雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

桜のジャージ

2019-10-11 00:03:20 | 勇気
前回のラグビー・ワールドカップの時にも、この
HAKA
と言う記事を記していましたが、
あちき、けっこーラグビー好きなのです。
なんだかとても感動するのです。ラグビーって。
高校からの親友の1人に日本代表クラスの奴がいた......
というのもかなり影響してますけど。
そんなハードな奴と一緒にトレーニングを
していた時期とかもありまして。
そヤツから貰ったラグビーボールが長いこと、
いつも部屋の片隅にあったりもして。
それで僕さん、すごく思うのが......



ラグビーだけはできないっす。



ほんと。



スポーツは大好きだけど体も大事♡



っていう、とてもヤワなヤツなので。
ええ。
ラグビーだけは無理っす。
ええ。ええ。
マトモなカラダを捨てるような気持ちがないと無理っす。
プロレスや格闘技と同じ、とは言わないですけど、
命を危険にさらすような部分も濃厚にあるわけで......
だから、その親友のこともそうですけど、
ラグビーをやっている人は、それだけで超尊敬!
しちゃうのです。
オールブラックスの「HAKA(ハカ)」に感動してしまうのも、
大元には以前の記事に記した通りの気持ちがあるわけでして。
「憧れるスポーツ」ということでは、
僕にとってピカイチのモノであったりします。

TRANSIT 2」という少し前の記事にも書いていましたが、
海外にいた時、
今回のW杯での日本代表の活躍を賞賛してくる人が沢山いました。
居た場所がヨーロッパだったからだとも思いますが、
それにしてもなかなかの!?褒められ様で。
ラグビーが強い国というのは勇猛で果敢で、仲間を重んじ、
裏切ることもない、敬愛すべき国なのだと。
褒め言葉にはどこかそんな響きがあって。
日本人としてとても誇らしく思える感覚も味あわせてもらいました。

そんな感じで、最近はとても強いラグビー日本代表ですが、
ほんの数年前までは「世界最弱」と言われるくらい弱く。
長年、世界で最も低迷していたチームの一つでもあったのです。
それで一般人気もいまひとつ伸びなかった......ようで。
どれだけ弱かったか?というと、
ニュージーランドや南アフリカなどの
世界トップクラスのチームと試合をした時に100点差で負ける!
なんていうことが幾度かあって。
それで世界のメディアからそんな言われ方をしていたのでした。
僕の溺愛するサッカーにしても似た様なものでしたけど
それよりも、もっと酷いイメージ。

そんな日本代表の一般的イメージを劇的に変えたのが、
外から見ているかぎりでは、前回......
2015年W杯の初戦の南アフリカ戦......
からではないかと思えています。

ラストプレイでリスクの無い、
引き分け狙いのキックを選ぶか、
負けるリスクをとってでも格上相手に正面切ってスクラムを挑み、
逆転のトライを狙っていくか......
その時、キャプテンのリーチ・マイケルさんは、
コーチの判断とは違う、逆転トライを狙うプレイを決断。
そして、それが試合終了直前で見事に実現されます。
これまで100点差で負けていたような世界のトップチームを
劇的に破ったこの試合は、開催地の名を取って

「ブライトンの奇跡」

とも称され、世界を驚かせ、感動もさせました。
そのチームを作り上げたのがオーストラリア人のヘッドコーチ
「エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)」さん。
今大会ではイングランド代表のコーチとして来日しています。
彼は2009年にコーチとして日本にやって来たのですが、最初、
日本のラグビーを見て不思議な違和感を感じたらしいのです。
その違和感とは、日本の選手は皆、従順で真面目。
そして、失敗を極端に恐れていて、
常に挑戦を躊躇してしまうという傾向。
それがなぜか?皆に共通してある......ということ。
そんな共通文化のようなものを持っているということ。
彼はその後、その要因を探っていったらしく。
探ったら、なんと、その要因の1つに、
アノ、ラグビードラマの名作、
「スクール☆ウォーズ」
があったのだそうです。
ドラマを見終わった後に彼が放った一言は有名で



「Just Stupid!(マジ、バカだな!)」



その後、
彼は日本ラグビー界に長く存在していた常識的なことを
片っ端から壊しにかかり、そのことを



「ジャパン・ウェイ」



と、表現していました。
アチコチから色々な本も出てますが、
僕さんが持っているのは「ハードワーク」というもので。



「DAZN(ダゾーン)」という、
ネットのスポーツ専門サブスク・チャンネルがあるのですけど。
そのチャンネルに
「ブライトンの奇跡」
というオリジナル映画があります。
正確には、映画というよりは、
地上波TVでよくある再現ドラマ的なものなのですが、
それが、エディーが日本代表コーチに就任し、
「世界最弱」と言われながら、前回のW杯で世界トップチームの
「南アフリカ」を破ってしまうまでを描いた......
という物語で。
世界中から「奇跡」と呼ばれ、
称賛もされた試合終了間際の逆転トライはこうして生まれたのだ、と。
そんな物語。
作品の中にはエディーさん本人や、
現在の代表でもキャプテンを務めるリーチ・マイケルさん、
五郎丸さん達のインタビュー映像も絡められていて。
事実を忠実に描いているドラマ。

実は、

これが結構、

胸に響くドラマで。

代表コーチに就任した当初から、その、
あまりに厳しい指導によって皆に嫌われまくっていた
エディーさんの言葉が、しかしながら、
イチイチ胸に響くのです。
最後に、それをいくつか記して、
今回の記事は仕舞いたく思いまする。
少々長くなってますが、これは個人的な備忘録でもあり、
自身への戒めでもあります。
関西電力みたいな組織問題に対する怒りでもあり、
これから先、時折、読み直すことがあるだろーな、と、
思いながら記してもいます。
おやすみなさひ。(^^)



===============================
2015年。9月19日。
W杯初戦。イギリス。ブライトン。
世界最強チームの一角、
南アフリカとの戦いを前にしたロッカールーム。
この後
「W杯史上最大の番狂わせ」
「スポーツの枠を超えた感動」
と言われる
「ブライトンの奇跡」
が起きます。



「——————145対17。
人々はいまだに君たちの事を笑う。
そんな過去を振り返っても何の役にも立たない。
彼らは君らに恥をかかせるつもりだ。
君らの家族もろともだ。
彼らは自分達が世界最強だと見せつけるつもりだ。
ココは君らには場違いなのだ、と。
今まで積み上げて来たトレーニング、プロセス、
全てのものが無に帰するかもしれない。

絶対に離されるな。

好きにさせるな。

全てを出し尽くせ。

ジャパン・ウェイだ」



さかのぼること数年前。
2011年。12月。エディが代表コーチに就任。
その直後のフランス戦で惨敗し、
リーチ・マイケル選手が
「フランスが強すぎたんだ、、」
と言った時にエディーが話した言葉。



「フランスが強すぎたのではない。
我々の力が足りないのだ。
この意味は全然違う」



いまだ関係者に語り継がれる、その試合の記者会見。
外国人記者の質問に対し、
少しハニカムような笑顔で答えようとした
当時のチームキャプテン廣瀬俊朗に対し、
その場で放った言葉。



「笑い事じゃない。
これこそが日本の問題なんだ。
勝つことに真剣になれない。ちがうか?
世界に離されたままでいいのか?
中途半端な努力で満足している人間にはウンザリだ」



ラグビー協会での側近スタッフとの会話。



「彼らは負けに慣れすぎている。
ダメなのはその精神だ。受け入れがたい。
やり方を変えなければ結果は出ない。
自分はこの協会の連中と同じ穴のムジナにはならない。
この協会のマネージメントでは勝てない。
おまえは考え方を変えろ。
良い選手は揃っている。
しかし、
負けに慣れすぎた奴らがどいうやって成長できる?」



フィジー代表に惨敗した後、日本に戻り、
協会スタッフとしていた会話。



「渋滞で、ふと周りを見ると、
皆、不機嫌そうな顔をしている。
朝起きて、渋滞と、満員電車。
なぜ皆、好きでもない仕事をする?」



新キャプテンに指名した
リーチ・マイケルを呼び出して話した言葉。



「この国はまるで巨大な学校だ。
皆、同じ考えを持たなければいけない。
同じテストを受けて、皆、行儀よくして......
責任とは誰かに与えられるものではない。
自ら負うものだ。
家族への責任。自分自身への責任。
周りを気にしすぎて、どうやって?
責任を果たすんだ?」



リーチマイケルをキャプテンに指名し、彼が
「チームを大切に考えている」
と言ったことに対して。



「君をキャプテンにしたのは、
チームを勝利に導くことができるからだ」



練習中のリーチマイケルに対して。



「お前は日本に長く居過ぎた。
自分を殺して、そこら中で頭を下げて、
ありがとねー、、とかなんとか。
お前は日本人じゃない」



ラグビー協会のマネージャーがエディーに
「あなたは皆に嫌われている、、」
とサジェスチョンに来た時に返した言葉。



「前の監督は好かれていたか?」

「とても」

「前のワールドカップで日本は何勝できた?」

「ゼロです」

「これはソーシャルメディアではない。
好き嫌いなどどうでもいい。
必要なのは結果だ。
嫌ならココまでだ。どうする?」

「おっしゃってる意味がわかりませんが、、、」

「ここで辞めていいという意味だ。どうする?」

「やめません」

「他には?何かあるか?」



映画の中のインタビューカットでエディーが話していたこと。



「ただの準備と、勝つための準備とは違う。
コントロールできることにフォーカスし、徹底的に追求し、
それ以外は気にしない。
そして、コントロールできるのは唯一、自分自身だけだ。
私のやり方が気に入らないのであれば、
私のもとにいる必要はない」



W杯の前。
エディーが突然の脳梗塞で倒れた時。
医師が止めるほどの尋常でないメニューのリハビリを
やり遂げていくエディーの姿に感服した主治医が、
「エディー、僕はあなたにとても興味がある。
どんな人に影響を受けたましたか?」
という質問を投げかけた。
その問いに対するエディの答え。



「両親だ」

「理由をきいてもいいですか?」

「私の母はカリフォルニア生まれの日系人。
真珠湾攻撃の後、
彼女はアメリカで収容所に強制的に入れられた。
だが、母の口からは一度も、
誰の悪口も聞いたことがない」

「お父様は?」

「妻がアジア人というだけで、周りから虐げられた。
ベトナム戦争にも行って、
帰ったらまた、周りから虐げられた。
父の口からも、誰の悪口も聞いたことはない」



入院しているエディーに、
オーストラリアの父から届いた手紙。



「Dear. エディー。
君の体調に関しては書かない。
十分気をつけているだろうから。
今回の入院で、別の道を選ぶことも考えたろう。
誰かがそれを勧めたかもしれないが。
しかし、専門家など、何もわかってはいない。
人は、影でどれくらいの事をやるかだ。
多くの人は諦める。
手の届くところにまで来ていたかもしれないのに。
宝を見つけるためには、
困難という泥をかき分けて進まなければいけない。
信念だ。エディー。
信念こそ、力をもたらしてくれる。
泥を洗い流し、光をもたらしてくれる。
力強く。ゆっくり。ユックリとだ。
私は何度も除隊を考えたが、そうしなかった。
そのお陰でお前のお母さんと出会えたんだ」



病気完治後の代表コーチ復帰会見で、
記者からの質問に答えるエディー。



「よくお戻りになりました。
まずは、なぜ?リーチマイケルをキャプテンに?」

「彼は自分というものをしっかり持っている。
いつも正しい決断ができる」

「日本は異国フレーバーに溢れてますね。
キャプテンまで外国人だ」

「何が言いたい?」

「外国人が多すぎないか?」

「他の国より少ない」

「それは間違いだ」

「君は口よりも目を開いてよく見ろ。
サモアやトンガにはもっと外国人がいる。
フランスは10人。
オーストラリアには9人。
キャプテンはサウジアラビア生まれだ。
君は自分の価値観でしかものを見ていない。
......皆、首を傾げているようだが、
リーチマイケルの肌は黒い。
しかし、彼が日本のキャプテンだ。
肌が紫だろうが関係ない。
君は好きに書けばいい。
君の記事など15人程度しか読まないだろうからね」



リーチ・マイケルのインタビュー。



「エディーと一緒にいると必ず口撃を受けます。何千回と。
でも、仲間には惜しみない愛情を注ぐ人です。
エディーの元にいた人は、必ずレベルが上がってます。
エディーは全てを別次元にまで引き上げてしまう。
エディーに会って、初めて、
本当のハードワークというものを味わいました」



2015年のW杯直前。
地獄と言われた150日合宿を始める時の言葉。



「ワールドカップ、南アフリカ戦まで一年を切った。
敢えて言う。
君らの人生で、歴史を作るチャンスは何回あった?
我々は南アフリカを破って、歴史を創る。

(この話をした時、部屋の外の廊下から記者の笑い声が......)

この話を人々は冗談かと思ってるだろう。
笑い声が聞こえただろ?
笑い者にされた気分はどんな感じだ?
このメンバーの中には津波で大切なものを失った人もいる。
障害を持つ子供を持っている人もいる。

それでも人は笑う。

家族を守るために必死に頑張る君らを、人は笑う。

君らのトレーニング、君らの全力はまだ足りない。
全力のつもりで、言われたことだけやって、
終わったらすぐ帰りたがる。
君らのベストはその程度か?

ロジャー・バニスター。

ランナーだ。
当時、1マイルを4分切るのは不可能だと言われていた。
しかし彼は公言した。
必ず4分をきってみせると。
場所と日にちまで指定した。
当日は雨と嵐。
しかし彼は分かっていた。
歴史を作るのに必要なのは、あと、
たった0.5%の力の向上なだけだと。
記録は3分59秒。
翌月には別の選手が4分を切った。
その翌年には3人。

そうだ。専門家など、何もわかっていない。

それは良いことだ。

皆口を揃えて日本は勝てないと言っているからな。

奴らを狩りに行く。

向こうは気づいていない。

我々は徹底的に相手のスキを突く。

小さな体こそ、我々の武器だ。

奴らには適応力がない。ワンパターンだ。

我々はどんな状況にも適応できる。

雨、風、乾燥。何の問題もない。

誰も我々が勝つと思っていない。
誰もバニスターが成功すると思っていなかった。
しかし、彼はやった。

そうだ!専門家に何がわかる。

バニスターは日にちと場所を指定した。

我々は9月19日。場所はイギリスのブライトンだ。

我々はそこで勝つ。

いくぞ!」
===============================



「ブライトンの奇跡」
日本ラグビー史が変わった日の動画。
スタジアム全体を味方につけ、
世界のラグビーファンを釘付けにした試合。
今大会も強さをみせるラグビー日本代表の歩みは、
この時から続いているのですね。(^^)


にほんブログ村 その他日記ブログ 日々のできごとへ

コメント (13)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« TRANSIT 4 | トップ | Tough »
最新の画像もっと見る

13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
秋に桜が咲きますように (パンタ・レイ)
2019-10-11 09:19:07
日曜日に横浜へ、家族みんなで応援に行きます。(1年前から頑張って、唯一とれたチケットです。)台風の被害がなく、中止になったりしませんように。Brave Blossoms が頑張りを見せてくれるのを楽しみにしています。
パンタ・レイさんへ。 (amenouzmet)
2019-10-11 17:40:10
いいですねー!(^^)うらやましい。中止にならなければいいですね。
桜には沢山の種類があって、日本列島全ての範囲で見てみると、一年を通してどこかしらで必ず咲いているのだそうです。
Unknown (あかりこ)
2019-10-11 20:59:59
「誰の悪口も聞いたことがない。」
「君は自分の価値観でしかものを見ていない。」
「人は、影でどれくらいの事をやるかだ。
多くの人は諦める。
手の届くところにまで来ていたかもしれないのに。」

すごくハッとさせられます…。

今ちょうど東京出張の帰りなのですが、台風の影響で新幹線がとても混雑しています。
どうか、各地の皆さんが無事に帰宅し、安全に過ごせますように…。
uzmetさんもくれぐれもお大事になさってくださいね。
あかりこさんへ。 (amenouzmet)
2019-10-11 22:04:02
我が家は川のほとりなので、心配で心配で、、
2日間眠れないと思われまする、、何とか無事に過ごせますよーにー、、、(>_<)
Unknown (あかりこ)
2019-10-12 08:56:01
お家が川沿いで、ことさらご不安でしょうね(>_<)
今の間にできる限りの対策をされて、どうかuzmetさんもお家もご無事ありますように…心から深くお祈りしています。
あかりこさんへ。 (amenouzmet)
2019-10-12 20:07:17
さっきまで停電してました。今、電気が戻りました。
水は今、玄関前まで押し寄せてきてます、、、が、先ほどから減水に転じている感じです。
このままなんとか過ごせればと、必死に頑張っています。
ありがとうございます。
Unknown (あかりこ)
2019-10-12 22:53:22
停電や水害が迫って大変な中、状況をお知らせくださりありがとうございます。
申し訳なく思いつつも、台風が完全に過ぎ去るまでどうかご無事で…!
今もかなり危険な様子みたいでお返事は不要ですので、uzmetさんや皆さんが少しでも安全に夜を過ごせますように。
あかりこさんへ。 (amenouzmet)
2019-10-13 03:07:44
ありがとうございます!
奇跡的になんとかやり過ごせそうです。
まだ気が抜けませんが、頑張ります。
Unknown (あかりこ)
2019-10-13 12:46:25
多摩川の氾濫が心配でしたが、なんとか乗り越えられたようで本当に良かったですね!
それでも各地で豪雨の被害が相次ぎ、水の威力の大きさを痛感しながら、ただただ見守るしかできず…。
uzmetさんも大変な1日だったでしょうから、どうか心身をゆっくり労ってくださいね。
あかりこさんへ。 (amenouzmet )
2019-10-13 13:02:19
ありがとうございます(^^)

コメントを投稿