…ゆづるの

 人生の最後に、

 ゆづるに家族が出来た。

 ゆづるは冬馬が

 導いてくれた

 光に感謝した。

 冬馬…お前、

 本当は俺を

 救いたかったんだな?
 …きっと冬子ちゃんの

 為だけじゃなく、

 俺の為でも

 あったんだよな…。
 看護師が泣き、

 牧場主が泣き、

 年老いた医者も

 目頭をぬぐっている。
 そうしてゆづるの

 目にも涙が溢れた。

 ゆづるの人生は

 憎悪と痛みの

 悔し涙しかなかった。
 だが今、

 人の心にある光を

 ゆづるは知った。

 優しさの意味を知り、

 ゆづるも泣いた。
 全てが手配を

 し終えたら

 ゆづるは緊張の

 糸が切れて

 参ってしまった。

 一晩寝ていないし、
 あまりにも急激に

 色々な事が起きて、

 疲れ切って

 しまったゆづるは

 少し休むことにした。
 ぐっすり眠る

 ゆづるの傍に

 冬馬が立っている。
 ゆづるは冬馬の

 気配を感じて

 笑みを浮かべて

 目を開けた。

 

 

 

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