テムズ河河口の街、リー・オン・シー(Leigh-on-Sea) という海辺の街に一泊でお出かけしてきました。アクセスは東ロンドンのフェンチャーチ・ストリート(Fenchurch Street) 又はジュビリー・ラインのウェスト・ハム(West Ham)からC2Cという列車に乗り換えて40分弱、鈍行だと1時間程度。今回は一緒に行った友人の列車割引券が使えたので、料金は確か片道£6.50 くらいでした。宿泊は、友人所有の海辺のコッテージ。
リー・オン・シーは元々漁港だったのが、今では行楽客で賑わう楽しげな海辺の観光地に。ロンドンの金融街へのアクセスが良く通勤圏に入っているため、ロンドン市内の不動産価格高騰の煽りを受けた、若い家族が多く移り住んでいるらしく、活気に溢れています。
一週間前のフォーク・フェスティバルの時のものと思われる旗が、まだ片付けられていなくてなんだか楽しい雰囲気。
リー・オン・シー、何が楽しいって、海辺で様々な食べられる野草が取れること。ロンドンでは見ない、魚料理に合うハーブが色々育っています。上の写真は野生で勝手に生えてるフェンネルを収穫中。
こちらはシー・パースレーンとサンファイアを収穫中。これらは満潮時には潮水に浸っているので、干潮時を狙って出かけました。
サンファイア。ぷりぷりしていて適度に塩味がついていて美味しい〜。これは料理好きの友人が、おひたしとかき揚げに。沢山収穫したので、残った分はみんなで分けて持ち帰って、私は冷やし中華の具にしました。
泊まっていたコッテージ近くには魚屋さんがあるので、そこでスズキ、カニ、イワシを買って、お家ご飯。パースレーンとフェンネルはスズキに詰めて焼きました。
お家ご飯の準備をしてから、まずは近所のパブでビールで乾杯。いやぁ、極楽、極楽。
次の日も、雲ひとつない晴天に。いつもはリー・オン・シーの空はドラマチックな雲が展開していて、水彩を描く良いモチーフになっているけれども、この日の空はそういうモチーフ、一切無し。
リー・オン・シーはテムズ河の河口にあるので、干潮の時は見渡す限りの泥地になります。この写真は潮が半分くらい引いたところ。ロンドンからほんの40分でこんなに広大な景色に出会えるなんて、去年まで知らなかった。
リー・オン・シーは、海辺にパブ、レストラン等が並んでいて、観光に来た人は主にそこに集います。坂道を上がって行くと、日常に必要な買い物の出来るお店の並ぶブロードウェイに出ます。上の写真はブロードウェイで買い物して、海辺に戻って来るところ。海を見下ろす、歩行者専用の石畳の坂道が良い感じです。
二日目はランチをパブ・レストラン、ピーターボート(Peterboat)で食べました。上の写真はホワイトベイト。日本語を調べると、シラスと出て来たけど、それよりも食べ方がワカサギに似てる。
ピーターボートはいつ来ても人で混み合っていて大盛況のパブ。皆ビールを買って外でワイワイと楽しそうに飲んでいます。あまりにやかましいのでちょっと引くけど、レストラン側はそれ程うるさくありません。そして料理が美味しい。
こちら、スケートの揚げたやつとポテトフライ。スケートは、エイの一種。これが大当たりですごく美味しかった。次回来たら、また注文しちゃいそう。
これはクラム・チャウダー。でも中に入っている貝はハマグリではなくて、この辺の沖で山のように取れるコクル(Cockle)という貝でした。クラム・チャウダーは、大きいサイズで頼むと、こうしてパンをくり抜いた中に入って出てきます。最後の方は、クラム・チャウダーのスープを吸ったパンをこそげるようにして食べるという仕組み。
海辺なのでやっぱり魚が美味しい。家で食べても外で食べても美味しい! お天気は良いし、景色は良いし、ご飯は美味しいし、なんかこれ以上の幸せがあるかしら? って思える週末でした。また行きたいなー。