長い間時間がいまいち取れなくて書いていなかったブログを何とかして続けたいと思いまた書き出しました。

 

ここ最近ポツポツと携帯から短い記事をいくつか投稿しましたが、やはり書きたいことが長いとふっとい指で携帯と格闘するよりもパソコンがいいんですよね。 (笑)

 

昨年の誕生日にドイツの友人からDavid Gutersonというアメリカの作家の The Other という本のドイツ訳 Der Andere をいただきました。

(この本の和訳はまだないのかな、日本語のタイトルをさがしたが見つからず)

 

その本を見た主人がこの作家の以前の作品を読んだことがある、たぶん君はそっちのほうを読むといいかもと言って(自分が先に読みたいから!?と思うくらいしつこくね)持ってきてくれたのは Schnee der auf dem Zedern fällt です。 英語で Snow falling on Ceders、 和訳が 殺人容疑 (講談社文庫)です。

 

日本語の名前を見ると、ミステリー本のように思われますよね。しかし、内容はどっちかというとドラマというか文学です。なんでこんなタイトルにしたんでしょうね。

 

太平洋戦争前後のシアトル沖のPuget Soundが話の現場で、 ここにある島に住む日系人、アメリカ人、ドイツの移民が登場人物になっています。体系の大きいドイツ系アメリカ人の殺人容疑で訴えられた日系人の裁判の様子を見守るアメリカ人の新聞記者の視点から書かれた話です(だけではないけど、これ以上書くとネタバレにもなりかねませんので)。戦争が始まる前の平和な暮らしぶり、島のイチゴ畑に一生懸命に働く日系人、きちんとしているドイツ人と読むだけで頭の中にこの島の光景が浮かんでくるような書き方がとても素敵です。そして、日本とドイツを知っているからこそ言えますが、日本人とドイツ人のの感じ方、考え方が非常にうまく表しています。 さすが、PEN/Faulkner 賞を取っただけあります。

 

結構厚いし、深い内容なので読むのに(しかもドイツ語という大きい壁まで加わったしね)結構時間がかかりましたが、とってもいい本でした。おすすめです。意外とじゃないか、主人が選ぶ本が好きかもしれませんね私。