第4部 破局へ向かう人類の光明

2 人間性が低い科学が人類を滅ぼす

【 ひずんだ精神エネルギーは地球を滅ぼす 】

　一一万年前に、人類は一度滅んでいる。

　地球が一つの大きな磁石となっていることは周知の事実だが、この地球の磁場に変化が起こりつつあるといわれている。

　最近は特にその変化が大きくなり、地球の真の北極と、磁石の北極には相当大きな差が発生している。

　それがある角度以上になると瞬間的に反転し、地球磁場の南極と北極が逆になるという。

　もしもそのようなことになれば、地球の大気上部にある電離層が消滅し、地球表面に多量の紫外線をはじめ太陽からの殺人光線が降りそそぎ、地球表面の生物はほとんど死滅する可能性もある。

　昭和四六年の秋、京大理学部の堀江正治氏によって、琵琶湖上からのボーリング調査がなされ、湖底堆積物の調査とともに、地磁気の測定も行われた（図17）。
 

　その結果、地磁気は、三五万年前、二九万年前、一八万年前、そして一一万年前に衰弱劣化していたことがわかった。

　そして五〇〇〇年から一万年して現在の状態に回復したのである。

　ところで、地球の時期消滅の原因は何であろうか。

　地球内部のマグマの影響とも考えられるが、人間の精神的な力が関与しているとも考えられる。

　昭和五四年七月一二日夜七時からの驚異の世界シリーズ

　『超能力の謎解明』

　の日本テレビの番組で、精神波が磁界に変化を及ぼすかという実験が行われた。

　外界の電界を遮るための銅板と鉛板で囲ったシールドルーム内において、超能力少年から発生する磁界および電界測定をするのである。

　ルーム内の電磁界に変化が起これば、それは超能力少年から発生されたことになる。

　当日の実験においては、少年が平静な時にはペンオッシロにはなんの変化もなく直線を描いていたが、外部から念を入れてくださいと声をかけると、その直後から、まず磁界の変化を示すペンが大きく上下に振動するようになった。

　それと同時に、電界にも大幅な変化が起きた。

　人間の精神力によって磁界は変化するということを、このテレビ実験によって証明したことになる。

　なお当日の実験によれば、超能力少年の前頭葉の部分から、二五メガサイクルから三六メガサイクルの超短波の電波が斜めうしろの上方に発射されていることもわかった。

　また、もう一つの根拠として、磁石を用いた政木フーチパターンによって人間性が測定できるという事実から、人間の生命力または精神力と磁力との間に、何か関連があるように思われる。

　もしもそれが事実とすれば、世界中何十億の人間の精神力のエネルギーの総和は、大きく地磁気に影響を与える可能性も生じてくる。

　現代の人間は自分さえ良ければよいと考える人が増えている。

　地球には数億の人間の不平不満、傲慢、ねたみ、そしり、ひねくれ、さらに横暴などによるストレスの精神エネルギーが充満している。

　そうなれば、大きなエネルギーとなり、地球磁場の転極の可能性も生まれてくる。

　今、私達にできることは我々の一人一人が、和の心をもち、ひずんだ精神のエネルギーを外部に出さないようにすることに他ならない。

　人間は必ず死ぬ。

　同じように文明も滅びるのだと自覚しなければならない。

　その中で、今現在、周りの他の人達をできるだけ多く幸福にしようと努力していくべきなのである。

　そのような認識は、結果的に充実した人生をもたらすであろう。

初版発行：1994年11月25日
10版発行：1995年11月20日
著者：政木和三
発行者：松元淳
発行所：産能大学出版部
　　　　東京都世田谷区等々力 6-39-15
印刷：倉敷印刷
製本：豊文社
ISBN 4-382-05260-2
© 1994 Printed in Japan