死神遣いの事件帖 傀儡夜曲【映画レビュー】〜刀剣乱舞の二次利用?✕特撮でおもしろい | おたるつ

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モノホンのおたくにジャンルは関係ねえはずだ!
ってわけで、おたくのるつぼ。略しておたるつ

むかし鈴木拡樹くん好きだった時代がありまして、

あ、こんなのあるんだ、ちょうど見れるなあと思って鑑賞。

これが意外にもおもしろくてアタリでした。

 

 

【死神遣いの事件帖 傀儡夜曲】

監督:柴崎貴行 脚本:須藤泰司
キャスト:鈴木拡樹=久坂幻士郎、安井謙太郎=十蘭、崎山つばさ=庄司新之助
鈴木絢音=お藤、押田岳、松浦司、松本寛也、北川尚弥

〈ストーリー〉

舞台は江戸、死神・十蘭を相棒に探偵業を営む傀儡師・久坂幻士郎の元へ人探しの依頼が舞い込む。吉原にいるらしいという探し人の女の特徴は、目尻のホクロと桐紋の短剣を持つこと。

桁外れの手付金に気をよくした幻士郎はさっそく調査に乗り出すが、吉原では目尻にホクロのある遊女が立て続けに殺される事件が起こる。

吉原の惣名主の息子・新之助と共に事件の真相にたどりついた幻士郎は、かつて亡き父と幻士郎が守ろうとした姫の存在に気づく。

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2.5次元で活躍する若手俳優を多く起用したこの作品。

同じ世界観で映画と舞台を同時期に公開・公演する「東映ムビ×ステ」プロジェクトの第2弾だそう。

そんなこと全然知らなかったのでちょっと調べたんですが、映画が先に公開して、舞台はこの8月にちょうど終わったところでした。

ネタバレですが、映画で幻士郎から死神遣いの能力を引き継いだ新之助が舞台で主人公になっていて、舞台版から見た映画版はエピソードゼロですね。

 

この映画何がおもしろいかっていうと、監督の柴崎貴行さんって特撮の人なんですよ。

クレジットやチラシみながらなんか見たことある名前だなと思ってましたら

仮面ライダー・戦隊ヒーローシリーズのテレビも映画も撮ってる方でした。

特撮特有のあのノリ、主人公がおっちょこちょいだったり、女の子がベタッとしてたりする、あの空気感、フォーマットそのままでファンタジー時代劇をやってるんです。

 

当然、アクションシーンはキメキメにかっこいい。

死神を刀に变化させて戦うんですが、変身シーンよろしく別世界の映像がたっぷり入りますし、クライマックスにもう1段階進化する「大変化(だいへんげ)」もすごく特撮っぽい。

ていうか大変化した鈴木拡樹くんがクラクラするほどかっこいい。

 

特撮特有の映像やキャラクターの演出である種フォーマット化されていて、おもしろい。

けど特撮を楽しむのって毎週見ないといけないし、好きな人じゃないと結構大変だと思うんですよ。

なので映画1本だけで特撮感を楽しめるのは、かなりお得な作品なのでは。

 

チラシやらサイトの紹介文を読んでいると「刀剣乱舞の鈴木拡樹が!」「刀剣乱舞の崎山つばさが!」ってやたら刀剣乱舞をうたってくるんですよ。

わたくし刀剣乱舞は未履修なんですが、一大ムーブメントとなった刀剣乱舞で築いたもので他にも何かつくってみようかい的な狙いもあったのでしょうか。

刀やさまざまな武器を使ったアクションシーンはマジで見応えがありました。

刀剣乱舞の二次利用的な!?

 

特撮と刀剣乱舞(ムーブメント)。

それぞれ近くて違う表現芸術のミックスと考えると、これこの先なかなかワクワクしませんか。

2.5次元でよかったものを映像表現のあるフォーマットを使って違う物語で再表現、再利用する。

決まった公演に行かなきゃ見れないわけでもなく、毎週見なきゃついていけないものでもなく、2時間弱で見られる映画で。

作品としてもきっと若手俳優さんたちの活躍という視点でも可能性が広がりそう。

 

さて本編はというと、謎解き要素のある物語。笑えるところも泣ける人情噺とかっこいいアクションシーン、伏線もありでシンプルながらもおもしろい。特撮っぽい。

 

幻士郎の亡き父は、同じ死神遣いでありながら豊臣家に仕える武将で、“豊臣家が遺したもの”というのが物語に深く関わってくる。

このあたりがとてもロマンチックで、史実多少知っていると勝手にいろいろ想像して泣けます。

 

わたくし鈴木拡樹くんて舞台向きであんまり映像向きの俳優さんじゃないと印象がありました。

表情のつくり方がでかいじゃないですか。あと雰囲気に現実味がないし(ほめてる)。

だからどうなのかなって思っていたんですが、この作品に関しては鈴木拡樹くんの演技が合う作品だと思いました。

殺陣もたっぷり見られますからね。殺陣はスピード編集してるのかよく分かりませんでしたが、ちょっとゆっくりめの印象。できるからこそ見せられるって感じで、堪能しました。

何度も言うけど大変化したあとのかっこよさは異常。

 

エンドロールで若手俳優の名前を見ながら、あ、あの人の推しこのひとか!って合点していくのも楽しい。

崎山つばさくん、瑞々しくていいですねえ。

舞台がまだやってたらうっかり見に行ってたかもしれません。

脚本・演出が少年社中の毛利亘宏さんでガタッてなりました。

舞台でも見てみたい物語です。

 

と思ったらアマゾンプライムで見られるじゃないですか!

実はこの記事書いてから数日経っていたんですが、

更新が遅くなったのは、そのリンク貼るためのサービスの審査待ちでした。