今年は弊所にとって新たな接点がたくさんできました。

自分では意図せずに行ったことが、どこかで新たな接点としてたくさん実を結びました。

チャンスを確実に生かすことで、近い将来必ず何らかの形で実を結ぶんだということを改めて確認できました。

意味のないことなんてない。すべてに意味があるから今目の前のことを精一杯取り組む。

SOC(首尾一貫感覚)を自ら体感しています。

 

さて、ここ最近、いくつかの職場において、マネージャーの指導風景を徹底してみる機会がありました。

そこで感じたことについて書きます。

 

結論から言いますと、「いますぐ指導する立場から降りて下さい」と言いたくなる場面が複数あったということです。

多くの組織では、指導者に必要な要素について、計画的な教育を受けずに、プレーヤーからの成り上がりでマネージャーになった人たちがとても多くいます。この点を考えると、現マネージャーの皆様だけを責めることはできません。

 

しかし、それでも以下のような状況がある中で、「教育を受けていないから」という理由はどこまで通用するでしょうか。

1.離職率が高い職場

2.チーム員の表情が固い職場

3.ピリピリムードの職場

4.失敗すると怒られるので極度の緊張の中で業務に従事している職場

5.過去に精神的な疲労により体調を崩した従業員がいる職場

 

今のままではいけないということは、この状況があれば小さな子供でも分かります。

だから、組織としてまずはマネージャーの皆様に計画的な教育を確実に行い続けて下さい。

一過性ではダメです。

行い続けて下さい。

インプット→アウトプット→インプット→アウトプットの連続で体に染み込ませてください。

組織側に対しては以上のようなことが言えます。

 

そして、マネージャーの皆様自身について言えること。

「組織側の責任にしないでください」ということ。

親は子供が傷ついているときに誰かの責任にしますか?

親自身の管理状況をまずは反省し、見直し、さらなる愛情をもって育てていきますよね。

 

マネージャーはプレーヤーたちの親です。

他責はやめて下さい。

 

部下たちにも生活があります。

家族がいます。

愛する人たちがいます。

夢があります。

 

一人間として尊重の念を忘れずに、確実に成長を促す指導をお願いしたいです。

 

ここまでくると、マネージャーからの意見もあるでしょう。

1.部下がいつまで経っても成長しないから

2.何回も同じことを言わせるから

3.やる気が感じられないから

4.部下から歩み寄ってくるべき

5.マネージャーになりたくてなったわけではないから

 

上記1~3は完全に他責論です。

 

成長しないような部下目線ではない指導

何回も同じことを言わせるような分かりにくい指導

やる気を削ぎ落すような傲慢で愛情のない指導

 

すべて、マネージャーが自責で捉え、改善する必要のあることです。

 

4についても一緒です。

 

マネージャーの役割は何ですか?

 

部下を前向きに仕事に取り組ませ、成長させ、チーム目標達成、ひいては、組織目的の実現が役割ですね。

だったら、部下が歩み寄らないならどうしますか。

自分から歩み方を工夫して、関係性を構築していくことが必要ですよね。

 

そして5についてです。

このようなマネージャーが1人いることで、組織が崩壊します。

部下を持たれない立場に異動することを願います。

 

組織にも問題があります。

 

『プレーヤーとして優秀だし、特定の管理ポストに空きがあるから配置する』

 

この人事の考え方がそもそもの誤りです。

ここからすべてが崩れていくのです。

その優秀なプレーヤーに対して情もあることでしょう。

だからと言って、マネージャーとして部下を育てる気概やノウハウをもっていない人間をマネージャーにしてはいけません。

 

時間の経過とともに、チーム全体の生産性が結局は落ちてきます。

 

昨今では、働き方改革の名のもとに、ワークライフバランスを重視し、チームの生産性をあげるという課題がどの組織にもあります。

 

しかし、これまで見てきたような指導してはいけない人たちが指導している現場で、チームの生産性がどうやって上がるのでしょうか。

 

管理層の総入れ替えさえ視野に入れて組織改革を行うことで、初めてチームが生産性向上に向けた第一歩を踏み出せるのではないかと考えます。

 

最後に

上記内容は一部のマネージャーを指しております。すべてではありません。

また、部下に責任はないとも言っておりません。

部下は部下で自分の役割を捉えた際、現状不足している部分が自責で捉えるといくらでも出てきます。

自分で改善できる点は自分で行うことが必要ですね。

 

M&S 石川将平