連日の猛暑でいつもにも増して頭が働かず間が開いてしまったため、まずは前回の角栓溶かし現場を今一度ご覧いただきたい。
クレンジングオイルに圧倒的有利な包囲網体制。
角栓にとっては全面から溶かされるという絶望的な条件での実験。
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角栓 オイル漬け 変化なし
しかし。
角栓、この通り、きよきよしいまでに溶けてない。
漫画で言えば、主人公が敵を完膚なきまでにボコスコにしたはずなのに、舞い上がった砂煙が静まった背後に仁王立ちしているノーダメージの敵が現れたシーンみたいな感じです。
まったく、パッケージの「毛穴の黒ずみも溶かす」「角栓までスッキリ」
これらのコピーは一体なんだったのか。夏の幻を見ていたのか。
さて、ここで実際のクレンジング使用シーンを思い起こしていただきたい。
クレンジング剤が角栓にどのくらい触れられるのかといったら、てっぺんだけです。水面下ならぬ肌面下の角栓には触れるすべがありません。
だからわざわざ1時間360°全方位オイル漬けにしたというのに、それでも溶かせなかったのですから、普段のクレンジング等で角栓が消えるとは到底考えられないというものです。
しかしですよ。取れなくとも、角栓が溜まってるだけならある意味いいんですよ。
はっきり申し上げて、メイクしてしまえばよっぽどの至近距離じゃない限り見た目はそんなにひどくはありません。
なぜなら、多少の黒ずみなら隠せますし、なにより肌と角栓で形成しているのが「平面」だからです。2D皮膚最強。
それゆえ、角栓詰まりよりも、3Dトラブルである毛穴開きのほうがよっぽど見た目は悪いです。
クレーター、腫れニキビ等、とにかく3D系は一瞬で「きたねっ」と思われがちなトラブルではなかろうかと。
「なら、角栓詰まりなんて放っておこう」という選択もありでしょう。確かに無理に取ることもない。
しかし。
酸化しやすい皮脂組成の角栓持ちに限ってはそうは問屋が卸さねえのです。
見た目だけじゃ済まず、実働的に肌を傷めつけることになるからです。
皮脂組成図をご覧いただきたい。
特に、遊離脂肪酸の中でも酸化しやすい不飽和脂肪酸率が高いと綾瀬はるかにはなれない。
ことさらオレイン酸が多い組成だと汚肌無間地獄。
なぜかなれば、酸化皮脂は細胞を刺激するからであります。ひいては細胞の並びが乱れ、更なる肌荒れを招きかねません。
角質を肥厚させたり毛穴をすり鉢状に広げたり、本当にロクなことをしない。
皮脂は角質という長期存続に適した相棒をゲットし、固体の角栓となり、居座り続けているわけです。
それゆえ、酸化皮脂高含有角栓持ちにとっての角栓放置とは、24時間無休で肌を蝕み続けさせるようなものなのであります。
だからこそ、クレンジングオイルや角栓落としジェル的なもので解消できやしないだろうかと試行錯誤してきたわけです。
しかし上記のとおり華麗に玉砕。
こうなったらもう他の方法を講じるしかござんせん。
まずは敵を知ることから始めます。
我々の角栓の材料
<「タチの悪い」脂肪酸組成の皮脂>
<「なかなか剥がれ落ちずに」溜まる角層>
これは以前書いた通り体質が大きく影響しているでしょう。
それゆえ、「ヒミツのこの方法」さえやれば、あとは普段通りの生活をしてても人並みの皮脂組成人並みのターンオーバーになります!となることはまずないと考えます。
それが「体質」だからです。たいてい「ヒミツのこの方法」は、かなりお金がかかりますし。
雑誌でも簡単に「体質改善」といった見出しを目にしますが、努力を続けてなんとか普通に近づけ続けることは「体質が改善されている」とは別物だと思います。
ですので、自力ではなく他の力を借りて、問題を緩和する策にシフトするのです。
相性などがありますから四の五の言わず試してみることです。
なお、完全になくすことをゴールに据えると、心が疲れます。
緩和だけでも十分意義はあるし、だいぶ違います。
もう何度も書いていますが、体の内側から皮脂分泌自体を減らすこと。前回で言う①ですな。
亜鉛やパントテン酸等。場合によってはスピロノラクトンやアキュテイン。
同時に角栓予備軍の角質をどうにかする。
これは角質肥厚抑制としてビタミンC誘導体を塗布してみたり、超音波振動や、慎重に押し出し器具などで角栓を物理的に除去してみたり。
特に押し出しのような物理的な方法を講じていると、外野があれこれ言ってきます。
TCAなんかは、そりゃ最たるもんでしたよ。
「そんな肌に悪いことして!もっと酷くなるよ?」「そんなんだからニキビできるん(以下略
そりゃあなた、刺激ありますよ。分かってます。できるならこんなことしないで済む肌がよかった。
こちらは特異な「見た目問題」の軽減のため、刺激というデメリットを甘んじて受け止め、それを上回るメリットのために頑張ってるわけです。
ただこれを説明したところで、多くの人にとって我々の目指す「メリット」は生まれつき持っているものゆえいまいちピンと来ず、お節介を焼いてくるのだと見ています。
ですんで相手にはにっこり微笑み、2秒後には忘れ、我々はストイックに肌を傷めつける特異な角栓除去にいそしもうではありませんか。
そうそう。刺激で発生する活性酸素対策として、メガハイドレートパウダー水溶液を用いるなど、術後までぬかりなきよう。
とは言い条、角栓除去っつったって完璧に取り除き切るなど不可能。
何しろヤツらは24時間体制で攻勢かけてきやがりますから、洗顔や脂取り紙ではさすがに対応しきれません。
そこでやるべきは、出来る限り原因を取り除きつつ、同時に酸化皮脂・酸化皮脂角栓どもにやられた肌を日々修復し続けることです。
でもって修復役っつったら…③の成長因子登場でございます。
クレーターのように派手に空いた穴には、TCAで瘢痕組織を一旦ぶっ壊してから凝縮されたAQリカバリーセラム。
日々、石を穿つように気づかぬ間に壊される皮膚の修復には、コツコツとアクティブセラム。
双方これぞというヒト由来成長因子群ですが、状況に応じて上記のような使い分けが頭の中で明確化して参りました。
出会いは、EGFから始まりました。
今でもたまに思い出にふけるんですよ。
EGFで悩みは大きく改善すると思いきや、表面0.2mmの表皮に対する成長因子だということを早々に知り撃沈。
しかし直後に真皮である繊維芽細胞増殖因子FGFを知り小躍り。
ところがどっこい、活性が低いaFGFしか化粧品には配合されていないことを知り2度目の撃沈。
レーザー治療後に成長因子を塗られ、調べてみたらaの30倍以上活性するという医療用bFGFの存在を知り興奮で鼻血が出そうになる。
医者じゃないけどなんとかコイツを入手できないか。
これが入手できるなら、ペヤング派だけどもう一生UFOしか食べられなくなっても構わないという強い気持ちで探しまくったところ、benevつながりでアーメッド博士を知り、輸入代行店に質問しまくる。
結果、探していたスペックを遥かに上回るもので、クレーター修復クオリティも一般的な湿潤療法と組み合わせていた頃より格段に上がった。
てなわけで、回し者のように喜びを拡散しながら今に至る。という感じです。
特に夏は皮脂量が2倍以上になるというのに、今年の頭おかしい暑さでは3倍くらいになってんじゃなかろうか。ですからなおさら、肌がやられるそばから修復しながら、チマチマとできる範囲で最悪組成皮脂どもの除去を続けます。
この対策に至るまでの情報が得られる時代というのは、非常に幸せなことです。
そう、暑いと言えば、ニュースを見るのも辛い熱中症の事故がいくつも起きています。
我が家も、救急搬送・入院後の請求を思えばクーラーガンガン入れて家族で涼むのなんぞ安いもんだと、ケチらず使っています。
そして子供は特にですが、水分とミネラル。
老婆心ながら書かせていただきます。
ポカリとかも良いのでしょうが、量を飲まねばならない時期は糖分が気になるところ。
そこで、日本古来のミネラルドリンク麦茶に「希望の命水」を入れたスペシャルバージョンを好きなだけ飲ませています。
10倍濃縮 基本形
よく言われる「水と塩を摂りましょう!」の塩ってのは、いわゆる自然塩に含まれるミネラルのことですから、最初っから70種類以上の吸収されやすいイオン化されたミネラルなら話が早いし、バランスもいいし、むしろクオリティも上がっているという。
なんと信じられないことに今より10歳も若かった10年ほど前の私は、30℃を越えた頃にはいつもフラフラして何度も駅員室で休ませてもらうようなショボさでした。
それが、40代も板についた今の方がピンピンしております。仕事と育児等でストレス抱えまくってんのに倒れません。
スキンケアも趣味も仕事も育児も、正常な思考能力のキープにも、まずは元気な体が資本です。
本当に暑いので、どんな形でもいいですから、どなたも水と多種類ミネラルは摂ってくださいよ。
その上で元気に汚肌対策に取り組みたいものです。
とは言い条、早く秋になって皮脂が減ってくれればいいのにと思う同士よ。
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