焦る裕也は廊下を

 小走りで家に向かい、

 急いでドアの鍵を

 開けると靴も

 乱暴に脱ぎ捨て

 まずは安全な家に

 入り、弁当と

 まひろヒヨピーを

 テーブルに置くと

 また急いで下に
 降りて行った。
 再びマンション

 入り口に戻り、

 体を端に寄せて

 隠れるようにしながら

 歩道に出た。
「まだいるかな?」
 写真を撮りたいと

 思ったが、

 フラッシュを使わず

 ちゃんと映るだろうか?
 男はだいぶ

 向こうに行って

 しまっていた。

 こっちに気づかれ

 ないように着いていく

 裕也。
 男が右に

 曲がったので

 見失わないように

 足を速めたが、

 すぐ男が戻ってきて

 また向こうに

 歩いていく。
 うろうろと

 歩いていく男は、

 しかしこっちには

 戻ってこなさそうだ。
「違うかな?」
 裕也は足を止め、

 少し冷静になって、

 あの人は

 ハンマーの男じゃ

 ないかもしれないと

 考えた。
 ちょっとしたことで

 イチイチ撮影して

 それがバレたら

 それこそ大問題に

 なりかねないと
 冷静に考えた。
 

 

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