ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

1982年9月11日付 ビルボード 全米 Top40 Air Supply - Even The Nights Are Better

2018-09-13 23:09:36 | 1982年ビルボードTop40
1982年9月11日付ビルボード All American Top40、3位から上がって1位はChicagoの"Hard To Say I'm Sorry"。60年代から活躍し数多くのヒットを持っているChicago、1977年に4位を記録した"Baby What A Big Surprise"以来の久々の大ヒット、1位となると1976年の"If You Leave Me Now"以来になります。

この週2位は6週間の1位からダウンして2週目の2位、年度を代表する大ヒット、Survivorの"Eye of the Tiger"。Survivor、セカンドアルバムからのシングル"Poor Man's Son"が1981年に33位を記録、2曲目のTop40ヒットでついにNo.1獲得です。この曲、もちろん有名ですが、シルベスター・スタローンの『ロッキー3』の主題歌です。
1週のみの1位からダウンして3位はSteve Miller Bandの"Abracadabra"。Steve Miller Band、Top3ヒットとしては1977年に2位を記録した"Fly Like An Eagle"以来の久々の大ヒット、No.1ヒットは1973年の"The Joker"、1976年の"Rock 'N Me"以来の3曲目のNo.1ヒットとなりました。
4位は11位からジャンプアップ、John Cougarの"Jack & Diane"。2週間前まで2位にランクインし、この週もまだ8位にエントリー中の"Hurts So Good "に続くTop5ヒットになりました。
5位は前週と変わらず、Air Supplyの"Even The Nights Are Better"、シングルを出せばすべてTop5入りの大ヒット、"Sweet Dreams"に続く7曲連続のtop5ヒットです。

この週5位はAir Supplyの"Even the Nights Are Better"。最高位は9月4日と11日の第5位。年間チャートは37位。邦題は「さよなら・ロンリーラブ」(彼らの邦題は感心しませんね)(実は深い邦題でした。音時さんのブログを見てくださいね)

Air Supplyですが、オーストラリア出身のソフトロックグループ、アメリカでは絶大な人気がありました。
デビューアルバム「Air Supply」を発表したのは1976年、70年代に4枚のアルバムを出しますが母国オーストラリア以外では全くヒットせず。アメリカではアルバムチャートにエントリーすらしていません。
しかし、1980年に発表した5枚目のアルバム「Lost in Love」からのシングル"Lost in Love"が突然3位を記録する大ヒット、アルバムは22位どまりでしたが、シングル3曲がTop5に入る大ヒットになりました。
その後もシングルがヒットし続け、なんとこの曲"Even the Nights Are Better"が最高位5位を記録したことで7曲連続のTop5ヒットを記録します。
この曲のチャートアクションで、この翌週9月18日付で6位にダウン後、その翌週9月25日付で42位まで下がってしまいます。6位から42位への急降下というのは当時の急降下記録ではないでしょうか。

バンドは7人組だったと思いますが、ミュージックビデオを見てもラッセル・ヒッチコックとグラハム・ラッセルの2人しか出てきません。
1988年にバンドの活動を中止後、1991年にラッセルとグラハムの2人で再結成、今も2人で活動を続けています。


今週 先週 song / artist
1 3 HARD TO SAY I'M SORRY / CHICAGO
2 2 EYE OF THE TIGER / SURVIVOR
3 1 ABRACADABRA / STEVE MILLER BAND
4 11 JACK & DIANE / JOHN COUGAR
5 5 EVEN THE NIGHTS ARE BETTER / AIR SUPPLY
6 6 YOU SHOULD HEAR HOW SHE TALKS ABOUT YOU / MELISSA MANCHESTER
7 4 HOLD ME / FLEETWOOD MAC
8 7 HURTS SO GOOD / JOHN COUGAR
9 9 WASTED ON THE WAY / CROSBY STILLS & NASH
10 10 TAKE IT AWAY / PAUL MCCARTNEY
11 8 VACATION / GO GO'S
12 12 LOVE IS IN CONTROL / DONNA SUMMER
13 13 LOVE WILL TURN YOU AROUND / KENNY ROGERS
14 14 EYE IN THE SKY / ALAN PARSONS PROJECT
15 15 WHO CAN IT BE NOW? / MEN AT WORK
16 16 AMERICAN MUSIC / POINTER SISTERS
17 17 THINK I'M IN LOVE / EDDIE MONEY
18 20 YOU CAN DO MAGIC / AMERICA
19 21 ONLY TIME WILL TELL / ASIA
20 24 SOMEBODY'S BABY / JACKSON BROWNE
21 23 BLUE EYES / ELTON JOHN
22 22 AND I'M TELLING YOU I'M NOT GOING / JENNIFER HOLLIDAY
23 26 HOT IN THE CITY / BILLY IDOL
24 27 LET ME TICKLE YOUR FANCY / JERMAINE JACKSON
25 28 I KEEP FORGETTIN' / MICHAEL MCDONALD
26 18 KEEP THE FIRE BURNIN' / REO SPEEDWAGON
27 30 HOLD ON / SANTANA
28 31 WHAT'S FOREVER FOR / MICHAEL MARTIN MURPHEY
29 32 DO YOU WANNA TOUCH ME / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
30 37 I RAN (SO FAR AWAY) / FLOCK OF SEAGULLS
31 35 NEVER BEEN IN LOVE / RANDY MEISNER
32 34 VALLEY GIRL / FRANK ZAPPA
33 59 JUMP TO IT / ARETHA FRANKLIN
34 39 GLORIA / LAURA BRANIGAN
35 51 VOYEUR / KIM CARNES
36 64 BIG FUN / KOOL & THE GANG
37 41 MAKE BELIEVE / TOTO
38 42 YOU DROPPED A BOMB ON ME / GAP BAND
39 53 THE ONE YOU LOVE / GLENN FREY
40 47 BREAK IT TO ME GENTLY / JUICE NEWTON

コメント (13)    この記事についてブログを書く
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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ms-database)
2018-09-14 19:20:50
こんばんは。
やっぱり"Even The Nights Are Better"と言えば、6位→42位のウルトラダウンが印象深いですね。
当時、アメリカンTOP40聴いていたとき、先週6位で今週6位までに登場していなかったので再浮上かな?と思ったくらいでした。
1982年はウルトラダウンが極端に多かった年で、おそらくポイントの足切りがあったのではないかと思われます。
http://msdb.blog75.fc2.com/blog-entry-217.html
いや、これは名邦題! (音時)
2018-09-14 22:10:04
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/12184313.html
孤独だった僕
孤独だったきみ
その二人が出会ったから
夜さえも素敵なんだ…

一人ぼっちの恋なんてさよならだ!
さよなら・ロンリー・ラブ…

というわけでこの曲の邦題はIPPON!
だと思います(^▽^;)

7曲連続 (hannah)
2018-09-14 23:35:44
星船さん、こんばんは。
♪Lost In Love♪からの7曲連続のTop5入り、彼らは名実共にAOR全盛時代の象徴でしたね。日本では、「ペパーミントサウンド」と称され、ミーハーな女子大生に特に人気がありましたが、メロディーの素晴らしい曲ばかりでした。
それにしても7曲連続のTop5入りは、僕の知る限りでは(Beatkesを除いて、75年~89年では)L.Richieの♪Truely♪から♪Dancing On The Cieling♪の7曲しか思い浮かびません。(その前のCommodoresを入れると9曲になりますが)。Bee Geesも6曲連続№1はありますが、その前の曲は記憶にないので。
№1は1曲でしたが、ヒットチャートでも彼らが80年代前半を代表するグループだったことが証明されています。
82年の特徴 (星船)
2018-09-15 07:06:52
ms-databaseさんおはようございます。
私も同じ「"Even The Nights Are Better"と言えば、6位→42位のウルトラダウン」です。この感覚はやっぱり相当なチャートマニアですね(笑)
この頃、土曜日の全米Top40では毎週チャートを予想しながら聞いていましたので、この週上位発表になるにつれ「"Even The Nights Are Better"が出てこない?あれ?1曲多い?数が合わない?」と?だらけだったのでは。
ms-databaseさんの記事拝見しましたが、82年のウルトラダウンが圧倒的に多いですね。チャート集計方法の影響なのでしょうね。この頃、ビルボードのチャート集計が時々変わっていたと思います。
訂正:深い邦題 (星船)
2018-09-15 09:12:26
音時さんおはようございます。
「きみを見つけて夜さえ 素敵なんだ!」、ペパーミントサウンド風にテキトーに「さよなら・ロンリーラブ」となったと思っていました。深い邦題でだったとは!失礼いたしました^^;結構考えているんですね(笑)
ミュージックビデオですが、グラハムがラッセルの手を引いて歩きだす、この二人の仲は?と思っていたら「なんだナンパに行くんかい!」でした。
奥が深いのか、浅いのか?
偉大な (星船)
2018-09-15 09:23:49
hannahさんおはようございます。
いくら大人気でもアルバムから3枚目、4枚目のシングルカットになるとこける曲も出てきます。そういったことからもBee GeesやLionel Richieは偉大な歌手ですね。Bee Geesは彼らが作った曲も入れると全盛期、相当数の曲がTop10に入り続けていたのではないでしょうか。
彼らは苦労してのし上がってきた実力あるバンドで、ミーハー的に取り扱われるのはどう思っていたのでしょうか。2人だけでも今でも活動を続けているのはうれしいことです。
コンサート行きました (omnibusfan)
2018-09-15 10:31:35
星船さま こんにちは。
エアサプライも、よく聴きましたね。高音部分はカラオケで歌えませんが。(笑)
コンサートにも行きました。確か1982年の春頃だったかと。当時は彼女もいないので、男友達と。(笑)こっそり録音したカセットテープどこかにあるかも??この曲は、発売前だったので演奏していないかもしれません。
Unknown (ms-database)
2018-09-15 19:55:59
星船さん こんばんは。

全米トップ40を聴きながらその週のチャートをノートに付けていたとき、一曲合わないと思ったのは、この曲が初めてでした。チャートの楽しみ方を教えてもらった曲という点でもこの曲は印象深いです。
特にこの年はウルトラダウンが多かったのですが、当ブログにも書きましたが、4月から10月までの一定期間にこうした現象が集中したようです。
大人気グループのコンサート (星船)
2018-09-15 22:51:35
omnibusfanさんこんばんは。
いや~、あまりに高音すぎて彼らの歌をカラオケで歌うのは難しいかもしれませんね!
1982年というと彼らの最も人気があった時、さぞや盛り上がったでしょう。そんなときのコンサートに行かれたとは、うらやましいです!
圏外へ (星船)
2018-09-15 22:56:04
ms-databaseさんこんばんは。
私がTpo40を聞き始めたのが75年、チャートを付け始めたのが76年ですので、順位一けた台から圏外に去ってしまったのはこの曲が初めてなのですね(ms-databaseさんのブログ記事を参考にいたしました)。
ウルトラダウンだったのは今でも覚えています。82年は特異な年だったのですね。

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