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「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「シェラザード」 レビュー (ファミコン)

2019-08-02 21:00:56 | ファミコンレビュー
サブタイトルを含むと「アラビアンドリーム シェラザード」

アクションRPG(コマンド戦闘もあるよ)
開発も発売もカルチャーブレーン
1987年9月3日発売


特徴

5つのワールドでその中の仲間と姫様を見つけボスを倒すとワールドクリアとなる。

アクションRPGなのに残機がある。
川に落ちたり、体力がなくなると死ぬ。
全機死ぬとゲームオーバー。
だが、ゲームオーバーになっても所持金が減るなどのペナルティはないが
ワールドの開始位置に戻る。

パスワードを見るにはゲームオーバーになる必要がある。


『称号』というものがあり、ゲーム開始時に『戦士』『聖者』『魔法使い』の3種の中で選べる。
 町あるモスクでお金を払えば変更可能。
 
 戦士:剣での攻撃力が他と比べて倍になる。お店でまけさせることが出来ない。
 聖者:盾により敵の弾を跳ね返せる。お店でややまけさせられる。
 魔法使い:杖により魔法の追加効果がある。お店でまけさせられる(絶対ではない)


基本的にはアクションRPGであるがエンカウントする場所がある

「魔法合戦」

と呼ばれるコマンド式での戦闘がある。
仲間や雇った傭兵を入れて覚えた陣形を選択し戦闘を行う。
敵に合った陣形で挑むと攻撃力が上がるなどメリットがある。


お店では珍しいコマンドがある
「まけてよ」「お金を借りる」

「まけてよ」:値段が下がるがあまりやると
 店主が怒り出し10ルピアを取られた上に店から退店させられる。
 ※戦士は値切れない。

「お金を借りる」:最大600ルピアまで借りられるが
 プレイでの一定時間がたつと利子がつくと知らせる。
 放置していると破産してゲームオーバーとなる。
 この時はパスワード表示はない。



『アララート日食』というものがある。
プレイ時間がある程度あるとやや画面が暗くなる。
その際、大魔法が使用可能になったり
敵の能力が下がったり、カジノが特別営業をしたりなどメリットが多い、



操作方法

十字キー:移動、カーソル移動
Aボタン:杖系、アイテムの使用、決定
Bボタン:剣、指定した魔法の使用、話す、キャンセル

スタートボタン:AorBボタンの行動を指定する。
 Aボタンは上下キー
 Bボタンは左右キー

セレクトボタン:ステータス画面表示




あらすじ



OPが凝っているのでまず漢字変換でお送りする。

 これはあなたの物語です…。

  ある日、平和なアラビアを 
 魔物達が 覆いつくしました。
 魔法使い 『サバラン』が、魔物を閉じ込めた封印を
 解いてしまったのです。

  伝説の魔法使いの 生まれ変わりと言われた、
 若き魔法使いが勇敢に 『サバラン』と戦いましたが、
 破れてしまったのです……。

 その若き魔法使いとは、あなたの事です。
 時空の彼方へ 飛ばされたあなたは、その時
 全ての記憶と力を 失ったのです。

 シェラザード姫「あなたは アラビアに戻り、
  『サバラン』と戦う 勇気はありますか?
  冒険の扉は、いつでも、あなたの為に
  開かれているのです…。」


以上がゲーム内説明。
ファミコンだと容量の都合上あらすじをカットするものが多々あるが本作は珍しくしっかりしている。


一応の詳しいあらすじとしては…

魔導士『サバラン』がアラビアを支配するべく『大魔神ゴルゴラ』の封印を解いて
世界を魔物で覆いつくさせた。
それに対して『シェラザード姫』が『サバラン』を止めようとしたがさらわれてしまった。

伝説の魔法使い『イスファ』の生まれ変わりの魔法使いが
『シェラザード姫』を助けようとしたが『サバラン』に敗北し、時空の彼方へと飛び去れ
記憶と力を失ってしまった。
サバラン打倒にその魔法使いである主人公は時空を超えアラビア世界で冒険する事になった。


タイトルの『シェラザード』とはあらすじの通り
『サバラン』に捕らわれた姫様の事である。



点数は25点


良い点
・キャラの手助け
・魅力的なキャラが多い
・時間を利用したイベント


悪い点
・ダメージ時ノックバックなし
・パスワード取得がゲームオーバー時のみ
・「魔法合戦」
・大魔法の仕様
・レベルアップが姫を助けた時のみ
・即死多すぎ




良い点の解説
・キャラの手助け
 仲間になったキャラは助けられる事があると
 自動的に助けてくれる。

 素早い敵を遅くしてくれたり
 敵の正体を暴いてくれたり

 基本、だんまりで
 自分の役に立つときに話しかける事でやっと重い腰を上げる
 「いろんなベイダーが出るゲーム」は見習うべきであった。
 

・魅力的なキャラが多い

 ワールドをクリアして
 次のワールドに行く際に今いる仲間達との掛け合いがある。

 A「次のワールドは〇〇」
 B「〇〇はこんな所らしいよ」

 という感じである。
 ファミコンのゲームには珍しい。
 世界観が広がり盛り上がりどころである。
 やや解説じみているのはご愛敬。

 ただ、吹き出し部分がキャラ絵しかないので
 そいつの名前覚えられん…
 (セレクトボタン押した時の仲間達の顔アイコンは出るが
  名前は出ない)

 
・時間を利用したイベント
 『コローニャ』が時を行き来出来るキャラなので
 各ワールドで過去か未来に行く事が出来て
 時間の流れを利用したイベントがあるというのはいいね。

 時間を題材としているのに
 ただのステージ扱いなだけなゲームとか(「ポケットザウルス 」など)
 過去と現在の仲間が出て来るだけのゲームとか(「ファミコンジャンプ 」など)
 あるがきちんと時間の概念が活かされているのがいい!


悪い点の解説

・ダメージ時ノックバックなし
 敵からのダメージにノックバックがない。
 こちらの攻撃は『剣』にせよ『杖(飛び道具)』にせよ
 その武器そのものの部位にしか攻撃判定がないので
 敵の体当たりで密着されると
 こちらの攻撃を当てようとしても外れてしまって
 連続ダメージを受けやすい。



・『魔法合戦』
 いきなりエンカウントして通常のRPGのようなコマンドバトルが始まるのだが…
 魔法使ったとの演出とか当時にしては凝っていると言える。
 本作の特徴ともいえるのだが…
 その分、テンポを盛大に犠牲にしている。
 時間がかかる割に敵を倒した後の旨みが少ない。

 面倒くさい事この上なく戦闘に入ってからの「逃げ」一択である。
 逃げ率が高めなのが幸いである
 (前半の逃げ成功率は体感6~7割ぐらいであるが後半になるにつれ確率は下がる)
 戦闘開始時に「和平」で戦闘回避可能だが金がかかるのでオススメできない。
 
 敵は必ず複数で登場する。
 こちらは簡単に仲間を呼び出せて戦闘できるからってのは分かるけど
 単体の敵と戦って様子見させろよ。
 最初から複数戦闘が確定しているのにテンポ悪いから1度の戦闘で胸やけがする。
 『魔法合戦』を試して面白味を見つけてみようという気すら起きなかった。



・『大魔法』の仕様
 各ワールド毎に1種類、そのワールドの賢者から
 ステージでのヒントのワードを打ち込むことで
 『大魔法』を授かる事が出来る。
 有用なものばかりなのだが
 『アララート日食』時のみで1回限り。
 そのワールドであれば新たに覚え直す事が出来るが
 別ワールドに行くと前ワールドの『大魔法』の習得は不可能。
 そんな貴重な物なのに、使用時間が限られるのは甚だ疑問。
 しかも、ゲームのプレイ時間で発生するようなので
 パスワード再開直後に『アララート』日食になる事はない。



・パスワード取得がゲームオーバー時のみ
 やめたいと思った時に

 「やめようっと。
  さて、入水自殺する水場探さな…」

 ってなるのは健全ではないだろう。

 敵に触れて死ぬという方法は
 体力0になった時の自動回復の『ゴルドラのパン』を使用してしまうので
 入水が素早くてオススメ(表現的にはアウトだけどな…)


・レベルアップがワールドの捕まっていた人をを助けた時のみ

 各ワールド毎に姫がさらわれていて
 それを見つけ、なおかつ規定経験値を超えていることでレベルが1上がる。
 折角普通に経験値があるのだから
 そんな仕様にせずどんどんレベル上がるようにしてくれや。
 ちなみに規定経験値に届いてないと捕まっていた姫に会えないそうだ。


・即死多すぎ

 残機を失う死亡が多い。
 『魔法合戦』とは別のフィールド上などで起こる特殊戦闘である。
 『魔法使い』との戦いである。
 まず敵の『魔法使い』がまず雑魚をバラまく。
 その後で放ってくる飛び道具を受けると主人公が変身してしまう。
 例えば1面で言えばハンバーガーみたいのに一定時間、変身させられる。
 その間、こちらは攻撃出来ず無抵抗である。
 変身されると放った雑魚が

 「待ってました」

 と、飛び掛かって来て食べられる。
 変身後に触れると即死である。

 一応、『お守り』というアイテムで変身後、早めに元に戻れるが
 その元に戻るまでの短い間に雑魚に触れるとやっぱり即死。
 何で、敵の飛び道具食らった時の変身無効って仕様にしてくれんの?

 後、人によっては質問してくるキャラがいる。
 大抵「はい」「いいえ」で答えるのだが
 その2択をミスると残機があろうと即座にゲームオーバーである。

 ラスト付近の怒涛の即死ラッシュには辟易した。
 攻略サイトを見てクリアしたけども…
 本当きつかったわ。
 この件はネタバレ欄にて…





個人的に悪い点とまでいかないが不満なのが
文字関係かな。

まず、厳密言えば本作ゲーム中に『シェラザード』姫は登場しない。
片仮名がなく平仮名のみの表示。
それは目をつぶるにしても小さい「あいうえお」
つまり「ぁぃぅぇぉ」がないのだ。
その為、表示は

「しえらざーど」

である。
ファミコンだから文字の画像を入れる容量がないってのは分かる。
だから片仮名ではなく平仮名ってのは仕方ない。
ドラクエも片仮名の一部を入れられず別の文字などで代用したってのあるし…
だから片仮名がないのは仕方ないにしてもさ。
タイトルにもなっているんだぞ。

「しぇらざーど」

って何とかしてくれや…
だからゲームのキーとなる
「主人公は『イスファ』の生まれ変わり」って出て話なんだけど
ゲーム中表記では当然

「いすふあ」

髭人「『イスフア』なの?『イスファ』なの?」

濁点の文字はちゃんとあるぐらいなら
多用する事になる小さいあいうえおは入れた方が良かったんじゃないのかねぇ…


後、細かい不満点としては

ショップに行った時にカーソルのデフォルト位置にあるのが
何で「帰る」なんだよ。
物を買おうとぽちぽち軽く連打していると即帰るなんてなる。。

後、点滅演出が多い。
あまり目にはよろしくない。


さてゲームの感想としては

「魔法合戦」というか
当時の「カルチャーブレーン」は
大して意味もなくコマンド戦闘を入れるのが多かったよな。
「スーパーチャイニーズ」シリーズとか「飛龍の拳」シリーズとか
これらにおいて入れる必然性が皆無なんだよな。

というかアクションRPGってのは
自分でマップの隅々まで自分で探検して探索するのが醍醐味なのに
エンカウントしてコマンド戦闘に移行って…
何故、あれこれ冒険している時に足止めを食らわせるのかと…
相性は極めて悪い。

陣形だとか凝っていて単体であればあれこれ考える余地があって楽しそうなのに
何でアクションRPGにブッコむ必要がある?

何と言うかね。
例えるのなら

運動会で障害物競争をやるとして…
一般的な障害物競走だとコースの途中に
『平均台を渡れ』とか『跳び箱を跳べ』とか『網をくぐれ』なんて
ただ走るのとは違った体を使う物が多いけど…

本作の場合は障害物として出て来るのが
『ジグソーパズルを完成させろ』とか『あやとりで橋を作れ』というこまごまとしたもの。

って感じかな?

本作だと出されるのは地味な物。
地味で見た目が映えないものが悪とは言わん。
個人で単体をやる分には面白くて奥深いと言える。
が、みんなで盛り上がろうとする運動会でそれをやる必要はないと断言できる。

一部攻略サイトは

「スルーしがちな『魔法合戦』をプレイしてこそがこのゲームの醍醐味を味わえる」

って事を力説していたが…
「敢えて」飛び込もうとする根性は私にはない。
他のことでもううんざりしているし…




しかし、個人的な感想としてレビューしていて珍しめなゲームだわ。
大抵、レビューのパターンは4つぐらいに分類される。

①どれもこれもいいゲーム
②どれもこれも悪いゲーム
③いい所もあるんだけど悪い所もややあってまぁまぁなゲーム
④いい所はあるんだけど悪い部分を目立ち低空飛行を続けるゲーム。

このゲームの場合は、
輝ける原石があるのに悪い部分が際立ちすぎて
上下の幅が激しくて最終評価として低評価に落ち着くって所だろうか?

あ…そうそう。
1989年に本作の海外版が出ていて
それで1989年のゲーム雑誌「EMG」で
ベスト・グラフィック・オブ・ザ・イヤー賞を受賞したとの事。

へー。
本作から手を加えられているからなんだろう。


ここからがネタバレ























悪い点で指摘した怒涛の即死ラッシュ
良い点悪い点という急上昇急降下があったゲームであるが
このクライマックス間際の急降下がきつくて最終的に上昇する事がなかった…


一応、クライマックス付近の展開を上げていく。

改心した『サバラン』が問題を出してくる。
(顔が真っ青でキモイ)

(『○○』はプレイヤー名)

サバラン「よくぞ 参った 〇〇殿。私の
 愚かな 野望の為に アラビアを
 闇に閉ざしてしまった。

 償いとして
 私の 命と引き換えに 〇〇に
 授けたいものがある。 そのためには 〇〇の
 命も かけねばならぬが それでもよいか?」

 『はい』『いいえ』選択
 (『はい』を選ぶ)

サバラン「それでは 心して 聞け。
 これから 魔法の 問答を 始める。

 〇〇は ここに来るまでに 既に 本物の
 『シェラザード姫』に 会ってる。

 〇〇よ、 それが誰か 答えよ。」


と、今回は2択ではなく文字の入力を迫ってくる。
ゲームを進めていれば明確にその名前が出て来る事はない。
5文字、空白はない。
ある程度の推理が必要になる。

ちなみにミスると即死というか…ゲームオーバーである。
残機があってもだ。

 5文字の正解を答える。(正解はこの後で…)

サバラン「見事だ! これで シェラザード姫の 呪いも
 解けるだろう。〇〇よ! 代わりに『ゴルゴラ』を
 倒してくれ。 さらばだ…!」

シェラザード姫「よく ご無事で ここまで参られました。
 ここに 残された イスファの杖 が
 サバランからの 贈り物です。

 私の 呪いが解け、 アシェラト イシュタル
 ロクサーヌ シェラザード姫 の4人姉妹が、
 揃いました。 これには 素晴らしい 意味が
 あります。 4人の 頭文字を 並べると

 光の精霊 アイロシェが 復活し、
 『ゴルゴラ』を 倒せる 唯一の イスファの杖に
 聖なる力が
 蘇ったのです!」


それで5文字のキャラを当てて『イスファの杖』を手に入れ
ラスボス、『ゴルゴア』の元に行く事になるのだが

その手前で女キャラが

アイロシェ「この謎を解くと 魔界へ
 入れます

 時を超えし 魔法使い
 杖を持ち 我を撃て

 赤い月に 立ち
 我を撃て

 青い星に 立ち
 我を撃て

 精霊の 名において
 我を撃て」

赤い月のマークと青い星のマークがある。
その上に乗って『イスファの杖』を上部を振るっていると
紋章みたいなマークが出る。
紋章みたいなのは時間ごとに色が変わる。
触れるぐらいに接近して青の時に振るえば正解となる。
ここでもミスると即死である。(残機1機減る)

炎が幾つか左右から流れて来てそれが終えた時
ラスボスの『ゴルゴア』登場。
デッカイ頭に顔が3つある。
「キン肉〇ン」でいう『アシュラ〇ン』みたいな奴だ。
んで接近して来るのだが、デカい口を開けて進んでくる。
こちらの足のスピードに比べて敵も同じぐらい。
どう考えても振り切る事は出来ない。
すると…ラスボスの口付近にやって来ると

「わー!すいこまれた」

などと出て、即死。(残機1機減る)
すぐ吸い込まれて死ぬのでどうしたらいいのか分からず攻略サイトに頼る。
攻略サイトの手助けもあり『ゴルゴア』のコアを倒す事でエンディングとなる。




シェラザード姫「…ありがとう 〇〇。
 あなたのおかげで 闇の 大魔神 『ゴルゴラ』は
 滅びました。 アラビアは また 夢の色で
 飾られるでしょう。

 さあ ファイサル王 の 元へ 参りましょう」

城に戻ると4姉妹がいる。

アシェラト「ありがとう 〇〇。」
イシュタル「アラビアは 救われました。」
ロクサーヌ「私たちが 揃って 子のお城にいるのも
 あなたのおかげです」
シェラザード「〇〇 本当にありがとう。」

ファイサル「よくやってくれた 〇〇! 悪の化身
 『ゴルゴラ』は 滅び去り 今、 正義の力
 アイロシェ が 復活した!

 みんな そなたのおかげじゃ
 アラビアの 民に代わり 礼を言うぞ。
 のう、 〇〇よ そなた これから
 どうするつもりじゃ?」

〇〇「未知なる世界が 私を 呼ぶ限り
 私は 冒険の 旅を続けるつもりです!」

アシェラト「行ってしまうのですね 〇〇。」
イシュタル「寂しくなってしまうわ。」
ロクサーヌ「グスン…」
シェラザード「わたくしは…… わたくしは…

 あなたの 帰りを 待っている物が いる事を
 忘れないで いて下さい。」

仲間達も声をかけてくれる。

ケバブ「いきましょう! 〇〇。」
ファルーク「私めも お供させて いただきます。」
ガンメカ「ふんむ! お前には 冒険が 似合っておる。」
スピカ「シェラザード 〇〇の事は 心配しなく
 ていいよ。 僕達に 任せて!」
イーピン「〇〇 行こう!」(名前表記なし)
プーキン「〇〇 行くぜ!」(名前表記なし)
ムスタファ「〇〇 行こうぜ!」(名前表記なし)
グビグビ「〇〇 行こうよ!」(名前表記なし)
レーニー「みんなの 力を 合わせれば 怖いものなしだ。」(名前表記なし)
ハッサン「みんなの 力を 合わせれば 怖いもの なしだ。」(名前表記なし)

 ※今までのキャラクターは
  キャラアイコンと共に名前が書かれていたのだが
  『(名前表記なし)』はキャラアイコンが出るが名前表記が出ないので
  名前を覚えてないと

  「お前、誰だよ」

  になる…  


ファイサル「皆の物、 〇〇を 頼むぞ!」
シェラザード「気を付けて… 行ってらっしゃいませ 〇〇。」

〇〇「シェラザード…
 いつかきっと戻って来る!」


救世主 の 定めの 元
神 に 選ばれし 魂よ

ゴルゴラを 倒したとて
そなたの 戦いは 終わらない

この世 に 平和を
もたらす 事こそ
そなたの 定め…

気付いて いるだろうか
悪しき物 とは 人の心

その 醜く 荒れ果てた
煩悩 なのだと…

そなたを 旅立たせる ため
神 は 時の扉を あけ放つ

さあ 再び
戦いの 旅へ…


CULTURE BRAIN
MICRO ACADEMY
PRESENTS


END


となって固まる。


さて…
即死ラッシュ等を詳しく説明していく。

①『サバラン』の問答。

さっき伏せた
5文字を入力させるのは

「こ ろ - に ゃ」

なんだけどさ…
まず、何で1度の間違いでゲームオーバーなんだよ。
入力ミスなんてありうるだろ。
5回ぐらいの猶予くれよ!

このゲーム、片仮名でねーし。
小さい「ゃゅょ」はあるけども
小さい「ぁぃぅぇぉ」表記もないから

『コローニャ』を「ころーにや」と入力して
ゲームオーバーになった方もいるだろう。

全くよ。いきなり

「お前は既に本物のシェラザードに会ってるで。そいつの正体、誰?」

とか言い出してくるんじゃねーよ。
混乱するじゃねーか!
ヒントとか伏線とかうっすらやで…
取り敢えず

「入力時に空白がない事」「5文字のキャラ」

で、推測していくことになるだろう。
やたらと多い仲間の名前覚えてない人には辛いよなぁ…


②ラスボス戦手前の謎解き

「我を撃て」の話だ。

この月と星はただの床の上に絵が描かれているにしか過ぎず
乗っている判定が微妙で上で杖を振るっているつもりでもミス判定だと即死する。

髭人「はぁ!?
 今のはちゃんと乗っているだろうがッ!!」

パズルゲームみたいにピタッとはまった所で使うようなものではないし
通常RPGのように1マス1マス明確に決まっている訳ではない。
この時はゲームオーバーではなく残機が減るぐらいだが…
ダメージ受けるぐらいならともかく何で即死なんだよ…
ここの訳わからん判定は理不尽であると言わざるを得んわ。
せめてOKな時は音ぐらい変えろ!


③『ゴルゴラ』のボス戦。

第一形態、口付近にいると吸い込まれて即死する。
しかも吸い込まれ始めたらもう逃れる事が出来ない。

髭人「出たよ!ハイハイまた出たよ!
 即死即死即死―――!!!
 一体、どんだけ殺したいんだよ!このゲームはぁぁぁッ!!」

吸い込み演出が全くないのでどこまでが吸い込み範囲なのか全く分からん。
画面全体で吸い込まれているんじゃないかとさえ疑うのだ。
攻略サイトに左右両端は吸い込み範囲ではないのでまずそこに移動。
だが、ここにいて通常魔法を繰り出しているだけでは何の進展もない。

通常攻撃ではダメージを与えられないので
魔法を使う。最適なのは『バルス』
誤字ではない。某空中島アニメの言葉と一緒である。
高価としては全画面攻撃である。
数回使うと『ゴルゴア』がコア状態となる。
ネックレスみたいのがグルグル回っていて1個だけ黒いのがあり
それがダメージ判定の点。そこを狙うのだ。

暫くするとコア状態から顔状態に戻るので
戻ったら『バルス』連打

ただ、『バルス』の消費MPが多いのでなにも準備もせずに使っているしMPが枯渇する。
『マシュルーブ』という自動MP回復アイテムを大量に買い込んでおかないといけない。
MPが尽きたら当然、詰みである。

この時は残機が減るだけなので最大3回挑戦できる。
但し、ラスボスで死ぬとまた謎解きミッションが始まるので
そこでまた床の判定で即死なんて事もある酷さ…

ちなみにラスボスについてある事前情報は名前だけである。
ラスボスの吸引攻撃についてとか
どのようにしてコア状態にさせるかとか
コア状態にしてからからの攻撃方法とか
攻略法については完全にノーヒントである。

自力クリア、相当困難やで…

って数々の苦難を乗り越えてのエンディングについて…


エンディング、4人の姉妹の顔アイコンが並ぶんだけど
『シェラザード』姫の特別感は皆無。
みんな同じ顔の色違いだから
しかもどいつもこいつも右を見ていやがって

「こっちを見ろォォォォォ!!」

しかし…
にしても『シェラザード』姫が呪われていた時の姿『コローニャ』。
可愛らしくてキャラも立っているのに
『シェラザード』の呪われた姿って…
元の人間の姫に戻ったら消滅で非常に残念。
何だろう…
本人からすれば喜ばしいことなのにプレイヤーからすると漂うこの残念感は…
そうだな…

「魔神英雄伝ワ〇ル」の『クラ〇』みたいなもんか…
姿を変えられていて終盤に元の姿になった。
元の姿はかなりのイケメン。
が、魅力自体は激減していたのが悲しい。
それと同じだ。

ちなみに「魔神英雄伝ワタ○」には続編があって『○ラマ』は
しょっぱなから鳥姿に戻らされるなんて処置がされていた。
もし、続編があったのならそんな感じで『コローニャ』姿にさせられるんだろうな…(笑)

そうそう。
一時、「シェラザード」はスーパーファミコンで続編が検討され
当時のゲーム情報誌に「発売未定ソフト一覧」に名前が載っていたそうだが
開発中画像すら出ずに製作中止となったとのこと(悲)

色々、悪い部分削って良い部分伸ばせば
いいゲームになったんじゃないのかというのは本気で思う。
他のファミコンソフトの単に
「魔王が出たからやっつけろ」という殺伐とした感じではなく
世界観とかキャラクターとか魅力的で楽しげな雰囲気が出ていたのだから
事実、このゲームを語った掲示板でのコメントで
比較的女性のプレイヤーが多いのが伺えた。

「当時、プレイしていて好きだった」

という文章が見られた。
好意的な印象を持たれていたのがよくわかる。
が、大体のコメントでその後に添えられていた好印象を覆す一文

「クリアは出来なかったけど…」

と…
髭人というファミコンソフトをそこそこやってきたオッサンプレイヤーが
攻略サイトを見てヒーヒー言ってクリアしていたのだから
当時の女の子プレイヤーがクリアするなんて
筋金入りの女子ゲーマーでもなければいなかったに違いない。

ライトな感じが出ていたのだから過酷に死にまくるようなゲーム性ではなく
もっと簡単にするか救済措置を多数用意して
誰でもクリアできるような感じにしていれば
プレイしていたのが良い思い出になりっていたよな。

『シェラザード』って姫の名前だから
副題である「アラビアンドリーム」シリーズって形にしてもいいだろう。
(世間では姫の名前をシリーズ化させている「ゼルダの伝説」なんてあったりするが…)

「女の子をメインターゲットにしたアクションRPG
 アラビアンドリームシリーズ」

そんな感じで銘打っていれば
シリーズ化されゲーム業界での独自性を確立できたんじゃなかろうか?


まぁでも当時の「カルチャーブレーン」は
アラビアより中国推しだったからな。
「スーパーチャイニーズ」とか「飛龍の拳」とかね。
「スーパーチャイニーズ」はその名の通りだけど
「飛龍の拳」の主人公『龍飛』は国籍が中国である。

う~む…

さて…このゲームの事を大体語ったし…
このゲーム、冒頭の文に一言入れつつ締めとしようか?


世界観やキャラクターがとても魅力的。
だが、調整不足で楽しみづらいシステム、わかり辛いヒントの数々、
選択肢による即死、ゲームでの即死など実に厳しいゲーム性であった…

冒頭に出て来るあの文章…
それに対して髭人はこう答える。


これはあなたのものがたりです






髭人「違います(冷静)」



勝手にそちらさんの物語にしないでください。
でも、誰でも親しめるゲームであれば

「『シェラザード』は冒頭の通り、私の物語!」

って胸を張って言えるほどの魅力を秘めていたゲームではあった。
だからこそ本作は実に残念である…


「そこまでいってくれるのならもう『あなたのものがたり』になりますよね?」




髭人「いいえ。違います(冷静)」







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