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伊吹有喜 著 『雲を紡ぐ』

2020-06-24 | 本の紹介
伊吹有喜 著 『雲を紡ぐ』(文藝春秋)読了しました。
直木賞候補作のうちの一作です。

伊吹さんの作品は同じく直木賞候補作となった『彼方の友へ』を読んだことがあり、
受賞なりませんでしたが、とても良い作品だったので今回も期待して読み始めました。

本の帯には「分かりあえない母と娘」の言葉から、また「毒親」の話かと少々気が重い…
いじめが原因で不登校になった主人公の女子高校生は、
家庭では母親と祖母から責められ、ついに祖父が営む盛岡のホームスパン工房へ家出します。
よくあるように、父親は家庭の問題を見て見ぬ振りをし仕事へ逃げている。
手織りの毛織物ホームスパンを通して、美しい布が壊れかけた家族を包んでいき、
羊の毛が紡がれるようにゆっくりと、バラバラに壊れかけていた家族が再生していきます。
羊毛と同じように、人と人の心の糸も一度切れても再び繋がろうと互いに手を伸ばせば繋がれる。
人の手で紡がれ、染色され、織られる伝統的なホームスパン、
この暖かい布に包まれるような読後感でした。

岩手の「ホームスパン」のショール、私も欲しくなりました♪
軽くて暖かくて繊細な色づかいらしい・・・

以前読んだ、同じように生き辛くなった孫の心を癒す存在としての祖母を描いた、
原田マハさんの『生きるぼくら』もとても良い作品でした。

私も孫に対しては力を抜いて子育てを遠くから見守る存在でありたいと思っています。
小1孫とのzoomを使っての毎日の音読&読み聞かせがもう3か月も続いているのが嬉しい♪
私が選んで送っている本は学研の『10分で読めるシリーズ 一年生』、
1つのお話ずつ読み続けて、今はシリーズの5冊目になっています!
始めたばかりの頃は1文字ずつやっと読んでいましたが、
最近は初見でもすらすら読めるようになってきて、読んでもらうのが毎日楽しいです♪
今は夜しかできないので読みながら眠くなってしまう日もあり、それも微笑ましい。

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