『荒野の誓い』 | First Chance to See...

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エコ生活、まずは最初の一歩から。

 クリスチャン・ベール主演の西部劇。1892年、長年に亘って先住民族との戦闘と殺戮に明け暮れてきたベテラン騎兵大尉のジョーは、よりにもよって憎きシャイアン族の族長とその家族を彼らの故郷であるモンタナの居留地まで護送する任務を命じられる。

 

 

 ニューメキシコからモンタナまで、命懸けの全米縦断ツアー。頼みの部下たちは殺されたりメンタルを病んだりするし、さらに旅の道中でコマンチ族に夫と子供を殺された若い女性まで保護しなきゃならなくなるしで、次から次へと厄介ごとが降りかかってくる一方、どうしようもなくひとかたまりになって旅をしていく過程において、少しずつ少しずつ、シャイアン族の族長とその家族との心的距離は近くなっていく。

 

 アメリカの西部開拓のリアルな歴史についていろいろ考えさせられることの多い、美しくも良く出来た映画だったが、それより何よりこの映画における私の一番のツボは、ニューメキシコからモンタナまでの移動手段が「ホース・トレッキング」だったこと! それも、みんなで一列に並んでぽくぽくと並足で進む——距離が距離だけにぱかぱか走ったのでは馬の体力がもたないってことだと思うが、見渡す限りの大草原を、巨大な岩山の谷間を、美しい森林の間を、馬にまたがりのんびりぽくぽく。そのシーンだけ切り取ってみるなら、まさに「私もあやかりたい!」に尽きた。

 

 

 は〜。やっぱり平和が一番だ、みんなで楽しくぽくぽく行こうぜ!

 

(しかし、襲われる恐怖なしに楽しくぽくぽく馬で進んだ場合、ニューメキシコからモンタナまで何日くらいかかるんだろうか。午前2時間、午後2時間くらいのゆるゆるペース、できればテントじゃなくてホテルでの宿泊を所望なんだが……ダメ?)