遠い星219(TDL編⑰) | たろすけ日記
「大丈夫かな。酔ってたらオオゴトや」俺。

「大丈夫。私の方がお酒強いかもしれないしね」裕美。

「そんなこと言うの初めてやね。やっぱり俺結構酔ってるのかな。顔赤いし」俺。

「裕美さん大丈夫?私はお酒なんて飲んだことないから上手く言えないけど、ほどほどにしといた方がいいよ」志奈子。

「いいじゃない、飲みたいの。楽しい夜はまだまだ続くよ。えっと、何話してたんだっけ。あぁ、私をどっちかが横取りするって話だったよね。いいかな、・・・私は誰も要らないの。これから一人で何でもしていくのよ」裕美。この口調はかなり酔ってる。

「としたら僕は嫌われたっていうことですか?」俺。

「私も要らないってこと?」志奈子。

「フフフ。そうよ。私が言ったことどう思う?訊きたいな」裕美。そう言ったのを聞いて志奈子と顔合わせた。裕美は酔ってしまって俺たちを困らせたいような気がする。このまま裕美に合わせた方がいいのだろうか。志奈子と目配せしてこのまま続けることにした。もし止めたら裕美が泣き出すと思ったので。もしくはわめき散らしたりして?

「・・・僕は嫌です。横山さんのいない毎日なんて考えられないことだし、あなたといろんなとこ行っていろんな思い出をこれから作っていきたいんです。ですからもう一度考え直してください。よろしくお願いします」俺。

「裕美って思い込んだらひたむきっていうか考え曲げないのかな?私が要らないってのは本心なの?それもう少し教えて欲しいよ。裕美が私から離れるのは嫌だもん」志奈子。

「どっちも、・・・二人とも好きよ。それでいいでしょ?」裕美。もうさっき言ったのと全然話が違ってきている。かなり酔ってるな?

「では、僕もあなたのことが好きですから、これからデートしましょう。こんな時間ですけどまだまだ店は開いてます。意気投合したのだからホテルでゆっくりお話しましょう」俺。

「ホ、ホテルって何?」志奈子が言ってきたが裕美はそれにはお構いなしで

「・・・そうね、そうしましょう。・・・ってここホテルじゃない。気が早いのね。・・・えっと、ホテルいるのならお風呂入らなくっちゃ」裕美。

「もう入ってるよ、裕美」志奈子。

「一緒に入りましょうか?僕も酔ったようですし酔っ払い同士のお風呂もいいものでしょう」俺。

「こら、おにい!」志奈子。

「冗談やって。堪忍堪忍」俺。

「一緒に入ろっか?でも眠い・・・。」そのまま横に倒れようとしたので、裕美をかかえてベッドに運んだ。力が全くないせいか裕美の身体やけに重かった。そのまま布団かけて裕美は眠ってしまった。疲れてるからな。もう裕美の寝息が聞こえてくる。

「・・・終わったな。ちょっと尻切れトンボみたいやったけど」

「ううん。最後に裕美さん私たちのこと好きって言ってくれた。それ聞いただけで良かったなって思う」

「俺たちも寝るか」

「うん。もう23時半過ぎてるしね」

このまま俺たちは眠った。酒の影響で何も考えることなく熟睡した。唯一ブログ書かなかったことだけ頭に残ったが別にいい・・・。こうして長い一日は終わった。
(続く)