前回、歯の『8020(ハチマルニイマル)運動』について触れましたが、今日はこの意義を示唆するデータが先月報告されたのでご紹介します。

 

そのデータは下に示す平成29年「国民健康・栄養調査」の結果です。

 

 

*厚労省HP

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189_00001.htmlより

 

 

国民健康・栄養調査は、健康増進法(平成14年法律第103号)に基づき、”国民の身体の状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的として、毎年実施するものとする。”とされます。

 

調査結果(結果の概要)は、厚生労働省HP

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189_00001.html)にてダウンロード・閲覧可能です。

 

 

以下、歯・口腔の健康に関する調査結果を抜粋して説明します。

今回の調査で、「高齢者の健康・生活習慣の状況」の中の歯・口腔の健康に関する状況の結果は下のようになりました。

 

 

 

図14のグラフ(上記、厚労省発表データより引用)に示すように、

噛んでで食べるときの状態と歯の保有状況について、グラフの折れ線で示すように20 歯以上歯を有する者の割合は、60 歳代から大きく減少します。また、棒グラフで表される「何でもかんで食べることができる」者の割合も60 歳代から減少することがわかりました。

 

 

 

図15のグラフ(上記、厚労省発表データより引用)から、

65歳以上の男性および女性ともに、噛んで食べるときの状態について、「一部かめない食べ物がある」、「かめな 食べ物が多い」又は「かんで食べることはできない」と回答した者の割合が、「何でもかんで食べることができる」とする者よりも低栄養傾向(BMI≦20kg/m2)の割合が高い傾向があることが示されました。

 

 

年齢階級別に歯数と噛めること、ならびに栄養状態との関係が示されたたいへん興味深い調査結果といえます。