皆さんこんにちは。「みんなのカウンセラー」こと、
のぶさわです。
「あ~、今日も仕事でミスしてしまった・・・
俺って何やってもダメだな。こんな俺なんて
誰も認めてくれないんだろうなあ。」
「また夫や子供に怒りをぶつけてしまった・・・
どうしても良い妻や良い母になれない。
こんな私なんてこの家には居なくていいんだろうなあ。」
ほぼ毎日の様に、自分を責める思考が勝手に出て来て
増々自分が嫌いになって日々鬱々とされている方も
いらっしゃると思います。
そういった思考の事を認知(行動)療法等では
「自動思考」と呼びます。
そんな思考を何とか止めようとして、
「考えないでおこう」
とか
スマホやパソコン、TVや音楽等で紛らわそうとしても
まるでそれをあざ笑うかの様に、
次から次へと湧いて出て来てしまう・・・。
なんせ「”自動”思考」ですから(笑)。
では、どうすれば良いのでしょうか?
勿論、出来事や思考→感情を書き出し、
「認知の歪み」を見出して、
適合的な思考へ変えてゆく、
等の
認知(行動)療法等は有効だと思いますが、
時間も手間もかかりますし、独りで行うのは
難しいかも知れません。
そこで、自分独りで比較的簡単にできる方法を
お書きしたいと思います。
<セルフトーク(否定的自動思考)への対処>
①自動思考を待ち構える
→いつもは自動思考に勝手に支配される筈ですが
来そうなタイミング(帰りの電車の中、家に帰って
一人になった時、夜寝る前、朝起きた時、等)で
「来るかな、来るかな?」と待ち構えてみませんか?
②自動思考と対話し質問を投げかけてゆく
→人間の脳は質問に対して答える性質があります。
そして、その答えも自動的に返って来ます。
つまり、自動思考に対して自動思考で対抗する
訳です。
但し、
否定的な自動思考は結構強い事が多いので、
適切なタイミングで適切な質問を”意識的に”
行う事が必要だと思います。
その対話や質問の方法を
(1)~(4)にまとめてみました。
(1)自動思考を一旦、肯定してゆく
→以下、自動思考とそれを肯定する例を
対話形式で書いてみます。
(自動思考)
「今日も仕事でミスした。
俺って本当にダメだ。」
(肯定)
「仕事でミスして、俺ってダメだ、
って思ったんだよね」
(2)その思考によって生じた感情を質問し、共感してゆく
→以下、自動思考によって生じた感情を
質問によって引き出し、共感してゆく
例を対話形式で書いてみます。
(生じた感情を質問する)
「そう考えて、どんな気持ちになった?」
(質問によって返ってきた自動思考)
「辛い、苦しい!」
(感情に共感する)
「辛かったね、苦しかったね。」
(3)本当はどうしたかったか?を質問し、その答えにも共感する
→以下、その例も対話形式で書いてみます。
(質問)
「本当はどうしたかったの?」
(答え=自動思考)
「本当はミスなく仕事したかった」
(共感)
「ミスなくし事したかったのにミスしてしまったから
辛かった、苦しかったんだよね」
(4)同様に、他者に対する思考にも共感してゆく
→以下、その例も対話形式で書いてみます。
(質問)
「こんな俺なんて誰も認めてくれない
と思って、どんな気持ちになった?」
(答え=自動思考)
「淋しかった!」
(共感)
「淋しかったよね」
(5)本当はどうして欲しかったか?を質問し、
その答えにも共感してゆく
→以下、その例も対話形式で書いてみます。
(質問)
「本当はどうして欲しかったの?」
(答え=自動思考)
「本当は認めてもらいたかった」
(共感)
「認めてもらいたかったのに認めてもらえない、
と思って淋しかったんだよね」
(6)本当はどうなりたかったか?を質問する
→以下、その例も対話形式で書いてみます。
(質問)
「ミスを無くして、皆に認められて、
本当はどうなりたかったの?」
(答え=自動思考)
「皆に”できる人”と思われる存在に
なりたかった」
(7)そうなれたらどんな気持ちになるか?を質問し、共感する
→以下、その例も対話形式で書いてみます。
(質問)
「ミスを無くして、皆に認められて、
”できる人”と思われる存在になれたら
どんな気持ちになれる?」
(答え=自動思考)
「・・・すごく、いい気持ち。安心。」
(共感)
「本当は、いい気持ちになりたかったんだね。
安心したかったんだね。」
(8)その気持ちを得る為に今すぐできそうな
小さな事を質問し、実行してみる
(※もし余裕があれば、明日から職場や家庭で無理なくできる
小さな事も併せて質問してみて実行されるのも良いと思います)
→以下、その例も対話形式で書いてみます。
(質問)
「いい気持ち、安心を得る為に
今すぐに無理なくできる小さな事は何かな?」
(明日職場で無理なくできる小さな事は何かな?)
(答え=自動思考)
「時間かけてコーヒーを淹れて飲んで、
お風呂にゆっくり浸かりたい・・・」
(明日、職場でメールの返信の誤字脱字にだけは注意してみよう)
(実行)
「じゃあ、それをしてみようか?」
以上、自動思考との対話の例を書きましたが、
自動思考に対する質問や対話の形式をしっかりと
身に付けてゆく事が肝心だと思います。
それでも慣れないうちは自動思考に翻弄されてしまう
かも知れません。
そういった場合は、
ノートの見開きの左側に否定的な自動思考を書き、
右側にそれに対する共感や質問を書き出して行く、
というのが有効になると思います。
それでも難しい場合は
カウンセリングを受けられる事もご検討下さい。
それでは今日も良い変化を
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