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さよなら、僕らの夏 ミーンクリーク -MEAN CREEK-

ビデオメーカー

さよなら、僕らの夏



「子供が危ない!」


★★★☆☆

2004 アメリカ

ドラマ 青春 サスペンス



Review

 主演は「サイン」のロリー・カルキン。監督は本作がデビューとなるヤコブ・アーロン・エステス。風景はノズタルジックだが、思春期の少年たちが内に秘める残酷な一面が露わとなる衝撃の問題作。

 いじめっ子を懲らしめるために企画された偽りの小さな冒険の旅を通して、激しく揺れ動く少年たちの繊細な感情の軌跡がリアルかつ冷徹に描かれてゆく。
 豊かな自然に恵まれた小さな町で内気で心優しい少年サムは、体が大きな同級生ジョージの理不尽ないじめに悩んでいた。そんな弟を心配した兄ロッキーは、仲間たちと共にジョージを懲らしめるためのある計画を用意する。それは、サムの誕生祝いと偽り、ジョージをボートでの川下りに誘い出し、彼を川に突き落として笑い者にするというもの。そうとも知らず、サムへのプレゼントを手に喜び勇んでやって来たジョージ。やがて一同は、意外に人懐っこいジョージに戸惑い、計画の実行をためらい始めるのだったが…。



少年少女の繊細な感情、そして彼らの友人関係がうまく描かれている。

名作スタンドバイミーを思い出すシーンもあった。

子供達の友人関係というのは実際にとてもきめ細かい。

自分自身の少年時代を思い出しても様々なことがあったと思う。

毎日毎日の友人との関係が動いていくといっても過言ではない。

友人のささいな一言でけんかになったり、関係がくずれたり仲間外れになってしまったりと刻一刻と変化していく。

友達との関係が悪くなると本当に悩んだり学校に行きたくなくなったり、家から出るのもいやになったりもするものだ。

もちろん逆に楽しいときは本当に心底楽しいしアツくなったり

友達との関係で感情行動精神状態が大きく変わるものだ。


2006年も終わりを告げるころ

いじめによる自殺の問題が大きくなった。

文部省にいじめを苦に自殺するという内容の手紙が送られるということも衝撃的だった。

実際、イジメと言う問題は常に起こっている。

ニュース、テレビその他でイジメについての論議がなされているが

机上の論議に過ぎない、有効な解決策については皆無だと感じるのは私だけだろうか。

イジメにより命が無くなるという問題は決して今になって激増したわけではない。

文部省に手紙を出すなど少年少女の必死の訴えがありおおっぴらになってきただけである。


冒頭でのべたように少年少女時代というのは友人関係で本当に感情、行動が左右される。

イジメという問題が自殺に追いやるのはおかしい、と我々は考える。

死ぬぐらいなら学校に行かなくてもいいのに…などと考える。

しかしそれは違う。確かに別に学校には行かなくてもよい。

しかし学校に行かなければ問題が解決するかといえば、解決はしない。

確かに学校にいかなければ人に会わないのでイジメられることはない。

それで解決するわけではない。

少年少女たちは単にイジメられたくないだけではないのだから。

本当はいっぱい友達をつくっていろんなことをやりたいのだ。

友達と仲良くなっていろんなことをしたり、たあいもないことで笑ったり悩んだりしたいのだ。

それを我々大人はわかっていないと感じる。


私はフツウの労働者で決して聖職者ではないから教育どころかイジメの問題に有効な方法を思いつかない。

教師というものは本当に大変な仕事だ。

いや仕事といっていいものなのかも定かではない。

仕事といってもしまえばただ生活費をかせぐためにすることとして定義してしまうことになるから…。

教育というものは勉強を教えることだけではなく道徳や集団行動や人間関係をはぐくむことも含むと考えるからだ。

もちろん学校で学ぶものでなく家庭で学ぶべきものもあると思うが

その境界線、学校で受け持つことのできる範疇があるだろう。

その点を考えれば教育というものはなんと曖昧なものなのだろうかと感じる。

これからも教育について改革していかなければならないだろう。

教育というものも時代の流れによって変化させていかなければならないのではないだろうか。


児童ポルノ保護法?や少子化虐待など様々な事象が絡み合って教育に影響があるだろう。

または家庭の貧富の差や親の問題(離婚や死別など)家族の問題、子供自身の性格、などなど

イジメの原因や教育に影響することが無数に存在する。

子供を持つ親、特に小中学生の子供持つ親や

いや子供を持たない成人も教育にもっと関心を持たなければいけない。

我々誰もが実際に受けてきた教育なのだから現在の教育との違いや

問題やもちろん良くなったことについて考えれば何か子どもたちによりよいものを提供できるかもしれないのだから。

実際自分の子供が受けている教育、これから受ける教育にもっと関心を示しても良いはずだ。

もちろん文部省、教育関係者が問題解決について論議することも大事だが

我々国民が関心を示すことが、今問題になっているイジメによる自殺の解決策を見出す唯一の方法だと私は考える。


イジメなどたくさんの問題を抱えた教育を受けた子供たちが日本を背負っていく日が近い将来訪れると考えると

恐ろしく感じるのは私だけではないはずだ。



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