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【米ドル独歩高、投資家も債務者もドル現金に殺到】「日本『円』以外全部沈没」で新時代の箱船となる日本④

2020-03-21 00:04:35 | アメリカ

前回からの続き)

 ひょっとして最終章第二幕かもしれません、ドルにとっての・・・(って、第一幕はコチラ?)

 ご存知のように、為替市場では米ドルが独歩高を演じています。これ、端的にいえば、(遅くともリーマン・ショック以降、)アメリカ国内外の株、債券新興国通貨、不動産、原油などの商品・・・などなどのありとあらゆる資産に投融資されてきたマネー(≒価値)がドルというキャッシュに一気に逆流入しているために起こっている現象といえるでしょう。これ(米欧)投資家がそれら資産を一斉に売ってドルに替えているために生じているわけですが、彼ら彼女らは、保有資産の名目上の価値が(超?)「バブル」であり、実質価値は自分たちが投融資した額よりも(ず~っと)小さいことが(ようやく?)分かった―――いや正確には、誰もがそう認識していたけれど売らずにいたのを売るきっかけがついに来た!?―――ために、売却損・含み損を食らう前に我先にドルに換金しようとしている、といったあたりでしょう。

 いっぽう、投資マネーを受け入れ、借り入れている側(米企業とりわけシェール業者や新興国など)は、逆に、自分たちの真の権益等価値や力量(ドル債務の支払い能力)をはるかに超える借り入れをしてしまったことに否応なく気づかされたはず。ですが、それを悔やんでいるヒマはありません。明日にも到来する次回の返済に充てるドルを超特急で確保しなければならないからです。なので、新興国は国債を、米エネルギー企業はCP(コマーシャルペーパー:短期資金調達用債券)を、あわてて発行・・・したものの、投資家が上記のスタンスだから思うようにドルが集められず、資金繰りに窮してドボン?・・・みたいな感じかと推察されます。

 ドルの急騰は、投資する側・される側の上記状況によってもたらされていることであり、けっして、イザとなったらやっぱりアメリカ様の通貨だよね、みたいな意味での言い古された「有事のドル買い」というわけではありません。

 そして、いうまでもないことですが、両者がここに至ったベースにあるのは、FRBら世界の中央銀行がこれまで演出してきた異様なほどの超低金利環境。具体的には、本ブログで何度も指摘してきたことですが、サブプライムローン・バブル崩壊~リーマン・ショック直後の強烈な資産デフレ圧力に直面したアメリカとFRBが、不良債権償却・金融システムへの公的資金投入等によって長い年月をかけてバブル分を抜いていくという日本流の解決策を、その財政コストが莫大過ぎて選択できないため、しぼみ始めたバブルを再膨張させるべく、米国債とか不動産担保証券を大量に買い支え、市場原理では説明がつかないくらいに金利を引き下げ、借り入れ&投資を煽った、ということです。であれば上記のように、企業も家計もそして新興国も身の丈を超えて借金をするし、投資家だってこれらに投融資して少しでもリターンを得ようと、自分もまた超低金利の投資元金を市中から調達して・・・といったように、みんな借金まみれになってしまったわけです、リーマン後10年以上もの長きにわたって・・・

(続く)

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