一昨日、歯科健診のため市内の小学校へ出務する。

 

以前にも記したが、むし歯を認める児童が本当に少なくなった。

 

勿論、

学校歯科健診(定期健康診断(歯・口腔))では、むし歯の有無だけを診るのではない。

顎の関節、歯並び咬み合わせ、歯垢の付着状況や歯肉、そして歯の状態等を総合的に診査する。

 

ここ数年、小学児童の口の中において際だって増えていると感じるのが矯正装置。

 

この年代は乳歯と永久歯が混在する”混合歯列期”にあたる。

グラグラになり傾いた乳歯や抜けた状態の歯肉、生えはじめの頭だけをみせる永久歯等々が混在する口の中で、診査基準はあるものの、短時間で適正に歯並びの状態(将来的な予測を含めて)を診断するのは難しいケースがあるのは事実。

 

 

本年度から、

歯並び(歯列・咬合の健康診断)の判定基準において、下図のように統一するよう歯科医師会を通じて通達があった(広島県)。

 

 

 

矯正治療中のものは「判定1(定期的観察が必要)」に含む。

 

矯正治療中なのに、なぜに判定は定期的観察が必要?と思われるかもしれない。

 

上図中、下線(下記に抜粋)がその主たる理由。

 

大切なことは、学校における歯科健康診断での判定は、矯正治療の必要性を判断するということではない。将来、口腔の健康、全身の健康にとってどのようなリスかが考えられるかを、学校保健教育の視点から教育し、認識させることが必要である。

 

歯並びが悪いと聞くと、どうしても”見た目”だけに関心がいきがちであるが、そのリスクやデメリットが存在することを良く理解したい。