自殺率やうつ病に現れる日本人の霊的な問題 | ヨハネのブログ

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I am Japanese female Christian Masako
Katahira, age 66.

I stay at Kagoshima,Japan after 2-year-stay of Yerevan, Armenia from September 2022.
I love Jehovah God and the Bible.
I explaine Bible
prophecies in my
Yohane no blog.

 日本人は、第二次世界大戦後、平和憲法を守り、戦争に参加しないようにしてきました。さらに、日本政府は外務省所管の独立行政法人国際協力機構 JICAなどを通して諸外国の戦火や災害に見舞われた諸国家や発展の遅れた貧しい諸国家に援助を差し伸べて良いことを行ってきたと思います。


 

 良いこと、親切なこと、ほめられることを行ってきたのは事実なのですが、残念ながら、一般の日本人は、キリスト教徒でないことが普通です。

 

 また、一般的に日本人は、聖書の知識を持っておらず、創造者なる神に対する信仰を持つ人もとても少なく、キリスト教徒は少数派です。ただ、書店で、聖書はよく売れてはいるようです。でも、聖書を購入しても、難しく感じて、本棚に置いとくだけという人が少なくないと思います。

 

 日本人は、ほとんどが仏教徒か神道信者か進化論者か無神論者です。仏教は基本的に無神論で、また、神道信者も全宇宙の創造者を認めていません。


 

(1)ヨハネが考える日本人の霊的・道徳的な現状

 

 日本人は、ふつう進化論が正しいというのが常識であると考えています。日本では、学校の教科書でも、また、メディアの中でも、進化論が教えられ、創造者に対する信仰をはぐくむというような情報はほとんど皆無です。

 

 神はいないと言う若い人も多くいます。創造説を信じる米国人のことを驚くというような日本人が多いです。それほど、進化論を事実であり、真理であると考えています。

 

 そのために、日本人は、通常、苦難に直面した時に、聖書の神エホバ神に祈る人は少ないと思います。また、その祈りを神に聞いていただける人が非常に少ないというのが現状だと思います。

 

 また、非常に体裁、他の人にどう思われるかを気にする人が少なくないと思います。結局、普通の日本人は、目に見えない神に信仰を持っていないので、神がどうご覧になるかということを気にするという視点はほとんど持っていません。そのため、勢い人の目を気にすることになるのではないかと思います。

 

 また、周囲と平和に過ごすことを重視するので、日本社会では政治的な問題や宗教的な問題や社会的な問題については、会話することを避けることが求められる風潮があります。公共の施設では、そうした問題を論じるために施設を借りることができない場合が多いです。そのために、宗教的な問題や社会的な問題について論理的に考え抜くという機会が日本人にはあまりありません。


 

 また、積極的に自分の意見を主張するよりも、どちらかというと無気力だったり、うつ病だったり、引きこもる人が多い傾向があるのではないかと思います。心を病んで、心療内科にかかる人は少なくありません。それは、日本では普通なので恥なことではありません。

 

 日本は従来自殺率が先進国の中で一番高い割合でした。これは、うつ病の人が多いこと、心を病む人が多いことと無関係ではありません。しかし、最近の状況は少しだけ良くなっています。

 

(2)日本の従来の高い自殺率

 

 Wikiの世界の国々の自殺に関する項目の中に、自殺率の概況に関して、次のようなコメントがあります。国際的に見ると、現・旧社会主義国韓国日本における自殺率が高くラテンアメリカ諸国や自殺が宗教的に禁じられているイスラム諸国では自殺率が統計上低い傾向がある。 」


 

 ですから、大雑把に言うと、人々の考え方は自殺率に大きな影響があります。つまり、自殺を良くないとする文化では、自殺率は低い傾向があり、自殺を受容する文化を持つ国の中では、自殺率が高い傾向があります。


 

 さらに、今でも、神を認める文化圏など従来の家族や親族、友人関係を大切にして、互いに良く話をする文化を持つところでは、自殺率が一般的に低い傾向があると思います。でも、従来の聖書に従ったキリスト教の影響が低下していて、そうした地域では、自殺率も高くなっているように見えます。

 

 さらに、今回は、物質的な要因は、詳しく取り上げませんが、韓国の自殺率が日本よりも高くなってきました。韓国のお隣の北朝鮮で、頻繁に行われている核実験と原発の放射能漏れ事故による放射性物質の影響と韓国での農薬の使用量の増大は韓国の自殺率が高くなったことに大きな影響があると思います。



  今回のデータには出てきませんが、北朝鮮の自殺率は韓国よりもとても高いというデータがあります。


 

 WHO2016年 のデータはある程度信頼がおけるのではないかと思いますが、その「世界の自殺率ランキング(人口10万人あたりの自殺者数)」によると、以下のようになっています。

 


 

順位

全体

男性

女性

1

ロシア

31.0

55.9

9.4

2

韓国

26.9

38.4

15.4

3

ラトビア

21.2

37.6

7.3

4

ベルギー

20.7

27.8

13.8

5

ハンガリー

19.1

29.7

9.6

6

スロベニア

18.6

30.4

6.9

7

日本

18.5

26.0

11.4



 

 

 世界各国の自殺率のデータにはさまざまなものがあります。それは、互いに食い違っています。でも、言えることのひとつは、必ずしも、国家が富んでいるか貧しいかは関係がありません。ただし、国民の経済レベルに格差があると悪影響があるようです。

 

 日本の自殺者の推移が警察庁の統計から分かります。警察庁の自殺統計を集計した結果によれば、日本の自殺者数は、1983年及び1985に2万5千人を超えたものの、1991には2万1,084 人まで減少し、その後2万人台前半で推移し ていたということです

 

 しかし、1997年の2万4,391人 から1998年に34.78,472人増加して3万2,863人 となりました。そして、 1998年以降、 14年連続して3万人を超える状態が続いてい まし2012年に15年ぶりに3万人を下回りました。 その後、2018年まで少しずつ減少しています。


 

  2018年には、2万4,025人で前年に比べ1,402人 (5.5%)減少し、急増前の1997年以来の水準、統計を取って以来の一番の低水準となりました。なお、男性は、女性の約2.3倍となっています。 これは、世界的な傾向です。


 

 

(3)自殺を称揚する日本の小説の影響

 

 1997年から1998年の急激な自殺者増加の要因を考えてみましたが、その一つに、三島由紀夫の小説「命売ります」という本の影響もあるかもしれません。この本の文庫版が、1998年にちくま文庫より刊行され、2015年には、突如人気となり、一か月七万部重版され、2015年と2016年には、ベストセラーになる現象が起きたそうです。


 

 この「命売ります」という小説は、自殺に失敗した男が「命売ります」という広告を出したという物語です。三島由紀夫自身、世間の注目を集める仕方で、割腹自殺をしたことで有名です。

 



 

0yukio mishima
三島由紀夫はキリスト教の信仰を持っておらず同性愛者で割腹自殺を遂げた

 

 



 この文庫版が最初に1998年に出されて読んだ人で、自殺をしようという考えを持った人は多かったかもしれません。また、中国にも翻訳版が行われているので、中国人の自殺者も増やしたかもしれません。




 

 ですから、命を軽視し、自殺を図るという考えをもてあそぶような内容の小説などは、自殺願望を持つ人に悪影響を及ぼし、自殺者を増やします。

 

 信仰心は女性が持っていることが多く、自分の信仰や信仰の仲間から助けられることも女性の方が男性よりも多いと思います。そのため、一般的に女性の自殺率が男性よりも、低いのではないかと思います。

 

(4)伝統的に自殺が称揚されてきた日本の宗教と文化

 

 日本は、昔から自殺をすることを悪いこと、恥とは考えない文化があります。また、神道や仏教も日本人が自殺をしないように助けてきませんでした。


 

  仏教では、輪廻転生を教えています。輪廻転生とは、死んであの世に還った霊魂)が、この世に何度も生まれ変わってくることを言います。 仏陀は、人間としての生き方が良いと人間として生まれ変わり、悪いことを行うならば、動物や昆虫に生まれ変わると考えていました。


 

 でも、世界では、悪いことをしている人が多いので、動物や昆虫が増えて、人間の数は少なくなるはずです。しかし、反対に動物や昆虫はその多くが絶滅危惧種になって人間の数だけが爆発的に増えています。ですから、仏教の輪廻転生の教えは不合理で、現実と矛盾しますから、真実でない教えでしょう。

 

 いずれにしても、仏教の教えでは、どんな生き方をしても、とにかく死後に命があるのであれば、自殺をすることをとどめるものにはならないかもしれません。それで、仏教の僧侶がよく何かに抗議して、焼身自殺をしたということを聞きます。


 

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Malcolm Browne for the Associated Press

 

仏教の輪廻転生や霊魂不滅の教えは僧侶の焼身自殺をとめはしなかった





 

 神道の教えでは、イザナミノミコトは死んで黄泉の国に行ったことになっていますから、神道の教えでも、死後の世界を教えていることになります。イザナギノミコトが、死んだ妻を追いかけて黄泉の国に行きました。生きている人も黄泉の国に行けることになっているので神道の死後の世界の教えは混乱しています。

 

 いずれにしても、仏教の教えも神道の教えも、日本人が自殺をするのをとどめることにはなりませんでした。


 

 

 戦後の日本の法学者で、「幽界より国体を護持し今上陛下の御在位を見守らんと欲する」と述べて、自殺した人もいます。



 

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清水澄は神道の教えのゆえに死後の世界で国を守る霊となるために自殺した




 ですから、神道や仏教の霊魂不滅説は日本人の自殺を思いとどまらせるものにはなりませんでした。また、神道に関連して天皇を支持するために自殺をした人も少なくありません。



 

 聖書は人は死ぬと土になると教えています。それは、人間が地面の土から創造されたからです。(創世記3:19新世界訳改訂版)人は死ぬと、その体は分解して地面に戻ります。この地上に人間として存在していた以前の状態に戻ります。すなわち、全く存在しなくなります。


 

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聖書は人は死ぬと土になると教えている

 

 

 ですから、死んだら何もできなくなるわけですから、生きている間に良いこと、意義あることを行うことに精力を費やすのが賢明です。


 聖書の伝道の書には、「あなたの手のなし得るすべてのことを力の限りを尽くして行なえ。シェオル,すなわちあなたの行こうとしている場所には,業も企ても知識も知恵もないからである。」(伝道の書9:10)


 シェオルとは簡単に言うと、墓のことです。死んだら何もできませんから、生きている間に力一杯できることをするしかありません。ですから、死なないで生きている方が、何かの対策をとって状況をよくできます。



 

 また、儒教では、政府に対して最後まで忠実を尽くし戦い抜くことが正しいという教えがあります。また、敗北するのは恥であり、降伏するよりは死んだ方が美しいという教えがあります。日本は、そうした儒教の考え方も影響してきたと思います。

 

 日本では、昔から恥をかいたり失敗したりした侍が切腹するということがよく行われました。江戸幕府は、儒教を基本に教えていて、武士は命に執着することが「」とされ、この世における「」を重んじるべきだとされていたとWikiの「死生観」にあります。



 

0Seppuku-2


 ‘Tousei buyuuden: Takasaki Saichirou’. Ukiyo-e woodblock print of warrior about to perform seppuku.

儒教の教えのために命に執着するのが恥とされ失敗した場合は自殺を図るのがふさわしいことだと教えられていた




 

 また、日本で有名な西郷隆盛は、そうした儒教の教えの影響のために、自殺したのではないかと思います。彼は一度僧侶の月照と自殺を図っています。そして、最後は自殺しました。

 

 

西郷隆盛は儒教の教えの影響で自殺をしたと考えられる

 

 



 

 政府に反抗するのではなく、早期に降伏していれば、彼のそれまでの新政府への貢献を考えれば、日本の新政府の中で、活躍する機会もまたあったかもしれないと思います。

 


  実際、自殺を許容したり、美化したりする日本の伝統は、現在に至る日本人の自殺率の高さという結果を産みだした要因のひとつであったと思います。

 

 

  次回の記事で、聖書はどんな精神態度を持つよう勧めているかを説明したいと思います。