現役医師の6割超 東京医科大女子一律減点に「理解できる」と回答 ~女性医師受難のあれこれ~ | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

現役医師の6割超 東京医科大女子一律減点に「理解できる」と回答 ~女性医師受難のあれこれ~

東京医科大 女性受験者減点問題 ~医療者の義務感や使命感につけむ労働環境~
https://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12395549595.html

前回、この記事をお書きしまして
その後も様々な報道が続いていますが、
今朝、こんな調査内容が報じられていました。

女子一律減点、医師の6割「理解できる」 緊急調査、「女のお前に教えてやる気にならない」との声も
https://www.sankei.com/affairs/news/180808/afr1808080007-n1.html

元の調査は医師と医療機関の人材マッチングなどを行っているエムステージですね。

医師の65.0%が東京医科大学の女子一律減点に「理解できる」 当事者である医師の諦めの声を緊急調査
https://www.mstage-corp.jp/2018/08/08/0900-2/

「東京医大の入試において、
女子を一律減点していることについてご意見をお聞かせください」との問いに
「理解できる」が18.4%、「ある程度は理解出来る」が46.6%となっています。
調査では「点数操作はあるものだと思っていた」という医師も少なくないようです。
いわゆる公然の秘密ですね。

前回お書きしたように、
この問題の根本には現場の医師不足があります。
誰か1人でも欠けると
残された医師たちがたいへんな苦労を強いられるような職場になってしまっています。
東京医科大は非難されるべきですが、
医師不足が解消されない限り、
入試での不当な減点と加点、
医療機関の採用不採用の不公平は表から見えなくなるだけで
依然と続いていくのではないでしょうか。
「女性差別」の問題だけで考えてしまうと
解決されることはないでしょう。

一方、やはり女性に対する差別はあるようで
同じくエムステージ運営の「joy.net」のこんな記事では、

続報:東京医大問題への医師の声 - 医師たちが医療現場で直面した女性差別の実態
https://www.joystyle.net/articles/624

「なんで女の子なのに医学部受けようと思ったの?あなたの高校なら別に工学部とかでもいいじゃない。あなたのお母さんみたいな生き方もあるでしょ?」と言われた


母と死別している私に面接官が「あなたはお母さまがいませんが将来どのように仕事と結婚・出産を両立させるの?」と聞かれました

お母様と死別されているこの方は歯を食いしばって
結婚した相手と協力し
勤務を調整できるような実力を備え、
職場と相談しながらと答えたところ
「鼻で笑われました」とのこと。

その後、研修医時代にも、その期間が終わっても
やはり、医療機関は女性には厳しい現場になっているようです。
特に今回の東京医科大の事件関連では
産休、育休を希望した際、
常勤医だったのに非常勤医扱いにされてしまい
同じ仕事をしていても給与が半分になってしまったという回答があります。

前回は女性医師について「1/3は結婚する。1/3は結婚して離婚する。1/3は生涯独身」
というまことしやかな風説をお書きしましたが
差別とは違う話でこんな調査もあります。

女性医師の幸せな結婚とは・・・ 女性医師アンケートから見る「医師たちの結婚事情」
https://www.joystyle.net/articles/16

2015年の記事ですが

女性医師が男性医師を結婚相手に選ぶ比率=7割以上
男性医師が女性医師を結婚相手に選ぶ比率=2割以下


となかなか衝撃的です。
衝撃的ですが、そう言われてみますと
たしかに女性医師の旦那さんも医師であることが多いですね。

男はくだらないことにプライドを持っているので
収入に格差があると卑屈になり、
それ以前に、時間的制約が多い仕事が災いしているようです。

前者は男それぞれや
「格差婚」などという差別前提の言葉を問題視しない社会の責任ですが
後者の場合、現場の医師が増えれば時間の問題は軽減されることでしょう。

そういえば、東京女子医科大学はご存じですか。
たしかに私も医科大学なのになぜ女子大と疑問に思ったことがありましたが、
ちゃんと考えたことはありませんでした。
なぜだと思われますか?

かつて女性は「風紀を乱すから」医師になれなくなった。東京医大問題に残る、差別の構造
https://www.buzzfeed.com/jp/seiichirokuchiki/women-in-medical-world-01?utm_term=.qleq9ldxz#.dk3W5wlxa

こちらでその理由がわかりました。
お話は東京女子医科大学医学部長、同大学放射線腫瘍学講座教授、
現在、日本でただ一人の女性医学部長である唐澤久美子先生。

なぜこの男女同権の世の中で、未だに私たちが女子医大であり続けているのか。それは、差別がなくなっていないからです

女性が男性と共に医療を担えるという社会が実現して、本当に男女平等になったら、女子医大なんて不要なはず。そのときに備えて、女子医大というものを守っているんです


と話されています。
男性社会の医療現場ですが、
女性医師がいなくなったら医療現場は回らなくなってしまいます。
じゃあ、どうするのか?
女性医師を含めて、
人並みに休めるように医師を増やすしかないでしょう。

それに、医局長などに女性がもっと就けるようなならないと。

現状では少なすぎます。


何度も繰り返しますが、
東京医科大入試の女性受験者一律減点の問題を
東京医科大だけの問題で終わらせてはいけないのです。