朝、電車が駅に

 停車すると

 開いた出口から

 ぎゅうぎゅうに

 車内に詰め

 られていた人々が
 大量にホームに

 流れ出してきた。
 人と人との間は

 ほとんど間隔に

 隙間がなく

 後ろの人の圧で

 人々は押される

 ように階段に進み、

 改札に向かって

 降りて行った。

 その溢れるような

 人間の中に、

 自分のカバンを
 大事そうに

 胸に抱いて歩く

 裕也の顔も見える。

 裕也は後ろの

 誰かが肘で

 裕也を押してきて
 その力に負けると

 階段を転げて

 他の人を

 巻き添えにしたり、

 何より

 まひろヒヨピーが
 壊れるんじゃないかと

 ドキドキしながら

 踏ん張り踏ん張り

 階段を下りていた。
 小さなヒヨピーは

 コンセプトもデザインも

 基本昔に

 売れた他社の

 オモチャをもじっただけ。
 大量生産だから

 どれも同じデザイン。

 でも
 同じデザイン

 であってもまひろの

 入った小さなヒヨピーが

 世界で一番

 大切な裕也にとって
 朝のラッシュは

 心臓に悪い緊張の

 時間だ。
 

 

 

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