルシャフバーウ（トゥルナックバーウ）目的で来たのですが、実は機織りもとても有名です。
バーウはその縁への装飾として欠かせないものです。

ところでバーウってなんだろうと思いますよね。
細目のコットン糸で手で編むレースです。マクラメに近いと言えばわかりやすいでしょうか。

この布についているものがそうです。

種類がたくさんあり、それぞれに名称や意味が込められています。
実際の作業も機会があって過去に何度か見ていますが、たとえイーネオヤができない人でも気軽に楽しめそうな手芸です。もちろんできる人も楽しめます。

バーウについてはのちほど詳しくご報告します。

そしてこの布に施された可愛い刺繍。

トルコではカナビチェと呼ばれていますが、このカナビチェの定義が今ひとつ不明で、特定に悩んでいます。多くがクロスステッチなのは確かです。
シーツやまくらカバー、テーブルクロス、ブラウスの衿ぐりや袖口などに施されたお花柄主流のコットン刺繍です。
これまでもカナビチェはたくさん出てきましたし見ていますが、あまりにも一般的であり歴史も40-50年間と新しく、商品として、そして伝統手芸としても紹介や取り扱いが難しくどうしたらよいのかわからなかったものですが、先日見つけたものも含めて改めて紹介したいと思っているもののひとつです。

そして先生と合流して行ったのがココ。

カスタモヌの古い個人のお屋敷が残る地区です。
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ブルサの小さな工房で職人さんの手によって作られているシルク糸。
トルコではチャマシュル糸と呼ばれる６本取りの刺繍糸ですが、イーネオヤはもちろん、細かく繊細なオスマンル刺繍、ウズベキスタンのスザニ刺繍などにも最適です。
しかも色数がなんと320色！と豊富です。　

いままで糸見本カタログが手間がかかり有料配布でしたが、今回、より多くの方に見ていただきたく、簡易版が製作されました。
糸自体はありませんが、色はほぼ忠実に表現されているかと思います。

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