先週末、郷里に帰り、古い友人達と食事をともにした。
3年程前に開かれた中学時代の同窓会以来、年に1度ほどであるが、40年来の幼なじみらと時を同じくする時間を作ってもらっている。
ここ数年のタイムスリップできる至高のひとときになっている。
集まった場所は、新宿東口近くにあるお店。
中学時代には、この近くにある武蔵野館にその日集まった友人らと映画をよくに見に行ったものだ。
今では、この町並みも私たちの容姿と同様、全く別物と言っていいほど変容している。
集まった皆、髪の色が変わり顔には皺が刻まれて時の流れを感じずにはいられない。
不思議なもので、
誰かが口火を切って昔話を始めると、その顔は昔に戻り、普段まったく忘れてしまっている当時のエピソードが、どこに隠れていたんだと思うほど次々に浮かんでくる。
モノクロームの映像には色がつき、その日々の音や匂いまでもが蘇るようだ。
散会後、幹事としていつも奔走してくれるT君とともに乗り換えのため西口に向かった。
往来激しい構内で、別れ際に抱擁を交わす。
端から見れば、いい歳した酔っ払いのおっさん二人が抱きついているとしか見えないだろう。
(ええんや)
中学当時、バレー部で汗を流した二人。
点をいれたら、よく抱き合った。
別れの寂しさとともに、そんな思い出に再び浸る…
一人、駅の入口に立つと、そこには再び令和元年師走の街が広がっていた。