発売中■Kindle/コミック:失踪日記2アル中病棟 / 吾妻ひでお
「失踪日記」で知られる漫画家の吾妻ひでおさんが
13日未明、東京都内の病院で死去した。69歳。
北海道出身。葬儀・告別式は近親者で行った。
食道がんで闘病していた。
<中略>
2度も失跡したり、アルコール依存症で入院したりするなど型破りに生き、
漫画執筆が何度も危ぶまれた。心身が回復する過程で壮絶な実体験を漫画に描き、
2005年「失踪日記」として出版。同年の日本漫画家協会賞大賞に選ばれた。
自らの失踪体験を独特のユーモアを交えて描き、
第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、
第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞などを獲得した
傑作「失踪日記」の作者として知られる漫画家の吾妻ひでお氏が亡くなった。
69歳。
現実にはさぞかし壮絶であったろう日々を小気味良いテンポでひょうひょうと描き
感動も同情も付け入る隙を与えない、ギャグマンガとして完成された名作は
それまで特定層から熱烈な支持を受けていた吾妻氏の作家人生を大きく変えた。
食道癌を患っておられることは存じ上げなかったので、突然の訃報に驚いた。
ただ、驚きはしたが氏の自滅的で破天荒な生活ぶりを振り返るに
69年の人生は思ったより長かったとも思える。
吾妻氏と同じくこよなく酒を愛した中島らもは52歳で、
やしきたかじんは64歳で鬼籍入りした。
酒豪と言われた美空ひばりや石原裕次郎らも皆50代で亡くなっている。
壮絶な体験談を持つ吾妻氏が古希目前まで生きられたのは
とても幸運なことだったのかもしれない。
「酒は百薬の長」とは、あくまでも適量に抑えていた場合のみ有効な言葉なのだ。
数多存在するエッセイ漫画の中でも「失踪日記」ほど読み返した作品は
他に思いつかないし、おそらく今後も出てこないと思う。
別れ歌ばかり歌っていた頃の中島みゆきは「私の歌を聴いて
『あんな悲惨なやつもいるんだから』と思って元気になって」と冗談めかしに語っていた。
そういう意味では、「失踪日記」を癒しにしていた方もいただろうし、
励みにしていた方、教えにしていた方、反面教師にしていた方も多かったろう。
「失踪日記」は、人生の岐路に立ち、道半ばで迷っている全ての人ならば
どんな立場であろうと何かしらの感銘を受ける名作であることは間違いない。
ご冥福をお祈りいたします。
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