これで、もう安心だ…。

 今日からゆっくり

 眠れると思った一成は、

 ハッとした。
 この様子を

 見ている者がいた。

 ずっと一成の

 様子を見て、

 隠れていたその男は

 堂島カオル。
 堂島は、

 咎めるような目で

 一成を睨んだ。
「……。」
 一成は驚きすぎて

 声も出なかった。

 誰にも知られていない

 自分の悪の部分が
 露見してしまったのだ。
 堂島は、

 地面に突っ伏して

 倒れている

 少年のような男の
 開いたままの目を見て、

 手でそっと

 瞼を閉じさせた。

 そして硬く握った

 右手のナイフを外して、

 一成を見あげた。
「これは俺が

 処分しておく。今

 救急車を呼ぶから

 逃げるなよ。」
 一成は自分がしたことを

 どう思われたか

 わからなかった。

 堂島が何故

 ナイフを隠すのかも
 混乱しすぎて

 わからなかった。

 だが、頷いた。

 堂島は救急車を

 呼んでから一成をさらに
 驚愕させた。
 

 

 

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