こんにちは。
今日は(今日も?)独自のワールド炸裂なので、ご興味のある方だけ最後までお読みください。長いよー。ではスタート!




私が今働いているクリニックは、先生が40年ほど前に開業したクリニックです。(現在先生は80歳手前)


クリニックだけでなく、他の健康管理部門を合わせると40名ほどのスタッフが働く場所。


私は、その中でそのオジイチャン先生とペアで患者さんの健康を守るお仕事をしています。


6月に前任の方から仕事の引き継ぎを受けている時、朝一番のお仕事マニュアルの中に気になる文字を見つけました。


掃除機をかける
スリッパを拭く
トイレ掃除
テレビをつける
空気清浄機をつける
PC立ち上げる
レントゲンCR立ち上げる
コケ水やり


、、、。



、、、。




え!?
コケ水やりって何!?


ってなった私に、前任者が優しく教えてくれました。



待合室に、先生が山からゴッソリ採ってきた苔(コケ)が
50センチ✖️30センチくらいの平たいケース3つ分並んでいるのです。


それに、水をやることも私の朝の仕事なのだそうです。



2リットルのペットボトルの蓋に先生がキリで穴をあけたお手製のジョウロを使っての水やりです。


この苔が、8月頃になるとすぐに乾く!笑い泣き
お盆明けでめちゃ忙しい時に、このチョロチョロ出るジョウロでの水やりタイムが苦痛でした。


そうしたら先生が
「もしかして 苔、嫌い??」


と訊いてきました。



私、苔のこと、好きか嫌いかなんて人生で一度も考えたことがありません。


「いや、、、好きとか嫌いとか考えたことも、、、。」


という曖昧な返答で済ませました。



忙しい時には、
ええい!蓋を外してジャーーって一度に水をやってやろう!


って目論むと、そんな時に限って背後に先生が居て
「それじゃダメなんだ。まんべんなく水がかからないといけないから。」と。
やっぱりこの蓋が必要だというわけです。


なんか分からんけど、この苔の呪縛っ!!ゲロー

っていう。笑笑


他科のナースNさんに
「このコケの呪縛がねぇーー。🤣」

って話すと


「これねぇ。ゲロー趣味で並べるなら、自分で水やりすればいいのにね。私だったら、絶対水やりしないよ!枯れちゃいました〜。爆笑先生これからは自分で水やりしてくださーい。で終わるわ。」


って言っていて、さすが私の愛するミュータント!(この先輩ナースが私の夫に似ているのです。非効率を敵視するあたりに愛!)って思いました。


しかし、私とミュータントは別モノですから、そのような解決法は私には向いていません。


「苔が好きでも嫌いでもない。」
私の「苔への無関心」によって コケ水やりが「苦行」となっているのです。笑笑笑笑


なるほどなるほど。


私の理念としては、、、何事も「苦行」にしてはいけないのでした。やるなら楽しまなきゃ。(しらんがな)


というわけで私は先生にお伝えしました。



私:
「先生、私の中にコケ愛が不足しているんです。このままじゃ、コケの水やりが苦行になってしまいます。私がコケに興味を持てるようなコケの本とかお持ちじゃないですか?」


先生:
「、、、。
コケの本。ないなぁ。」


私:
「じゃあ、自分で探してみようっと。」


そして見つけたのです。↓


今年の10月号かがくのとも その名も「こけをみつけたよ」
笑笑


読むと、少しずつ湧いてくるコケへの興味。


翌日、この絵本と末っ子の虫眼鏡を持って、仕事に行きました。患者さんが途切れた時に


私:
「先生、例のコケ絵本を見つけたんです。」


と言って見せました。(私が絵本好きだということは先生もご存知です。内科に子連れで来られた患者さんのために、ミニトートbagを用意して、中に絵本やミニカーなどを入れて待ち時間にお貸しするというアイデアを「それいいね!」と採用してくださったのは他でもない、この先生。ラブ)


先生:
「おっ。“かがくのとも”だね。」


先生は一冊読みきって。


先生:「根がないというのが特徴なんだよな。仮根。それから、死んだように見える茶色い部分も生きていて、水をやると広がるっていうのが面白いよね。そこの苔の茶色い部分も生きてるかもね。」


私:
「いえ、先生、あの茶色い部分は確実に死んでいます。(苦笑)3連休で本気で枯れました。笑笑」


先生:
「あと、胞子体だね。胞子体が特徴的。」


私:
「そうですね。先生、見てください。末っ子のルーペを拝借してきました。これ、何ゴケなの?っていう。」


先生:
「、、、。
苔は種類が多すぎてなかなか特定はできないよ。」


こうして、私と先生は「楽しい苔タイム」を共に過ごしたのでした。


その後、毎日の水やりが苦行ではなくなってきました。


それどころか、
マイ苔を買おうかなって思い始めたのです。


そしてその想いは、遂に自分で採取した苔を飾って育ててみたいというところまで辿りつきました。ポーン


他科ナースのNさんとランチをした後で、歩道の壁にいくつもの種類の苔を発見!Nさんの一定距離を保ったサポート(笑)もあり、私は3種類の苔をゲット!


テラリウムというのが密かに流行しているようですが、私は先生のマインドを受け継いだオープンタイプで♪
ヒツジと羊飼いをちりばめて完成。↓



↑なんか綺麗!3種類の苔を上手く使えて嬉しいです。



↓これは家にあった多肉の根本に苔を敷いてみた一品。ニコラブラブ

先生に写真を見せると

「これ、いいね。これは売れるよ!」


って言ってくださって、超嬉しかったのでした。



そうしたら、先生がおもむろに 中庭へ出て戻って来られました。


手には「魚の形をしたお皿」に載った苔が!


でも、やっぱりちょっと先生の苔はワイルドなんですよね。



私は先生が「マイ苔を褒めてくださったこと」が嬉しすぎて、先生のワイルド苔に対しては「塩対応」で済ませてしまいました。


でも、夫ミュータントがマイ苔を初めて見たとき、
「いいやん。でも、オレやったら このヒツジとか羊飼いとか要らんわ。代わりに石とか置いて、その石の上にも苔を生やすとか、そういう風にしたい。」


と言っていたのを思いだしました。


なるほど。


そういえば先生は、女子に流行りの苔玉とかはイマイチっておっしゃっていたんですよね。待合室のワイルドな苔のところにも、流木みたいなのがドサっと乗っていて、その木の上にも苔が生えているのでした。


その良さ、全く分からないのですが、逆に先生も私の苔の上に居る「ヒツジとか羊飼いとか要らんし。」と内心思ったはずです。


なのに、だのに、「これは売れるよ。」と言ってくれたのだなと思うと、その後先生が持って来られた あの「魚の形のお皿」をもっと褒めてあげたら良かった!って思いました。🤣


敢えて、敢えて中庭に出て、あのお皿を取ってきて私に見せてくださったということは、
「僕も 可愛いタイプの苔も持ってるんだよ。」というアピールに他ならないと思うのです。🤣


でも、先生、「お皿の可愛さ」を「苔のワイルドさ」が凌駕してしまっているのです。


でも、先生の魚の形のお皿を もっと褒めてあげたかったなーって 今でも思っています。


という一連の熱い苔トークを夫に語ったら、、、。



、、、。


、、、。



オマエ、何しに病院行ってるねん、、、。
苔仲間と話す為に行ってるんか。苦笑
でも、そういうトークが出来るのはオモロイと思う。


と呟いていました。
いいえ、ちゃんと働いています。あくまで、患者さんが途切れた時の楽しいトークですから。


ありがとう、最後まで聞いてくれた夫。
そして最後まで読んでくださった読者の方々。



またお会いしましょう。💖