サマータイムは百害あって一利なし -省エネ・健康面も逆効果 コンピューターはどうする?- | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

サマータイムは百害あって一利なし -省エネ・健康面も逆効果 コンピューターはどうする?-

 

反対の声が多いようで少し安心しています。
政府・与党は標準時を2時間早めるサマータイムの導入を検討しています。
しかも2年間限定。これには猛反発の声ばかりです。
様々な理由からおそらくは実施されないでしょう。

産経や日経などが言うところのサマータイムのメリットは

・猛暑を避けることができる
・省エネ効果
・余暇が生まれて消費活動が促されるきとによる経済効果


「猛暑を避けることができる」は微妙なところですね。
仮に9時から17時の勤務時間の仕事で考えますと、
これが現在の7時から15時に相当する時間に働くことになります。
熱さが多少マシなのは始業2時間ぐらいでしょうか。
逆に終業は日中の最も暑い時間となり
クソ暑い中、帰宅することになります。

次に省エネ効果。これまでも散々議論されてきて
その度に実施が見送られてきたサマータイムですが、
従来の議論の要点となっていたのがこの省エネ効果でした。

朝早くの出勤に、省エネ効果があるのでしょうか?
疑わなくてはなりません。
温暖化ガス削減とも直結しますが、
15時に帰宅するとして、最も暑い時間帯ですので
家に着いたらまず冷房を入れることでしょう。
省エネ効果なんてありますか?

余暇が生まれるともしていますが、
このクソ暑い中の余暇といえば
多くは屋外よりも室内のものとなるでしょう。
自宅など冷房が効いている部屋であることがほとんどでしょう。
省エネになるはずはありません。

だいたい、なぜ、余暇が増えるなどと予測できるのでしょうか。
労働時間が同じだとすると、
自由に使える時間に変化があるはずはありません。
始業時間が早くなればその分起床を早くせねばなりませんし、
就寝時間も早くしなければなりません。
余暇が増えるなんて、
考えることを知らない連中が言い出したのでしょう。

サマータイムの最大の問題点はコンピューターにあります。
コンピューターを利用している日本の製品は
そもそも、サマータイム導入について考慮されておらず
あるとしても、それは導入諸国と同じように
1時間ずらすことに対しての設計となっているはずです。
PCがディスプレイに表示している時計を手動で変更したり
標準時から自動調節したりすればいいなんて単純な話ではないんです。

現在、あらゆる製品にコンピューターが組み込まれています。
このままサマータイムが実施されれば、
全国レベルで大停電が起き、
あらゆる交通が麻痺してしまうかもしれません。

企業や官公庁はそれを防ぐべく、
システムの改修を図るのでしょうが、
何しろ、元々サマータイムのことなんか考えられていない設計ですから
一から作り直さなくてはならないケースも多くなります。
無理です。時間もなければその予算は国が出してくれるのでしょうか?

加えて健康問題。
まず気になるのは子どもの生活サイクルと健康。
そして、起立性調節障害などの睡眠、起床に問題を抱えている人、
健康な人でも時差ぼけ、睡眠障害などが予想されます。


ヨーロッパなどではサマータイムが実施されているではないか、
という声もありますが、季節の感覚が違いすぎます。
緯度で見てみますと、
南欧・イタリアのローマが函館ぐらいです。
つまり、日本の多くの地域よりも
ヨーロッパの多くの国々は季節による日照時間の差が日本よりも大きいのです。
そのための調節機能として設けられているのがサマータイムだといえるでしょう。
今年のヨーロッパは酷暑ですが、
本来は夏でも屋外で過ごせる地域が多く、
暗く寒い秋から冬のために日光を浴びておくべきだという考えもあります。

東京オリンピックの大会組織委員会会長の森喜朗元総理が
サマータイムの導入を求めていると報じられています。
これが騒動の始まりのようです。
これを受けて、安倍総理は党に検討の指示を出したものの、
管官房長官は慎重な考えであることを表明しています。

安倍総理としては森会長に「できません」といえず、
とはいっても導入するわけにもいかないので
世論の反対の声をメディアを通して森会長に聞かせ、
考えを改めてもらうか、
ああだこうだ言っている間に
時間切れになることが狙いなのではないでしょうか。
そもそも、現時点で時間切れではあるのですが。