ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1984年9月29日付 スキャンダル Scandal - The Warrior

2020-09-27 20:15:37 | 1984年ビルボードTop40
1984年9月29日付ビルボード All American Top40、2位から上がって1位はPrince & The Revolutionの"Let's Go Crazy"。Prince、5週間の1位で年間チャートNo.1の年度を代表するヒット"When Doves Cry"に続く2曲目のNo.1ヒットです。

2位は1週のみの1位からダウン、John Waiteの"Missing You"。John Waiteですが、イギリスのロックグループThe Babysのボーカリスト。The Babys解散後ソロ活動を始めてからの初ヒットが大ヒット。The Babys時代には3曲のTop40ヒットを持っていますが、"Isn't It Time"(名曲でした)と"Every Time I Think of You"の13位が最高のヒット、この曲がバンド時代、ソロ時代を通じての初めてのNo.1ヒットになりました。
3位は5位からアップ、The Carsの"Drive"。The Carsですが、デビューシングルの"Just What I Needed"が最高位27位、以来この曲で8曲目のTop40ヒット、Top5ヒットは最高位4位の"Shake It Up"以来2曲目、Top3ヒットは初めてとなります。
4位は3位からダウン、3週間の3位からダウンしてしまいました、Cyndi Lauperの"She Bop"。Cyndi Lauperですが、デビュー曲の"Girls Just Want to Have Fun"が最高位2位、次の"Time After Time"がNo.1を獲得、この曲で3曲連続のTop3ヒットになりました。
5位は9位からジャンプアップ、Stevie Wonderの"I just called to say I love you"。Stevie Wonderですが、もちろん皆さんご存知のスーパースター、60年代から数多くのヒットを持っていて、ヒット曲は数え切れません。80年代に入ってからは多少ヒットは少なくなっていましたが、それでも80年に最高位5位の"Master Blaster (Jammin')"、82年に最高位4位の"That Girl"、この曲で80年代第3曲目のTop5ヒットです。

この週7位はScandalの"The Warrior"。最高位は9月22日と29日の第7位。年間チャートは46位の大ヒットでした。

Scandalですが、1981年に、ボーカルのPatty SmythとギターのZack Smithを中心にアメリカで結成された6人組ロックバンド。
アルバムのデビューは1982年にリリースした5曲入りミニアルバム『Scandal』。このアルバムからは2曲のHot100ソングが出ますが、ヒットには至らずTop40入りを逃しました。
2枚目のアルバム、フルアルバムとしてはこのバンド唯一のアルバムになりますが、1984年に『Warrior』をリリース、そのファーストシングルがこの曲"The Warrior"で大ヒット、アルバムも最高位17位を記録するヒットアルバムとなります。プロデューサーは数々の大ヒットアルバムを手掛けたあのMike Chapmanです。BlondieやAgnetha Fältskogなど私のブログでも何度か登場しました。

さて"The Warrior"、曲の作者はNick GilderとHolly Knightの共作。Nick Gilderはご存知でしょうか?1978年、"Hot Child in the City"で全米No.1となりました。この曲は妖しい特徴がある曲でした。大好きな曲でした。残念ながら彼自身のヒットはこの曲のみの超一発屋でしたが、ソングライターとしても活躍しました。"Hot Child in the City"のプロデューサーもマイク・チャップマンでした。そんな関係で曲を提供したのでしょうか。Holly Knightも有名なソングライター。昨年紹介したPat Benatarの"Love Is A Battlefield"は彼とマイク・チャップマンの共作でした。

Scandalですが、このアルバムをリリース後、解散してしまいます。活動期間たったの4年の短命で、Hot100ヒットは5曲、そのうちTop40ヒットはこの"The Warrior"の1曲のみで、一発屋とも言って良いでしょう。
ボーカルのPatty Smythですが、バンド解散後ソロ活動を開始、1992年にリリースしたソロ2枚目のアルバム『Patty Smyth』に納められたDon Henleyとのデュエットソング"Sometimes Love Just Ain't Enough"によりチャートに復活、全米2位の大ヒットとなります。
その後Scandalを再結成、今でも活躍しているようです。


今週 先週 song / artist
1 2 LET'S GO CRAZY / PRINCE & THE REVOLUTION
2 1 MISSING YOU / JOHN WAITE
3 5 DRIVE / CARS
4 3 SHE BOP / CYNDI LAUPER
5 9 I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU / STEVIE WONDER
6 4 WHAT'S LOVE GOT TO DO WITH IT / TINA TURNER
7 7 THE WARRIOR / SCANDAL
8 8 THE GLAMOROUS LIFE / SHEILA E.
9 10 CRUEL SUMMER / BANANARAMA
10 11 COVER ME / BRUCE SPRINGSTEEN
11 6 IF THIS IS IT / HUEY LEWIS & THE NEWS
12 14 HARD HABIT TO BREAK / CHICAGO
13 16 LUCKY STAR / MADONNA
14 17 WHEN YOU CLOSE YOUR EYES / NIGHT RANGER
15 22 CARIBBEAN QUEEN / BILLY OCEAN
16 15 DYNAMITE / JERMAINE JACKSON
17 19 TORTURE / JACKSONS
18 12 STUCK ON YOU / LIONEL RICHIE
19 13 GHOSTBUSTERS / RAY PARKER JR.
20 25 THE LUCKY ONE / LAURA BRANIGAN
21 21 WE'RE NOT GONNA TAKE IT / TWISTED SISTER
22 29 I'M SO EXCITED / POINTER SISTERS
23 26 THERE GOES MY BABY / DONNA SUMMER
24 32 ON THE DARK SIDE / JOHN CAFFERTY & THE BEAVER BROWN BAND
25 27 GO INSANE / LINDSEY BUCKINGHAM
26 28 ARE WE OURSELVES? / FIXX
27 31 SOME GUYS HAVE ALL THE LUCK / ROD STEWART
28 18 LIGHTS OUT / PETER WOLF
29 33 BOP 'TIL YOU DROP / RICK SPRINGFIELD
30 35 SWEPT AWAY / DIANA ROSS
31 20 SUNGLASSES AT NIGHT / COREY HART
32 36 WHO WEARS THESE SHOES? / ELTON JOHN
33 37 FLESH OF FANTASY / BILLY IDOL
34 44 BLUE JEAN / DAVID BOWIE
35 39 DESERT MOON / DENNIS DEYOUNG
36 24 ROCK ME TONITE / BILLY SQUIER
37 40 STRUT / SHEENA EASTON
38 49 I FEEL FOR YOU / CHAKA KHAN
39 41 IN THE NAME OF LOVE / NAKED EYES
40 42 SHINE SHINE / BARRY GIBB

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29 コメント

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誘惑の美戦士!? (音時)
2020-09-27 21:42:10
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/23605258.html
バン!バン!ってカッとばしてくれる、気持ちのいいロック曲でしたね。アルバムにはサブタイトルで「誘惑の美戦士」と付けられていました。エディ脱退のヴァン・ヘイレンの次のヴォーカリストにパティを…という話があったとも言われていましたね!!
Unknown (太ったボンジョビ(´・∀・))
2020-09-27 22:06:33
いやー驚きました、初めてビデオ見たのですが、パティは凄く可愛いというか、イノセントな感じなんですねえ。
私のパティのビジュアル情報はアルバムジャケットのみだったので、ケバいキレキレの太い声のネーサン、だったのです。
音時さんのブログにありましたが、ジャケットは勇ましかったんですよ、しかしながらビデオだと、まるで当時のロス五輪の体操選手みたいに10代後半のイメージですよ。
(音時さん、フューチャリングになってましたよん)
てっきり全英のEighth Wonderのパッツィ・ケンジットなみのヤリ手の方と思っておりました。
途中の戦士のメイクも少し浮いてますよね。
曲の方はまさかのトップ10入り、て感じでした。当時から感想が素敵だなあと思ってます。
サミー・ヘイガーじゃあなく (星船)
2020-09-27 22:39:36
音時さんこんばんは。
ホントこの曲、カッコイイい曲でしたね。パティ・スマイスの張りのある声にぴったり、「戦士」の歌にもピッタリです。
そうですか、ヴァン・ヘイレン、サミー・ヘイガーじゃあなくってパティ・スマイスだったら、それはそれでよかったかも。
日本で大ヒット (星船)
2020-09-27 22:45:19
太ったボンジョビさんこんばんは。
ホントPVのパティ・スマイス、カワイイですよね。
ドン・ヘンリーのお気に入りですから。
Eighth Wonderのパッツィ・ケンジットとはまた懐かしー!日本で大ヒットしましたよね。アメリカでもイギリスでもたいしたヒット出なかったようですが、日本受けしそうな曲ではありました。
作者が懐かしい (hannah)
2020-09-28 00:06:33
星船さん、こんばんわ。
やっぱり「類は友を呼ぶ」なんでしょうか。
Scamdalも一発屋でしたが、なんとこの曲の作者も一発屋N.Gilderだったんですね。
Billboardファンならだれもが知っている、78年の同じ時期にExileと一発屋の1位が続きました。
しかもH.Nightとの共作。こちらも79年の♪Hot Summer Night♪のヒットで有名で星船さんのブログに何回か登場していますね。
78年、79年の懐かしいアーティストです。
元気が良い (golden_70s)
2020-09-28 18:54:48
パティ・スマイスは元気が良くてイイですね。
この曲も好きな曲です。
ニック・ギルダーが曲を書いてましたか?
それは知りませんでした。
ニック・ギルダーの曲 (MKK)
2020-09-28 20:04:07
星船さんこんばんは。
"The Warrior"の作者はニック・ギルダーだったのですね初耳でした。プロデューサーはマイク・チャップマンといえば、やはりブロンディの"Heart of Glass"ですね。
この頃はプリテンダーズ、モーテルズ、ベルリンなどの聴きやすい女性ヴォーカルのロックが多かったですね。
パティ・スマイスは、ドン・ヘンリーのアルバム「Building the Perfect Beast」で4曲、バックヴォーカルで参加してます。"Sometimes Love Just Ain't Enough"のきっかけだったのですね。
Mike Chapmanが (星船)
2020-09-28 21:39:11
hannahさんこんばんは。
そういえば、Exileの"Kiss You All Over"ですが、このプロデュースと曲の作者でもあるのがMike Chapmanでした。Mike Chapmanですが、この当時No.1一発屋を連発していました。
"Hot Summer Night"は良い曲でした。今でも大好きな曲です。
この曲のみで解散 (星船)
2020-09-28 22:21:41
golden_70sさんこんばんは。
そうですよね、この曲私も良い曲だなぁ!と思っていました。ほかの曲が上がってくるのを待っていたのですが、Top40ヒットはこの曲のみで解散してしまいました。残念なことだったです。ソロで復活するのはだいぶ後になってからでした。
"Sometimes Love Just Ain't Enough" (星船)
2020-09-28 22:27:53
MKKさんこんばんは。
マイク・チャップマン、まあ、いろんな曲をプロデュースしています。この当時最も人気のプロデューサーでしたね。
パティ・スマイスは、ドン・ヘンリーのアルバムに参加していたのですね。知りませんでした。バックボーカルだったので、あんまり目立たなかったですね。
"Sometimes Love Just Ain't Enough"は二人のボーカルがぴったり、大成功でしたね。

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