2012年4月1日に開業届を提出してから本日で9年目になります。
この9年、プライベートでは大きな変化がいくつもあり、それはポジティブなものばかりではありませんでしたが、こうし本日9年目を迎えられたことを本当に嬉しく思います。
私ひとりがひたすら事業をやりたいと願ってもそれが事業として成立しなければ意味がありません。
そういった意味で、これまで私と関わっていただいたクライアントさまはじめ周りの方には感謝しかありません。
カウンセラーとしての原点であるボランティア相談員をしていたとき、月に1回のスーパービジョン(※)の際に他の相談員の方がスーパーバイザーの方にこんな質問をしました。
※スーパービジョン:カウンセリングの初心者が専門家や指導者に意見を求めたり指導をお願いしたりすること
「自分が経験していないことに対してお話されたときの寄り添い方がわからないです。
やっぱり子育てとか介護とか、近しい人との死別とか、同じ体験をしていないと無力な気がするのですが」
この質問に対してスーパーバイザーの方が
「体験しなければ共感できないということはありませんよ。たとえば、あなたがそのお話を聞いたとき、もし自分が今そこにいたら背中をさすって一緒に泣いてあげたい、と思ったとしますよね。そしたらそれを伝えたらいいのです。『今、私があなたの隣にいたら抱きしめてあげたいよ』と。それが共感するということです」
とおこたえくださいました。
当時の私は30代前半で、相談員になった同期二十数名の中では圧倒的に若い存在でした。
ほとんどの方が定年して第二のライフワークとしてボランティア活動を始めた方でしたので、50代後半以上だったのです。
周りは人生の酸いも甘いも噛み分けたような方ばかりで、経験値が少なく学校で心理学を学んだわけでもない自分はどこかで「こんな自分が相談員なんてやる資格があるのだろうか」と常に引け目を感じていました。
そんな自分に、このスーパーバイザーの先生の言葉はとても心に染みました。
やっていってもいいんだ、と背中を押してもらった気がしたのです。
たとえば同じ死別体験でもその背景、関係性、体験された方のパーソナリティによって感じ方は千差万別。
「同じ体験」ということだけでひとくくりにしてわかったようなふりをするのことのほうが逆に危険なことだというのが理解できたのはそれからだいぶ経験を積んでからのことでした。
そうはいっても、カウンセラーとして気付きを与える言葉をなにか言わなくてはいけないのではないか。
という慢心をゼロにすることは難しく、今でも日々葛藤を繰り返しています。
でも先日、あるクライアントさまがこんなメッセージをくださいました。
「いつも私とともに悩んでくださる先生には感謝しかありません」
この言葉には救われました。
自信をなくしそうになるといつもクライアントさまが次への一歩をくださります。
起業して数年経ったころから少しずつ企業さまと契約してのカウンセリングや講演、執筆、メディアへの出演や協力などのお仕事もいただくようになり、仕事の幅も広がり本当にありがたいかぎりです。
今週は人生で初のweb会議にも参加させていただくことになり、ちょっとドキドキもしています。
でも、自分の原点はやっぱりクライアントさまと一対一で向き合う時間です。
お話を聴かせていただき、ともに考え、悩み、時にはアドバイスをさせていただく時間をこれからも大切にしていきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2020年4月1日
フィールマインド
小日向るり子
ちなみにこちらが起業した日のブログ。自分の過去ブログって意外におもしろいねww
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